【推しの子】OP・ED主題歌、挿入歌を全曲徹底解説

【推しの子】OP・ED主題歌、挿入歌を全曲徹底解説

【推しの子】第2期オープニング

OPテーマ:GEMN「ファタール」


TVアニメ第2期のOPテーマは、今ではアニソン界に引っ張りだこのキタニタツヤと、2024年3月に男性アイドルグループSexy Zone(新グループ名timelesz)を卒業した中島健人がタッグを組んだGEMNが歌っています。この天才2人のタッグは放送前から話題になりました。


作詞作曲はキタニタツヤ、編曲はAdoの「唱」や「踊」も手がけた音楽プロデューサーGigaが担当。疾走感のある楽曲で、時にドラマチックに、オリエンタルに、緩急を繰り返して多彩に変化していく楽曲です。電子音、ピアノ、打楽器など、様々な音を散りばめて独特の世界を構築しています。


フランス語で「魔性の女、妖しい魅力を持った女」という意味があるタイトルの「ファタール」。天性のアイドル“ケンティー”こと中島健人の澄んだ歌声とキタニの低音ボイスが共鳴し魅了しています。


歌詞では、表舞台に立つ者や創作する者の“光へのあこがれ”と、喪失や承認欲求などドロドロとした感情を表現し、〈あなたがいないと生きていけない/何もかも捧げてしまってもいい〉と、“推し活”を超えた狂おしいほどの愛を感じさせます。

キタニにとって『【推しの子】』は「表現者たちに共通する“歪みという煌めきの源泉”を教えてくれた存在」であり、〈あなたのeyes/lack of 愛?/致命的な愛/ 運命的な I/必然的な哀〉と、作品のキーマンであるアイの名が韻を踏み、ファンの心もグッと掴んでいます。


MV映像は、韓国の男性アイドルグループSHINeeなどのMVを手がける映像作家キム・ウジェが監督を務めています。華やかなステージで踊る中島、がんじがらめにされたキタニというシーンからは、中島が語る「”光に憧れてしまった影の物語”」をイメージさせます。2人のキレのあるダンス、映像、音楽が化学反応を起こした1曲が爆誕しました。

MEMO

本曲に対し、原作の赤坂アカは「人間の最愛とは致命な言葉だ」とコメント。作画の横槍メンゴは自身の公式InstagramにGEMNのイラストをアップし、ファンを喜ばせました。

【推しの子】第2期エンディング

EDテーマ:羊文学「Burning」


第2期のEDテーマは、TVアニメ『呪術廻戦」第2期第2クールEDテーマ「more than words」を担当し、日本を代表するアーティストの一組となった3ピースオルタナティブロックバンド羊文学が務めました。本作品の登場人物たちの気持ちを何度も読み込んで書き下ろしています。


イントロから歪んだギターが鳴り、沸々と闘志を燃やすロックで羊文学の世界観へ没入させてゆくサウンドです。サビでは塩塚モエカ(Vo.Gt)の透明な歌声が暗雲を切り裂くように突き抜けています。


歌詞では、〈完璧/嘘/現実/傷跡〉などをキーワードに、傷つくことにも、愛したものを手放すことにも慣れてしまっても、心の奥底では望みを捨てていない力強さを感じさせます。


理想と現実の間に直面する誰にも言えない複雑な想いを〈 I’m crying/Lying〉の簡単な英語で素直に叫んでいるのも印象的。本編終わりからEDへと映像と音楽が切り替わるタイミングも余韻も秀逸で、初回放送から評判です。

MEMO

第2期第2クール『呪術廻戦』のOP・EDテーマを担当したキタニタツヤと羊文学。第2期『【推しの子】』でも2組が主題歌を歌い、さらに、「iTunesトップソング」総合ランキング(2024年7月7日3時付)で、GEMNが1位、羊文学が12位にランクインしたこともファンを驚かせました。今後の国内外での注目度にも期待大です。

最後に

第1話から、双子の父親の正体や犯人など謎を多く残し、伏線も複数張られ、現代社会の問題に直面しながら濃密に展開した第1期。特に、SNS界のたった一言の誹謗中傷もれっきとした犯罪であることは、若年層だけでなく全年代で知っておくべき現実的な問題として捉えておいてほしいところ。


TVアニメ第2期が放送を開始した2024年7月現在、コミックは累計1,800万部を突破し、原作漫画はついに最終章へ突入しました。


2024年6月には、同年3月に全国の劇場にて上映されたアニメ第1話『【推しの子】Mother and Children』が再上映されました。さらに、Amazonと東映の共同プロジェクトにより実写映像化も始動し、2024年11月にドラマシリーズがAmazonのPrime Videoにて配信を予定し、同年12月には劇場版も公開を控えています。


「アイドル」「アニソン」「アニメ・漫画」という日本文化の新たな扉を開いた『【推しの子】』に、世界の熱視線はまだまだ注がれることでしょう。

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