YouTubeで4000万回再生を超える大ヒットボカロ曲『混沌ブギ』を手がけたボカロP・jon-YAKITORY。
過去にはAdoとコラボした楽曲を発表していたこともあり、今注目のボカロPの一人です。
そこで今回は、jon-YAKITORYのプロフィールや経歴、おすすめ楽曲などをご紹介します。
目次
jon-YAKITORYのプロフィール
暑すぎてジャケット着てられないですね🥵それはとてもHOTです pic.twitter.com/gENcd3AE1M
— jon-YAKITORY (@jon_408) July 20, 2024
- 名前:jon-YAKITORY(旧:jon、S@TORU)
- ボカロ活動:2013年6月~
- 主な使用ボーカロイド:IA、可不、初音ミクなど
jon-YAKITORYが現在のアカウントでボカロ曲を投稿し始めたのは2013年6月。
ニコニコ動画に『Heretic』を投稿し、活動がスタートしました。
学生時代に軽音部でバンドを組んでいた経験があり、楽曲はロックが中心。
アップテンポなものからバラードまで幅広いテイストの楽曲を制作しており、2024年5月にはYouTubeのチャンネル登録者数が20万人を超えるなど、今人気が高まっているボカロPです。
初期のころは爽やかなロックが多く見られましたが、近年は洋楽のグルーヴ感やHipHopの要素を取り入れた楽曲も多く、ボーカリストとコラボした曲も数多く投稿しています。
『混沌ブギ』のようなコミカルな楽曲はむしろ珍しく、jon-YAKITORYがこれまで発表してきた楽曲の中でもあまり類を見ないものでした。
ボカロを始めたきっかけはジミーサムP
そんなjon-YAKITORYがボカロPを始めたきっかけは、『Calc.』や『No Logic』などの人気ボカロ曲を手がけたジミーサムPのブログです。
元々リスナーとしてジミーサムPの楽曲を聴いていたjon-YAKITORYは、あるときブログで使用機材やソフトが公開されているのを見て、ほとんど無料ソフトで構成されていることに驚いたと言います。
当時、高専生で軽音部に入っていたjon-YAKITORYは「自分にもできるかもしれない」と思い立ち、ソフトや機材を集めてボカロ曲の制作を開始。
ニコニコ動画でボカロPとして活動を始めることとなったのでした。
ほかにも、ハチ(米津玄師)やじん(自然の敵P)などの影響を受けており、特に初期のころの楽曲にはリスペクトを感じる音作りも取り入れられています。
素顔は秘密?独特なマスクがトレードマーク
自分が表でマスクをしている理由は、単純に帽子をかぶるみたいにオシャレの一環なのと、あとslipknotとか好きなので… pic.twitter.com/ir9LzxNbaf
— jon-YAKITORY (@jon_408) August 1, 2024
近年ネットに素顔を公開するボカロPが増えてきている中、顔を出さず、ミステリアスなキャラクター性を貫いているのもjon-YAKITORYの特徴です。
ライブやインタビューなどの場でも独特なマスクを着用している場面が見られ、匿名アーティストであることを徹底しているのがうかがえます。
Xでは「おしゃれでつけている」と述べていますが、過去のインタビューでは「匿名だからこそ恥を捨てて作品を作れる」といった旨の発言もされており、個性的な作品作りのためにもマスクは欠かせないアイテムと言えるでしょう。
ちなみに、jon-YAKITORYという一風変わった名前は改名に改名を重ねて決まったもの。
元々は“S@TORU”という名義で音楽活動を行っており、初めてボカロ曲が投稿されたのもS@TORU名義のアカウントでした。
jon-YAKITORY名義としては『Heretic』が最も古い楽曲となっていますが、真のデビュー曲はS@TORU名義の『Message』(2012年5月投稿)なのです。
その後、音楽的な実験アカウントとして“jon”名義の活動を開始しましたが、エゴサがしづらいことが判明し、現在の名前になりました。
なぜYAKITORYなのかと言うと、見たときに日本を連想できて「日本人の音楽家だ」とすぐに分かるからだそうです。
Adoが歌唱!『シカバネーゼ』で一躍有名に
jon-YAKITORYは、『混沌ブギ』を発表する以前にもネットで大きく話題になったことがありました。
そのきっかけとなったのが、2019年に投稿した楽曲『シカバネーゼ』です。
初めはボーカルにv flowerを使用したボカロ曲として投稿していましたが、「人に歌ってもらったらかっこいいかもしれない」という考えのもと、2020年3月に歌い手のAdoを迎えたバージョンを投稿。
当時のAdoはまだメジャーデビュー前で、今ほどの知名度はありませんでしたが、TikTokから楽曲が広まり、Spotifyのバイラルチャートで1位を獲得する人気曲となりました。
jon-YAKITORYも自身のブログで「『シカバネーゼ』から音楽で食べていけるようになった」と述べており、名実共に代表曲のひとつとなっています。
その後、2020年8月に再びAdoをゲストボーカルに迎えた『イート』を投稿。
2021年にはアクションゲーム「LOST JUDGMENT:裁かれざる記憶」の主題歌『蝸旋』でも、jon-YAKITORY feat. Adoとしてコラボを実現しています。
特に『蝸旋』はゲームのストーリーに寄り添った楽曲となっており、ゲームファンからも多くの共感を集めていました。
2024年『混沌ブギ』が大ヒット!
『シカバネーゼ』や『蝸旋』のヒットから約4年、ボカロPとして大ブレイクするきっかけとなったのが『混沌ブギ』です。
楽曲自体は2023年8月に投稿されていましたが、SNSで話題になったことで2024年に入り大ヒット。
いちまるによるポップなMVも相まって、YouTubeでは4000万回再生を超える人気を誇っています。(2024年9月時点)
Apple MusicのMVランキングやBillboard JAPAN“ニコニコVOCALOID SONGS TOP20”、“Heatseekers Songs”チャートなど、各種音楽チャートにもランクインしているほか、ニコニコ動画でも自身初の伝説入り(ミリオン再生)を達成しました。
YouTubeにはオーディオコメンタリーも投稿されており、ネットミームとしても有名なブルーアーカイブの楽曲『Unwelcome School』のような、とにかくアガるものを目指して制作されたという裏話もされています。
カオスな歌詞としてファンの間で話題の「完全体の山田」「3000体の桑田」についても語られているので、気になる方はチェックしてみてください。
続編『山田PERFECT』も投稿
また、2024年7月には『混沌ブギ』の歌詞でおなじみの“山田”をメインとした楽曲も投稿されています。
MVは『混沌ブギ』と同じくいちまるが担当しており、投稿から3ヶ月弱でYouTube 600万回再生を達成。
山田と桑田の関係を考察する人も多く、『混沌ブギ』ファンの人気を集めています。
一方で、「勝手に期待してそして なんか違えば捨ててくんだ」など、バズったからこそ集まったファンのことを思わせる歌詞も含まれており、ニヒルな雰囲気も感じられます。
『混沌ブギ』『山田PERFECT』の人気が今後、jon-YAKITORYの楽曲制作にどのように影響するのか注目です。