水美舞斗は、宝塚歌劇団の元花組男役2番手として知られるタカラジェンヌです。
2009年に「花の95期生」の一人として宝塚歌劇団の花組に配属され、2022年に2番手男役に就任。
2023年に専科に異動し、2025年4月28日付けで宙組に組替えすることが決定しました。
花男(花組の男役のこと)らしいキザで男くさい演技とスターオーラ、ダイナミックなダンスでファンを魅了し、「銀ちゃんの恋」などの作品で知られる、水美舞斗のプロフィールや魅力、代表作について、徹底解説していきます。
目次
水美舞斗のプロフィール
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愛称:みなみ、マイティー
生年月日:6月28日
出身地:大阪府寝屋川市
身長:170cm
代表作:「銀ちゃんの恋」「ME AND MY GIRL」「HiGH&LOW THE 戦国」等
水美舞斗の経歴は?
小さい頃からの憧れだった宝塚
水美が宝塚を好きになったきっかけは、宝塚の大ファンだった祖母の影響です。
何度も観劇に連れて行ってもらううちに、「私も同じ舞台に立ってダンスをしたい!」と思うようになりました。
3歳からバレエを習っていましたが、小学校5年生からは、宝塚音楽学校が経営する日曜教室「宝塚子供アテネ」に通い始め、声楽やバレエ、日本舞踊などを学んで、本格的に宝塚を目指し始めます。
アテネの舞台ではセンターを務めるほどの実力を示し、一回目の受験で音楽学校への合格を果たしました。
「花の95期生」の一人として花組に配属
2009年、水美は後に「花の95期生」と呼ばれるようになる、星組トップスター礼真琴や、雪組トップスター朝美絢ら、多くのトップ人材を輩出した伝説の学年の一人として、宝塚に入団し、花組に配属されました。
入団時の成績は3番と非常に優秀なもので、2014年には明日海りお・蘭乃はなトップコンビ大劇場お披露目公演「エリザベート」新人公演で、物語のキーマンであるルキーニ役に抜擢されます。
そんな彼女のライバルは、同期かつ同じ花組に配属された柚香光。
「ビジュアルモンスター」ともあだ名された圧倒的な美貌と高いダンス力、花男らしいキザな演技が持ち味で、水美と非常に近い属性を持った男役です。
花の95期生の中でも筆頭組と呼ばれた彼女と互いに切磋琢磨しつつ、2015年には「カリスタの海に抱かれて」で新人公演初主演、2018年には「Senhor CRUZEIRO(セニョール クルゼイロ)!」でバウホール公演初主演を務め、特に後者はラテンダンスを中心としたショー仕立てのステージで、「ダンスの水美」のイメージを強烈にアピール。
また、東上公演初主演作となった2021年の「銀ちゃんの恋」では、豊かな感情表現と繊細な演技力を存分に発揮し、多くのファンを惹きつけました。
大人気!柚香光との「れいまい」コンビ
2019年11月25日付けで、柚香光が花組トップスターに就任。
その直前には、雪組から97期生の永久輝せあが花組に組替えしてきます。
永久輝は、「和物の雪組」と呼ばれる美しい所作と深みのある演技が持ち味の実力者、かつ「VISAガール」でもある強力な次期トップ候補として、水美の前に立ちはだかります。
VISAガールとは
宝塚歌劇団のスポンサーである三井住友カード、VISAジャパングループのイメージガール。過去には、春野寿美礼や音月桂、明日海りおといった伝説級のタカラジェンヌが務めており、全員がトップスターに就任しているため、VISAガール就任=トップスター確定というジンクスが存在する。
ダンスの水美と演技の永久輝、どちらが男役2番手になるか注目が集まりましたが、2022年「巡礼の年」をもって、水美が男役2番手に昇格。
トップスター柚香光との同期男役コンビは「れいまい」という愛称で親しまれ、共にダンスが得意なことから、「ダンスの花組」として多くの花組ファンに愛されました。
専科を経験した後、宙組へ組替え
2023年4月28日付けで、専科へ異動した水美。
これまでの宝塚の歴史の中で、同期の間でのトップ引き継ぎは行われた例がなく、「専科を経由した後、花組以外に組替えしてトップスターになるのでは?」と話題を呼びました。
専科としては星組「ME AND MY GIRL」や外部公演「HiGH&LOW THE 戦国」などに出演し、多くの新たなファン層を獲得しています。
2025年4月28日付けでの宙組への組替えが発表されており、男役2番手に就任するのではないかと予想されています。
次期宙組トップスターは、95期生の桜木みなとの就任が発表済みですが、今までの歴史を破って同期間でのトップの引き継ぎが行われるのか、更に異動して他組でトップになるのか、はたまた男役2番手としてトップを支え続けるのか。
多くのファンが強い期待を持って、彼女の今後を見守っています。
水美舞斗の魅力は?
華やかで端正なイケメンビジュアルと強烈なスターオーラ
水美のビジュアルは、高く鼻筋が通った、華やかでスタイリッシュな、誰が見てもはっきりと分かるイケメンです。
広い肩幅と骨太な筋肉で「花組の筋肉番長」というあだ名を持っており、そこから感じさせる包容力で多くの女性ファンを虜にしています。
当時男役3番手だった永久輝から「パワフルで 正真正銘 花男」とキャッチフレーズをつけられるほどの強烈なスターオーラも持ち合わせており、非常に男役らしい男役と言えます。
体幹を活かしたダイナミックなダンスと花男らしい演技
彼女の最大の魅力は、体幹を活かしたワイルドかつダイナミックなダンスです。
高身長かつ、「筋肉番長」の名に相応しいしっかりした体格でありながら、幼少期からのダンス経験と鍛え上げられた体幹によって、そのダンスは非常に軽やかでぶれることがありません。
また、花男らしいキザで男くさい演技と、率直かつ表情豊かな役柄が似合うキャラクター性によって、カッコいいのにどこか可愛らしい雰囲気を漂わせている点も、彼女の魅力の一つ。
いわゆる「ショースター」と言われるタイプの男役として高い人気を集めています。
明るくて親しみやすい性格
愛称の「マイティー」にちなんで、「オールマイティーに色々な芝居が出来る役者になりたい」と語る前向きさやユーモアもあり、多くの組子から親しまれています。
特に音楽学校時代から花組時代まで、15年以上も共に走り続けてきた柚香との絆は深く、水美の花組出演最後の挨拶では、水美が「かけがえのない柚香光」、柚香も「花男水美舞斗さんに(締めの)音頭をお願いします」と発言するなど、「れいまい」コンビの相思相愛ぶりを改めて感じさせました。