キタニタツヤは元ボカロP、東京大学文学部卒の異色の経歴を持ったシンガーソングライターです。
2021年のスタジオMAPPA制作のアニメ『平穏世代の韋駄天達』オープニングテーマ『聖者の行進』を手がけたことで注目されています。
今回はそんなキタニタツヤのプロフィールや音楽活動の経歴、おすすめ楽曲などをご紹介します。
目次
キタニタツヤのプロフィール
👁明日はLove music👁
8/29(日)24:30〜フジテレビ系にて放送(一部地域では放送日時が異なります)
再び #キタニタツヤを監視せよ の出番です👁
監視員の皆様におかれましては、どんな形でもキタニのテレビ出演をレビューし発信してください。素敵なものをRTさせて頂きます!https://t.co/BV1x3HeUFf pic.twitter.com/WhceMS11s5— キタニタツヤstaff (@TatsuyaKitani2) August 28, 2021
キタニタツヤが音楽に目覚めたきっかけ
キタニタツヤは1996年2月28日、東京都出身のシンガーソングライター兼ベーシスト。現在25歳の男性です。「こんにちは谷田さん」名義でボカロPとしても活動していました。
小学生の時「ASIAN KUNG-FU GENERATION」で邦楽ロックにハマり、「VOLA & THE ORIENTAL MACHINE」「8otto」に耽溺します。
中学卒業と同時にベースを買ってバンドを組みますが、その後自分が作曲に向いていると気付いてソロ活動に移行し、VOCALOIDに新たな可能性を見出します。
「羊の群れは笑わない。」結成
2011年10月、ソロバンド「ひつわら」こと「羊の群れは笑わない。」を結成。本名の木谷竜也で音楽活動をスタートしました。
彼のライブスタイルは予め録音したギターとドラムの音をバックで流し、ベースボーカルとして前に出て演奏・歌唱するというもの。
高校時代は「みつばち軽音楽部」に参加し、2012年にスリーピースバンド「humanic」を新結成。ここでもベースボーカルを担いました。
2013年、東大受験に備えて音楽活動を一時休止。見事東大合格を果たした2014年の春、「ひつわら」にギタリストとドラマーを加えて東京を中心にライブを再開します。
2015年には若手ミュージシャンの登竜門であるイベント、RO69JACKで入賞した実力の持ち主です。
「こんにちは谷田さん」としての活動
2015年5月、「こんにちは谷田さん」名義で初音ミクの楽曲「鯨と水星」をニコニコ動画に投稿しました。
👁キタニTwitter開設記念日👁
5年前の今日ツイッターを始めて、その3日後に「鯨と水星」という曲をニコニコ動画に投稿しました ピカピカの大学1年生だよ懐かし
今はもうよれよれの23歳ですけど、音楽でメシ食えてるとは思わなかったな 友だちもメチャ増えた ありがとうTwitter いつまでもTwitter pic.twitter.com/yICoaBIV4M
— キタニタツヤ Tatsuya Kitani (@TatsuyaKitani) May 11, 2019
翌年2016年夏頃からベーシストとしての活動に力を入れ、2017年結成のバンド「ヨルシカ」でもサポートメンバーとしてベースを演奏しました。
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キタニタツヤの注目度を一躍高めたのは2017年3月に発表された「芥の部屋は錆色に沈む」。
こちらは「谷田さんこんにちは」名義のボカロ曲としては初の10万再生を突破し、キタニタツヤがミュージシャンとして生きる上での自信に繋がりました。
2018年にはシンガーソングライターとしては初アルバム『I DO (NOT) LOVE YOU.』をリリースしました。
【告知】
アルバム「I DO (NOT) LOVE YOU.」店舗別予約特典の内容です アルバムジャケットと連動した缶バッジ キタニタツヤアーティストロゴ初見せでもありますタワレコ https://t.co/hW5iDiEjHh
ビレバン https://t.co/kc8V8P8PNG
Amazon ※特典無し https://t.co/G7QufkZcnp#IDONOTLOVEYOU pic.twitter.com/1niqXmr9CM— キタニタツヤ Tatsuya Kitani (@TatsuyaKitani) August 21, 2018
同年sana、渡辺翔とともにバンド「sajou no hana」を結成。
代表曲「メモセピア」は「モブサイコ100」アニメ第2期のエンディングテーマに採用されます。
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アイドルグループ「Payrin’s」のメインサウンドコンポーザーも務め、名実ともに名前が知れ渡っていきます。
この年のライブにてキタニタツヤは「こんにちは谷田さん」の活動を縮小化し、シンガーソングライターの活動に本腰を入れると発言しました。
他ミュージシャンと多数のコラボを経てプロへ
2020年3月7日配信のEP『落陽』を最後に「羊の群れは笑わない。」は活動終了。
現在はテレビのバラエティ番組や音楽番組に出演する他、「おそ松さん」「ゆゆ式」など、様々なアニメに楽曲提供を行っています。
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ホロライブ所属の人気VTuber星街すいせいのイメージソング、「天球、彗星は星を跨いで」の作詞作編曲も担当しています。
彗星が夜を跨いだ日にちょうどいい曲があるらしい🤔☄️
天球、彗星は夜を跨いで / 星街すいせいhttps://t.co/ZdaA2efmDN
— 星街すいせい☄️ホロライブ0期生 (@suisei_hosimati) July 1, 2020
キタニタツヤのSNS情報
本人が近況を呟く公式Twitterやオフィシャルサイトでは、「ヨルシカ」や「神はサイコロを振らない」など、他バンドとの交流を覗くことができます。
9月17日には「神はサイコロを振らない」と制作した曲、「愛のけだもの」がリリースされました。
つーわけで神サイと一緒曲作ったのでよろしくというわけ
愛のけだもの
Two Creaturesお楽しみに👁 https://t.co/UpU8VmTfE8
— キタニタツヤ Tatsuya Kitani (@TatsuyaKitani) September 13, 2021
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また、音楽で生活できるようになった近年は投稿が停滞していますが、軌道に乗るまではpixivFANBOXで支援を募っていました。
ミュージシャンとして成功した現在は支援者への感謝をこめサポート費を100円に絞り、「やっすい有料ブログ(その代わりマジでメシの画像しかあげないかもしれない)」として運営するのがコンセプトだそうです。
キタニタツヤおすすめ楽曲5選
キタニタツヤが作詞作曲した楽曲の魅力は、東大文学部卒の豊富な語彙を生かして作り上げた独特の世界観と、インモラルな仄暗さを孕むメランコリックな歌声です。
彼は他者へのメッセージ性が強い「悪魔の踊り方」を唯一の例外として、自分の感情に起点をおいた曲作りを信条としており、それも他にはない個性となっています。
ここからはキタニタツヤ初心者に押さえてほしいおすすめ曲を紹介していきます。
「悪魔の踊り方」
キタニタツヤの楽曲は「承認欲にレイプされ」など、あえて挑発的な言葉を選択し負の感情を尖らせていくのが特徴ですが、「悪魔の踊り方」はミュージックビデオに実在の政治家の顔を使ったことなどから、社会風刺のメッセージも含んでいるのでは?と話題になりました。
しかしキタニタツヤ本人はコメント欄の匿名の考察に右ならえする風潮を疑問視し、「自分の頭で考えなよ」と警鐘を鳴らす気持ちを込めたとインタビューで語っています。
退廃的な歌声と世界観が見事にマッチした、キタニタツヤの代表曲です。
「芥の部屋は錆色に沈む」
「僕」から「彼」へ、遺書に綴る独白といった体裁をとった楽曲。
タイトルの「芥」は明治の文豪・芥川龍之介をさし、太宰治との関係を隠喩しているのではとファンの間で考察が飛び交いました。
希死念慮と自己嫌悪に染まった、切実な叫びが胸に刺さります。
ミュージックビデオのイラストレーターは素通る春です。
#かな絵 pic.twitter.com/eIWjJmqkvi
— 素通る春 (@Pass_spring) September 20, 2021
「夢遊病者は此岸にて」
狭い部屋で怠惰な生活を送る「僕」の痛みと心象風景を唄った曲。ドラムのリズムと絡み合ったベースのメロディラインが心地よいです。
「芥の部屋は錆色に沈む」と同じ、モラトリアムな若者のリアルな日常に共感するファンも多いのではないでしょうか。
「ハイドアンドシーク」
キタニタツヤの宗教観が強く出た楽曲です。
善と悪、罪と罰、人が従うべき正しさとは何か……二極化した概念をスタイリッシュな演奏で昇華し、爽快感のあるロックに仕上げています。
「トリガーハッピー」
欲や業から解脱できない人間の愚かさをペシミズムあふれる歌詞で皮肉った楽曲。
「まったく天国は遠いね」など、思わずまねしたくなるニヒルなフレーズが印象的です。
浮世絵をパッチワークした前衛的なミュージックビデオにも注目してください。
キタニタツヤ「聖者の行進」
#キタニタツヤ が歌うTVアニメ『平穏世代の韋駄天達』オープニング・テーマ 『聖者の行進』本日発売👣
ぜひお買い求めください⚡
ノンクレジットオープニングムービー
👉https://t.co/NRMJ252QcEMV
👉https://t.co/ajqgX3shyL#平穏世代の韋駄天達 https://t.co/alyc4aaHW5 pic.twitter.com/c5HtSD3qPt— 「平穏世代の韋駄天達」公式アカウントです😇‼️ (@idaten_anime) August 18, 2021
キタニタツヤ最新曲、「聖者の行進」のシングルは2021年8月18日に発売されました。
【#タワ渋訪店】
なんと!#キタニタツヤ さんが!!渋谷店に!!
ご来店くださいました!!
3Fでサインとコメントカードを
いただいております!!!!!
本当にありがとうございました!!これからも心の底から
応援させていただきます!!!(たけ) pic.twitter.com/2aCBBR76nB— タワーレコード渋谷店 (@TOWER_Shibuya) August 18, 2021
👁聖者の行進フラゲ日👁
本日、CDのフラゲ日です!
スリーブから中の歌詞カード、特典まで、今回も沢山こだわり作りました。是非、 #キタニタツヤを開封せよ と共に、SNSにゲットしたアイテムを投稿して沢山自慢してください👁#キタニタツヤ#聖者の行進#フラゲ#平穏世代の韋駄天達 pic.twitter.com/A4zmuZ34iJ
— キタニタツヤstaff (@TatsuyaKitani2) August 17, 2021
こちらはフジテレビノイタミナで放送のアニメ「平穏世代の韋駄天たち」のオープニングテーマとして書き下ろされ、キャラクターの断面図が流れる前衛的な映像とともに注目されました。
手拍子が軽快なイントロからサビへの入り方が秀逸で、何度も聞いてしまいたくなりますよね。
キタニタツヤの音楽の魅力
キタニタツヤはギターやベースへのこだわりが強く、「芥の部屋は錆色に沈む」でもアコースティックアレンジを披露しています。
彼の楽曲は時に難解、哲学的ともいえる表現が出てくるものの、ドラムやベースの軽快な演奏に上手く歌詞を落とし込んでいるので、ファンには「聖俗混沌とした世界観や物語を想像する楽しみ」が与えられています。
「神様」「悪魔」「地獄」「天国」「正義」などのキーワードがほぼ全曲に渡って頻出するのも、清濁併せ呑む人間の本性を掘り下げて真理を暴こうとする、ある種ストイックな求道者の姿勢を感じますね。
キタニタツヤ・最新情報
「第74回NHK紅白歌合戦」出場決定
🟥第74回NHK紅白歌合戦⬜️
白組初出場 #キタニタツヤ さん
会見後を直撃しました🎥「夜寝る前にインターネットを見て『あっほんとか~』ってなると思う」https://t.co/gNWq47I1zd#NHK紅白 pic.twitter.com/znqjr4wSbr
— NHK紅白歌合戦 (@nhk_kouhaku) November 14, 2023
2023年大晦日に放送される「第74回NHK紅白歌合戦」にキタニタツヤが出場することが発表されました。
7月リリースの“青のすみか”はデジタルチャートで23冠を達成するなど“無双状態”を見せたことが、紅白初出場を手繰り寄せた一因であると言えるでしょう。
キタニタツヤの刺激的な世界観がお茶の間にどのような衝撃を与えるのか、今から楽しみでなりません。
新アルバム「ROUNDABOUT」発売決定
キタニタツヤ5枚目となるアルバム「ROUNDABOUT」が2024年1月10日に発売されることが決定しました。
ヒット曲“青のすみか”を含む全10曲が収録される予定で、初回生産限定盤には昨年開催のLINE CUBE SHIBUYA公演の模様を収録した映像作品「LIVE IN CLUB UNREALITY Vol.2 at LINE CUBE SHIBUYA 2022.12.02」が付属します。
おわりに
新曲のミュージックビデオです NEW VIDEO DROPPED
みんなもう観てくれた?聖者の行進 / キタニタツヤ – When The Weak Go Marching In / Tatsuya Kitani https://t.co/6kMEmYAGo6 @YouTubeより pic.twitter.com/lTDY8fxBc7
— キタニタツヤ Tatsuya Kitani (@TatsuyaKitani) August 20, 2021
以上、シンガーソングライター・キタニタツヤのプロフィールやおすすめ曲をご紹介しました。
確固たる世界観を持ち、自分の感情を常に楽曲に反映することでアップデートを重ねてきた彼の今後はどうなるのでしょうか?
さらなる躍進を期待を持って見守りたいですね。