TVアニメ『葬送のフリーレン』OP・ED主題歌一覧

TVアニメ『葬送のフリーレン』OP・ED主題歌一覧

第1期第2クール『葬送のフリーレン』OP・ED


2024年1月から第2クールの新章「一級魔法使い試験編」に突入しました。フリーレンたちが旅先の北部高原に入るために必要な「一級魔法使い」の資格を取得するために選抜試験に臨んでいく物語。新たな魔法使いたちも登場し、魔法同士の戦いや人間ドラマが描かれています。

OP:「晴る」ヨルシカ


第2クールのOPテーマは、ボカロPとして活動するコンポーザーn-bunaと女性シンガーsuisによるユニット・ヨルシカが担当しました。過去には、TVアニメ『大雪海のカイナ』OPテーマ「テレパス」や『僕の心のヤバイやつ』第1期OPテーマ「斜陽」などともタイアップしており、文学的な歌詞と透明感ある歌声が聴き手を魅了しています。

作詞作曲を担当したn-bunaは「晴れではない状態から晴れを願う曲。フリーレンの世界と彼らの旅に花を添えられるものになっていれば幸い」とコメント。イントロの軽快なギターとドラムからは、テクテク歩くリズムや、雨がポツポツと降りだす様子を思わせて、バンドの各楽器が音を際立たせ心地よく調和しています。


春爛漫な朗らかな雰囲気の曲調ですが、歌詞の前半は晴れ願い、後半からは、その晴れを願う心が春を呼ぶように季節の春が到来し、終盤ではsuisの伸びやかなアカペラによって一層爽快に。聴き手も晴れやかな気持ちになります。

歌詞はフリーレンが人間のことを知りたいという気持ちにもリンクしています。さらに、〈目を閉じては青色〉〈降り頻る雨でさえ 雲の上では晴る〉からは、瞼や雲といった隔たりの先に晴れの世界を想像させて、普遍的な凪いだ世界や平穏な世界への願いも感じさせます。


MV映像は、NHK連続テレビ小説『ちむどんどん』のタイトルバックを手掛けたCGクリエイター森江康太(MORIE Inc.)が監督を務め、〈晴る〉ことが叶わなかった人たちに想いを巡らせて制作しています。

ヨルシカと4度目のタッグとなる今回は、親子と見られる男性と少年が登場し、亡くなった大切な人を想い続ける絆の強さを描いています。映像を見たn-bunaも「これは凄いMV」と最初に感想がでるほど、物語性があり美しい映像の仕上がりに。公開から1日で100万再生を突破し、SNSでは「泣ける、感動した」という声が多く寄せられています。

ED:「Anytime Anywhere」milet


第2クールのEDテーマは、第1クールから継続してmiletの「Anytime Anywhere」が使用されています。原作漫画を読んでいたmiletが作詞作曲を手がけ、タイトルには「時代が変わってもあなたが私の中にいて、私があなたの中にいられるように」という意味が込められています。第1・第2クールは同じ曲ですが各クールで歌詞パートが異なっています。
 

物心がついた頃から生死について考えてきたmilletが、亡くなってしまった人の分まで生きることを本作品のテーマの1つと捉え、フリーレンやヒンメルなどいろんな人達の視点を絡み合わせて歌詞を制作しています。最後の〈絶対なんてなくても〉というフレーズには、絶対の保証はなくても亡き人と心と心で繋がっているという揺るぎない信頼関係を思わせ、目頭が熱くなります。

編曲を担当したエバン・コールがmilletが作曲した曲を昇華し、風になってフリーレンを包み込む様子など、死から生へと命の繋がりを表現しています。ハスキーで伸び伸びとした歌声に管楽器が共鳴し祝福の喜びをキラキラと振りまいています。

MEMO

第2クールのED映像は、TVアニメ『PUI PUI モルカー』の造形にも参加した気鋭のクリエイター村松怜那が監督を務めました。寂しさを言葉や態度に示さないフリーレンの孤独を、絵と粘土造形を合わせたアニメーションで描いています。孤独の中に温かさを感じるノスタルジックなアート作品です。

『葬送のフリーレン』まとめ

「人間の寿命は短いってわかっていたのに……なんでもっと知ろうと思わなかったんだろう……」というフリーレンの言葉が印象的な『葬送のフリーレン』。


TVアニメ放送に合わせ、YouTube「TOHO animation チャンネル」にて、Web番組とミニアニメも不定期で配信中。声優陣がラジオ番組形式で作品について語っていたり、クスっと笑えるミニアニメで、本編外でも楽しませてくれています。

「マンガ大賞2021」大賞、「このマンガがすごい!2021」オトコ編第2位、「第25回手塚治虫文化賞」新生賞などを受賞し、dアニメストア「今期何見てる?2023秋アニメ人気投票」では総合1位にランクイン。2023年11月には「第10回 新千歳空港国際アニメーション映画祭」で特別上映イベントを開催しました。


2024年8月、パシフィコ横浜国立大ホールにて開催される「『葬送のフリーレン』オーケストラコンサート」では、オーケストラと一緒にmiletも登壇し、第1期の特別EDテーマ「bliss」と「Anytime Anywhere」を生披露する予定。


コロナ禍を経て、人との関係に距離をおくようになった人、逆に広く関わり合っていきたいと願う人と分かれてきて、さらに、AI化・高齢化、独身層も増加している今だからこそ、“人の心を知る”というキーワードが多くの人に共感を生んでいるように思われます。

人生100年時代と言えども、災害などでいつどうなるかわからないこのご時世。私たちにとって、過去の大切なものを振り返りつつ、これからをどう生きるかを見直すきっかけにもなる作品です。

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