2021年「神っぽいな」が大流行したピノキオピー。
ボカロ界のヒット曲を作り続ける人気ボカロPが、今注目を集めています。
ピノキオピーの楽曲は、「神っぽいな」で知った人にも聴いてほしい曲ばかり。きっとあなたの琴線に触れる曲が見つかるはずです。
それでは、ピノキオピーの魅力や人気曲をご紹介していきます!
目次
ピノキオピーとは?
2022年あけましておめでとうございます🐯 pic.twitter.com/GUn81jlz10
— ピノキオピー (@pinocchiop) December 31, 2021
- 本名:工藤
- 性別:男
- 誕生日:9月15日
- 出身地:埼玉県
ピノキオピーは、2009年からニコニコ動画にボーカロイド楽曲を投稿し始め、現在もなおボカロ界の第一線で活躍するベテランボカロPです。
12年以上の間コンスタントに楽曲を発表し続け、楽曲数はオリジナル曲だけでも100曲以上。
また、ボカロ曲の作曲のみならず、多くの曲でMVのイラストを手がけたり、工藤大発見という名前で自身が歌うソロプロジェクトを始動したりと、マルチに活躍中です。
近年では「神っぽいな」「ラヴィット」などの流行や、音楽リズムゲーム「プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat.初音ミク」へ書き下ろし曲を提供。若者からの知名度も高まり、勢いに乗っています。
ピノキオピーという名前の由来は、ニコニコ動画に初投稿された楽曲「ハナウタ」の鼻が長い初音ミクのイラスト。嘘をつくと鼻が伸びる人形の名前に、ボカロプロデューサーという意味のPを付けて、ピノキオピーです。名前のもととなったイラストはあまりにシュールで、つい笑ってしまいます。
ちなみに、「キノピオピー」と間違えられることが多いそうですが、「ピノキオピー」です。マリオに出てくるキノコのキャラクターではないですよ。
ピノキオピーの魅力
バラエティに富んだ曲調と独特の歌詞
ピノキオピーの楽曲は、キャッチーで明るいものからシリアスなものまで幅広い曲調が揃っています。また、主に打ち込み音を用いて楽曲を制作しているのも特徴です。
そのルーツはパンクやメロコア。また、エレクトロニカも好きで、電気グルーヴなどの影響も受けています。
そして、ピノキオピーといえば、その歌詞が魅力。
社会への皮肉を全面に打ち出した歌詞もあれば、リズムがよく明るい歌詞もあるのですが、どんなに明るい雰囲気の曲でもどこかに皮肉、哀愁、苦しみのような暗い部分が見えるのです。
初音ミクのあまり明るくない歌声も、そのピノキオピー独特の世界観を引き立てます。
キャッチーな曲なのに切ない気持ちになったり考えさせられたりする歌詞のバランス感こそ、他のボカロPにはないピノキオピーの魅力でしょう。
かわいいキャラクター
ピノキオピーのMVには、二人のマスコットキャラクターがよく登場します。
まず一人目は、「曖昧」をモチーフにしたキャラクター、アイマイナ。無口であり、虚ろで曖昧な存在です。
初音ミクを模したような青緑色のツインテールと、大きな目が印象的な無表情の顔がなんともかわいいですよね。
上の動画は「アイマイナ」という曲。曖昧という言葉がぴったりの、不安を煽るような響きで構成された楽曲です。
二人目が、どうしてちゃん。「疑問」をモチーフにしたキャラクターです。
剃刀を持っていて、血の涙を流します。髪の毛のように見える顔の横のピンク色の部分はなんと耳毛です。
ピノキオピーのアイコンにも使われているので、ピノキオピーといえばどうしてちゃんを思い浮かべる人も多いかもしれません。
動画の「どうしてちゃんのテーマ」では、どうしてちゃんの叫び声が聴けます。衝撃的な声ですが、だんだんと愛おしく感じてきますよ。
アイマイナとどうしてちゃん、どちらも二頭身でゆるっとした見た目のかわいいキャラクターですが、ただかわいいだけではないのがピノキオピーらしいところです。
落書きから生まれたというアイマイナとどうしてちゃん。生まれて以来、MVには毎回登場し、今やピノキオピーのトレードマークになっています。
ボカロと人間が一緒に歌うライブスタイル
ボーカロイドのライブといえば、大抵ボカロキャラがメインでパフォーマンスを行います。
しかし、ピノキオピーのライブでは、初音ミクとピノキオピーが一緒に歌うのです。
映像を見てもらえればわかりますが、ピノキオピーも結構がっつり歌っていますよね。音源で聴くのとは曲の印象がかなり変わります。
人が歌っているからこそ、視覚だけではなく聴覚的にもライブ感を楽しめる、そんなライブもピノキオピーの魅力です。
配信ライブの様子がいくつか動画で見られるので、動画を見ながら盛り上がっちゃいましょう。
ピノキオピーの人気曲
オリジナル曲だけでも約100曲もの楽曲を世に送り出しているピノキオピー。
たくさんの名曲たちの中から、人気曲を5つご紹介します。
神っぽいな feat.初音ミク
まずは、2021年に大ヒットしたこの曲。YouTubeの再生回数は5ヵ月で1800万回を越え、ピノキオピーの楽曲の中でもトップの再生数を誇る代表曲となりました。
多くの歌ってみた動画が投稿され、有名歌い手たちもこぞって「神っぽいな」の動画をアップしています。
本作で印象的なのは、なんといってもその歌詞。なんでもかんでも「神」と崇める現代の人々への強烈な皮肉が綴られています。
また、○○っぽいをテーマにした本作には、いわゆるボカロっぽい要素が詰め込まれています。
ダークな雰囲気の曲調、耳に残るメロディ―、韻を踏んだ歌詞、社会への皮肉、トリッキーな曲構成、一枚絵に文字の動きがあるMVなど、まさにボカロらしさ満載。
一度聴いたら忘れられない、中毒性抜群の楽曲です。
ラヴィット feat. 初音ミク
うさぎを表すラビットと、”Love it”を掛け合わせたタイトルの「ラヴィット」。
推しに対するミーハーで盲目的な愛への皮肉を歌った楽曲です。
中身を見ずに、見た目や肩書きがいいから、みんなが好きと言っているから、よく知らないけど「大好き」と繰り返すサビ。思い当たる節がある人もいるのではないでしょうか。
また、この楽曲が人気になった理由のひとつが、TikTokでの流行。流行りものへの軽薄な愛への皮肉の曲がTikTokで流行るというのも、また一種の皮肉のように思えるのがおもしろいところです。
本人曰く、TikTokで流行るとは思っていなかったとのこと。ピノキオピーは昔から曲を投稿しているボカロPということで、今まではリスナーの年齢層が高めだったそうですが、流行したことで若者たちに聴いてもらえるようになったのがうれしいと話しています。
すろぉもぉしょん feat.初音ミク
ピノキオピーの代表曲のひとつ。Youtubeで約1700万回再生された名曲です。
熱を出した主人公が、寝込みながらふと人生について考えたことを綴っているような歌詞の本作。
2014年に発表された曲ですが、当時のリスナーが大人になり、改めて聴いたら歌詞が心に沁みたというコメントも多数あります。
ゆるっとした明るい曲調だからこそ、人生いろいろあるけど大丈夫だよ、というメッセージもスっと胸に入ってくるのでしょう。
辛いときにこそ聴いてみてほしい一曲です。
ありふれたせかいせいふく feat. 初音ミク
2012年に投稿された「ありふれたせかいせいふく」は、メジャーファーストアルバム「Obscure Questions」に収録されている曲です。
比較的昔の曲ですが、今もなお人気を誇り、YouTubeの再生数は950万回を超えています。
メロディーは明るいのに、どこか暗い印象を受ける本作は、いじめについて歌っている楽曲。
物憂げな初音ミクの歌声が心の苦しさを物語っているようで、歌詞に考えさせられます。
ねぇねぇねぇ。feat. 鏡音リン・初音ミク
鏡音リンと初音ミクが歌う、ふたりの嚙み合わない掛け合いがキュートなポップソング。
アルバム「ラヴ」に収録されている曲で、本人が「かわいい曲がなかったから作った」と言っている通り、とてもかわいい曲になっています。
また、「ストレンジアニマル」以来、8年ぶりに鏡音リンが歌う楽曲というのも、注目ポイントです。
MVは、寺田てらによるポップなイラストが印象的。それなのに、後半になるにつれて段々と闇を感じさせる、見ていて飽きないMVです。
明るい曲調とは裏腹に、歌詞は恋のすれ違いを描いたもの。最後の「片方を選べない感じ?」という一言に全てが集約されているので、考察してみてください。
まとめ
ボカロ界を代表する人気ボカロPのひとり、ピノキオピー。
ひとつひとつ曲を見ていくと、どの曲をとっても歌詞が深いのだと実感させられます。
今回は一部の曲しかご紹介できませんでしたが、心を揺さぶる曲が他にもたくさんあります。きっとお気に入りの曲が見つかるので、ぜひいろいろと聴いてみてくださいね。
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