変化球には多くの球種が存在しており、投げ方も選手によって様々です。実際に使われている変化球は一体何種類あるのでしょうか? 今回はそんな変化球について紹介していきたいと思います。
ぐぎぎぎっ……き、キツイ……!
来て早々、何やってるの
へ、変化球を投げるために……養成ギプスを、着ているんだ……ボクの腕力を十分の一以下にしちまうぜ
キミはまず、変化球を覚える前に野球漫画から離れることをおすすめするよ……今回は色んな変化球についてご紹介していきたいと思います
目次
そもそも変化球とは?
そもそも「変化球」とは何か。
野球経験のない人は、投手(ピッチャー)の投げた球が打者(バッター)の近くで曲がったりするボール、という認識だけかもしれません。
しかし、野球経験のある人であれば、それだけの認識ではありません。特に投手や捕手(キャッチャー)は変化球を一つの戦術に組み込み、いかに打者を抑えるかを考えます。
変化球の有無によっては強打者を抑える手段にもなるので、ただ曲がるボールという認識の一つで片付けてはいけないのです。
変化球の球種は何種類?
野球経験者であっても、全ての変化球を投げることはできません。
なぜなら、変化球は細かい変化の違いを加えれば、100種類以上もの球種が存在します。
それだけの球種を投げることは、どんなに優れた投手であっても不可能です。一般的な投手であれば平均で3~4球種、多くても5~6球種です。
ただし、多くの変化球を持っていれば優れた投手というわけではありません。少ない変化球でも重要な場面でしっかりと投げられるのが優れた投手と言えます。
多くの球種を持っていても、肝心なところで投げることができなければ、それは宝の持ち腐れとなってしまいます。
メジャーリーグで活躍するダルビッシュ有選手(現:シカゴ・カブス所属)は、判明しているだけでも10種類の変化球を使い分けています。打者によってしっかり使い分けているのがわかります。
変化球だけでは三振は取れない!
変化球は直球(ストレート)と違い、打者にとっては非常に打ちにくい球です。
今からカーブを投げると分かっていても、細いバットで小さなボールをしっかりと捉えるのはそれなりの技術が必要です。
変化球によっては回転のかかり方が違うので、打者もそれに合わせるバッティングをしなくてはいけません。
だからといって、変化球を毎回投げていては、打者も慣れてきます。技術のある打者であればすぐに攻略されてしまうでしょう。
三振を取るためには、直球や変化球を織り交ぜ、相手の打者がどんな選手か、どんな球種を待っているかを予想する必要があります。色んな要素を考慮することで初めて三振を取ることができるのです。
また、三振を取るだけが投手にとって重要というわけではありません。打たせて取ることも時には必要です。
日本最速記録を持つ大谷翔平選手(現:ロサンゼルス・エンゼルス所属)でも、変化球で打者のリズムを崩す投球をしています。
無理に投げると怪我につながる
投手であれば、色んな変化球を投げてみたいと思うのは当然です。自分の武器が一つ増えるのですが、それだけ投球の幅を広げることができます。
ですが、無理に覚えたての変化球を投げると手首や肘、肩に負担がかかってしまいます。
特に成長途中にある小学生や中学生が無理をすれば、それだけで選手生命を失いかねる事態にすらなってしまうかもしれません。
変化球を投げることも大切ですが、まずは自分の投球フォームをしっかりと固め、ちゃんとしたストレートや制球力をつけることをおすすめします。
ランナーの進塁を許す場合も
変化球は一長一短です。
場面によっては武器にもなりますが、ランナーを背負っている場合、ストレートより球速の落ちる変化球ではランナーを進塁(盗塁)させやすくなってしまいます(中にはストレートと球速がほぼ変わらない変化球もあります)。
変化球の握りに慣れていない場合だと、握りを変えるのにもたついてしまい、打者や走者に次は変化球がくると予測されやすくなります。
上記の項目でも説明しましたが、まずは投球フォームなどをしっかりと固め、投球技術を磨いてからでも変化球の修得は遅くはありません。