元千葉ロッテマリーンズ・里崎智也さんが2019年3月26日から始めたYouTubeチャンネル「里崎チャンネル」が、密かな人気を集めています。
引退後は野球解説者として活躍し、野球通をも唸らせる鋭い目線で繰り広げる分かりやすい解説に定評がある里崎智也さん。
まだブログが世間に浸透する前からいち早く始めていたり、野球選手としては異例ともいえるディナーショーの開催や、試合の後に球場前でミニライブを開催したりと、現役時代からずっと熱いファンサービスを行なってきた里崎智也さんが、満を持してYouTuberデビューをしたのです。
目次
野球ファン必見の「里崎チャンネル」
里崎智也さんが運営する「里崎チャンネル(Satozaki Channel )」では、現役時代に球界きっての頭脳派と言われた里崎智也さんが、一般の人には知ることのできないプロ野球界の裏話や、注目選手について、球界への提言など野球に関する幅広い話を披露しています。
理論立てられた選手の分析や革命的な球界への提言などは、さすが日本球界を代表する捕手として活躍した里崎智也さんならではの説得力があります。
さらに、1軍と2軍の差や報道されることのなかった事件簿など、野球選手にしかわからないような秘話も盛りだくさんで、とても見応えがあります。
野球ファンはもちろん、プロ野球選手を目指している少年や高校球児、社会人選手などにも是非観て頂きたいと思えるような、かなりためになるコンテンツです。
それではおすすめ動画の紹介の前に、まず里崎智也さんについてご紹介してまいりたいと思います。
里崎智也・プロフィールと経歴
2020年3月23日
きゃんひとみさん!
60歳還暦!
なんと奇跡の!
誕生日当日が!
bayfm The BAY☆LINE
月曜日レギュラー回!
もってる〜!
まだラジコのタイムフリーで聴けますので、神回と言われる放送聴いてくださいね!
笑い有り、涙あり!#里崎智也#bayline#きゃんひとみ#bayfm pic.twitter.com/8LJUMLSqoB— 里崎智也 (@satozakitomoya) March 27, 2020
名前:里崎智也(さとざきともや)
生年月日:1976年5月20日
出身地:徳島県鳴門市
投打:右投右打
ポジション:捕手
里崎智也さんは、地元の鳴門市立鳴門工業高校から帝京大学へ進み、1998年に逆指名で千葉ロッテマリーンズにドラフト2位で入団しました。
高校時に甲子園出場は叶いませんでしたが、卒業後に進んだ帝京大学での活躍がプロの目に入り、高い評価を得ました。
ドラフト前にはいくつかの球団から評価を得ていましたが、最終的には試合に出られる可能性の高い千葉ロッテマリーンズを選び、逆指名での入団を決めました。
千葉ロッテマリーンズでは、捕手としての実力以上に打撃のセンスを買われ、入団1年目の2軍では新人捕手ながら5番を任されることもしばしばありました。
2000年から1軍に昇格し、頭脳派の捕手として、そしてここぞという場面で勝負強さを見せてくれる強気の打撃でチームに貢献。
2005年、2010年には千葉ロッテマリーンズを日本一に、そして2006年には日本代表「侍ジャパン」の正捕手として第一回ワールド・ベースボール・クラシックで世界一に輝きました。
現役の間、怪我に悩まされることも多かったですが、チームの顔としてファンからとても愛された選手でした。
2014年の引退時には多くのファンから惜しむ声が聞かれ、ロッテの一時代を築いた伝説の選手としてファンの記憶に刻まれています。
里崎智也・プロ野球史に残る一振り
2005年、千葉ロッテマリーンズは31年ぶりの日本一に輝きました。
その中心選手として活躍していた里崎智也さんは、絶体絶命の危機から何度もチームを救っています。
「マリンガン打線」と呼ばれた超強力打線の一角を担い、2位でシーズンを終えると、3位西武ライオンズとの1stステージは2連勝で圧倒的な強さを見せつけました。
そして、運命の福岡ソフトバンクホークスとの2ndステージでドラマは起きました。
ロッテが先に2連勝して波に乗ったかと思われましたが、そのあとソフトバンクが意地を見せて2敗を喫します。
お互い2勝2敗で迎えた最終戦、7回まで2-1でソフトバンクがリードし、試合を優勢に進めていました。
そして、8回表に里崎選手が奇跡を起こします。
8回1アウト1、2塁の場面で打席がまわってきた里崎選手は、その初球でフェンス直撃の2点タイムリーを放ち、土壇場で見事に試合をひっくり返したのです。
ロッテはその1点差を守り抜き、1974年以来31年ぶりの悲願のリーグ優勝を果たしました。
そして、勢いそのままに阪神タイガースとの日本シリーズは、一つもこぼさず4連勝で日本一に輝きました。
それまで弱い弱い言われていた千葉ロッテマリーンズの感動的な栄冠は、間違いなく里崎選手の「奇跡の一振り」なくしてはあり得なかったのです。
里崎智也・世界一のベストイレブン
2006年に行われた第一回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で、里崎選手は王貞治監督率いる「侍ジャパン」の正捕手として出場しました。
里崎選手は世界一を決める大舞台でも持ち前の勝負強さを発揮し、打率.409・本塁打1本・5打点という成績を残しました。
守備でも強気のリードで相手を翻弄し、見事世界一の称号を日本にもたらしました。
イチロー選手や松坂大輔選手、上原浩治選手などスター選手が勢揃いする中、圧巻のパフォーマンスで文句なしの輝きを放った里崎選手は、大会ベストナインにも輝きました。
里崎智也・プレースタイル(守備)
里崎智也さんは現役時代、球界きっての頭脳派捕手として知られていました。
打者とピッチャーの特徴や試合の流れを読みきったリードは、里崎智也さんの人一倍優れた観察眼によるものでした。
自分自身、チームメート、対戦相手それぞれの長所や短所、クセや仕草などを分析し、数値的にそして客観的に把握することを徹底した結果、驚異的な観察眼が磨かれ、日本プロ野球界きっての頭脳派捕手として輝かしい成績を残すことができました。
そのことがとてもよくわかるエピソードなのが、1点が命取りになる短期決戦である第一回ワールド・ベースボール・クラシックのメキシコ戦でのリードです。
ピッチャーは日本を代表する投手・松坂大輔選手で、1アウト3塁というピンチの場面でした。
パワーのある外国人選手に対して、1発で長打にもっていかれる危険性があるため、インコースを攻めるというのは当時はあり得ない発想でしたが、里崎智也さんはこの場面であえてインコースを攻めたのです。
しかも、8球連続でインコースを松坂投手に要求しました。
結果、見事に抑えてピンチを脱することに成功するのですが、あまりにも無謀だと当時は批評されました。
しかし、この時こそ里崎智也さんの観察眼が光った場面だったのです。
対戦する前から相手選手の分析を欠かさない里崎智也さんは、捕手からの目線でしかわからない打者の仕草やクセを見抜いていました。
さらに、松坂投手の高い仕上がりを見せていた球筋も見極めた上で、インコースが有効であると判断したのです。
もう一つ、里崎智也さんのプレースタイルでひときわ輝きを見せていたのが、捕逸数です。
里崎智也さんは、守備では通算1018試合に出場しましたが、捕逸数は19個しかありません。
捕逸は、ピッチャーが投げた球を捕球できずに逸らしてしまうことをいいますが、この数字は驚異的な数字で、日本球界ナンバーワンの少なさなのです。
この捕逸が少ないということは、ピッチャーからすればどんな球でも捕ってくれるという安心感が生まれるため、思いきった攻めのピッチングが可能になります。
当時、ロッテの投手がみるみる成績が上げていったのは、里崎智也さんがマスクをかぶっていたことによるのは明白でしょう。
里崎智也・プレースタイル(打撃)
里崎智也さんの現役時代の生涯打率は、2割5分6厘でした。
打者としてはけして高い数字ではないのですが、捕手としては文句なしの数字です。
しかも里崎智也さんの場合は、打つ場面がドラマティックすぎました。
2005年、2010年の日本一に輝いた時も、里崎智也さんのバッティングで勝利に導きました。
捕手ながら6年連続二桁本塁打や4年連続満塁本塁打を記録していることも、いかに打撃が優れていたかということがわかります。
試合というのは勝たなければ意味がありませんが、里崎智也さんは捕手として投手を勝利に導くことに加え、打者としても勝利に導くことのできる捕手でした。
大事な場面でこそ打てる勝負強さと、運を味方にする能力を備えていたことが、里崎智也さんが長年プロの世界で活躍することができた一番の要因なのです。
里崎チャンネル・人気オススメ動画
では、そんな球史に残るキャッチャー里崎智也さんが配信する「里崎チャンネル」で公開されている、人気オススメ動画をご紹介してまいります。
[え!?こんなに差があるの!!]1軍と2軍の差はこんなにも大きかった…
「里崎チャンネル」再生回数トップのこちらの動画では、どこのプロ野球チームにもある1軍と2軍の様々な差についてお話ししています。
遠征先などのホテルや食事などの待遇面についてリアルな差を語っているのですが、これを観れば普段何気なしに告示されている1軍と2軍の入れ替えについて、少し選手への見方が変わりそうです。
球界の華やかな部分ばかりがいつも注目されますが、知らないところでそんなこともしているんだなぁといった意外な話が飛び出します。
[苦手な球場ベスト3]球場の闇を暴露します!!
こちらも人気の動画の一つで、里崎智也さんが個人的に苦手な球場を紹介している動画です。
選手や関係者にしか分からない、プロ野球の試合が開催される球場の違いとその闇について語っています。
球場の特徴はプレーにも大いに関係するので、これを知っていると試合観戦中のちょっとしたプレーの見方も変わりそうです。
[FAについて]FAしている人の4つの理由を教えます!これを聞いてみんなもこの人はこの理由だなって考えてみてください!
プロ野球のシーズンオフには、毎年のようにFA移籍についての報道がなされます。
そもそもFA移籍は何故するのか、そして権利があるにも関わらずFA移籍しない人は何故しないのか、ということがわかります。
FA移籍には選手によって様々な理由が隠れていて、「この選手はこの理由かな」と当てはめて考えることができるでしょう。
知ってしまうと選手への目線が変わってしまいそうですが、なるほどと思える興味深い話です。
[激ムズ!]キャッチャーのサインの出し方について語る!
テレビで野球観戦をしていると、投球ごとにキャッチャーがピッチャーにサインを出しているのを見ることができます。
野球経験者なら何となく分かるのかもしれませんが、ほとんどの方はどんなサインを出したのか分かりません。
そのサインについて細かく説明してくれているのがこの動画です。
キャッチャーの出すサインの意味と出し方、ピッチャーとの関係性などをユーモアたっぷりに語っています。
細かなサインの意味を知っていると、テレビ観戦の楽しみ方が劇的に変わります。
キャッチャーはこんなにも頭を使いながらプレーをしているのか、きっと驚いてしまうことでしょう。
[引退のタイミング]引き際は大事!僕なりの引退のタイミングを話します!
どんなアスリートにもいつしか必ず訪れる日が来る、引退。
アスリートそれぞれがいろんな思いを抱きながら引退していくと思いますが、その”引退”について赤裸々に語っています。
里崎智也さんのファンはもちろん、あらゆるスポーツの現役選手にとっても非常に興味深い話を聞くことができます。
他にもたくさん配信中
この他にも、たくさんの動画をこれまでに配信していますが、どれも知っておきたいなと思える内容ばかりです。
プロ野球の世界には、一つ一つのプレーに深い意味がたくさんあります。
それを細かく、分かりやすく、ユーモアたっぷりに伝えてくれる「里崎チャンネル」は、野球ファンにとって必須のバイブルとなりうるかもしれません。
アシスタントは袴田彩会
一連の動画を通してアシスタントを務めるのは、元東北放送アナウンサーの袴田彩会さん。
楽天イーグルスファンの方にはお馴染みのアナウンサーだと思いますが、二人の掛け合いも魅力の一つです。
里崎智也さんがこれほどまでに気持ちよく野球について語れるのは、袴田さんの明るい相槌とアシストのおかげでしょう。
最後に…
野球について様々なことを知ることができる「里崎チャンネル」は、すでに登録者数22万人を超える人気チャンネルです。
里崎智也さんは、2014年9月28日の引退試合のあと、球場正面の特設会場でライブを行いました。
「伝説の引退ライブ」とファンの間で今も語り継がれているそのライブでは、球団公式ソング「ウィー・ラブ・マリーンズ」や、SMAPの「ありがとう」などを歌い上げました。
野球選手でありながら、卒業ライブでファンとの最後の時間を過ごした里崎智也さんは、プロ野球選手であると同時にエンターテイナーでもあったのです。
そんな里崎智也さんが配信する「里崎チャンネル」が、面白くないわけがないですよね。
里崎智也さんファンや千葉ロッテファンの皆さまに限らず、野球をあまり知らないという人でも楽しんで観ることのできる「里崎チャンネル」。
ぜひ一度ご視聴してみてください。
野球通に間違いなくなれることでしょう。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。