声優として毎年多数の作品に出演する上坂すみれ(うえさか すみれ)。
すみぺという愛称でファンから親しまれ、声優以外にも歌手、モデル、ドラマなどマルチに活動しています。
そんな上坂すみれがどのような成り立ちで活躍するようになったのか、プロフィールと共に振り返りつつ、おすすめの楽曲や出演作品を紹介していきます。上坂すみれをもっと知りたい方はぜひご覧ください。
目次
上坂すみれ(うえさか すみれ)とは
小学生の頃にスペースクラフトジュニアタレント部にスカウトされたことがきっかけでタレントの世界に入った上坂すみれ。所属から間もなく『VIDAL SASSOON(ヴィダルサスーン)』のCMに日本人として初の出演を果たしました。
歌手や声優で幅広く活動する桃井はるこに憧れ、その後はタレントから声優部門へと移籍。2011年にアニメ『パパのいうことを聞きなさい!』の小鳥遊空役を務めることが発表され、2012年から本格的に声優としての活動がスタートしました。
声優以外での活動として2013年には、アニメ『波打際のむろみさん』のOPテーマ曲「七つの海よりキミの海」に抜擢。スターチャイルドレコードよりアーティストとしてデビューを果たします。
2015年以降は声優としての活動の幅が徐々に増え、その活躍から翌年に行われた『声優アワード』では新人女優賞を受賞するまでになります。名実ともに声優界になくてはならない存在といえるでしょう。
2020年からは所属事務所スペースクラフト・エンターテイメントを退所し、一時的にフリーとして活動することが発表されました。それから約半年ほどの期間を経て、2021年にボイスキットに所属。
ちなみに2021年の折り返し地点で、出演アニメ本数は10本以上。例年と比べると非常にハイペースとなっています。声優としての活動はもちろんですが、歌手としての上坂すみれ。そして、ラジオ、モデル、ライブなど、様々な分野でファンを沸かせています。今後の活躍が非常に楽しみです。
仕事を兼任しながら学業優秀で大学を卒業
子供時代にスカウトされ、以降は子役モデルや声優として活動を続けてきた上坂すみれ。非常に多忙な日々を送っていることは想像に難くないでしょうが、実は仕事を兼任しながらも上智大学を学業優秀で卒業し、学業優秀賞が与えられています。
学業優秀賞は極めて優秀と認められる学部2〜4年次生のみに与えられる賞で、上坂すみれが在籍していた年度の学生数は10,886名。1年次生を除くとおよそ8,000名となり、その中で上位138名にのみ今回の賞が与えられました。
一時は仕事の都合で出席日数が極端に減ってしまったこともあったそうです。それでも限られた時間の中で学業に取り組み、優秀な成績を残せたのは彼女の努力の賜物でしょう。
上坂すみれが声優に限らず多方面で活躍できるのは、こういった努力の積み重ねによって成せることなのかもしれません。
ロシア好きでは声優界一
ファンであれば、上坂すみれがソ連及びロシアをこよなく愛する声優であることは既知のことだと思います。
彼女がどのような経緯でロシアを愛するようになったのか。その出会いは高校生時代にソ連の国歌を偶然インターネットで見つけたのが発端です。メロディや語感に衝撃を受けたと語る彼女は、ソビエト連邦の崩壊と自分の生まれ年が同じ1991年であることに運命を感じ、進学先でロシア語を専攻するほどにまでのめり込むようになります。
留学経験はありませんが普段の会話の中でもロシア語が混ざり、ロシア一色の会話になることも少なくありません。ラジオパーソナリティとして出演した際にはスタッフに止められるまでロシアについて語ったこともあります。
また、ロシアと聞くとお酒のウォッカを思い浮かべる人がいると思います。上坂すみれもロシア人と仲良くなるためにはウォッカを飲めるようにならなければと練習したそうです。ちなみに20歳を迎えた誕生日にはストリチナヤ(アルコール度数40%)を購入。
今ではSNSに投稿される写真にボトルが写るほどになり、生放送ラジオで飲み干したこともありました。ただ、現地の若者の間ではウォッカ離れが進んでおり、その事実を知った上坂すみれはショックを受けたとのこと。
上坂すみれのロシア愛は表面的な部分だけでなく、歴史にも精通しています。2017年にはロシア文学の権威でもある亀山郁夫とのトークショーが行われ、旧ソ連や現在のロシアにも通ずるロマノフ王朝をテーマに置き、トークでは歴史用語や人物に関する単語が飛び交うほどの盛り上がりとなりました。
ロシア繋がりのキャラクターを担当
ロシアに関する知識に精通していることもあり、上坂すみれはロシアに関連するキャラクターも演じています。アニメだけでいえば下記のキャラクターが該当します。
アナスタシア(通称:アーニャ)は、片言の日本語にロシア語が混ざっているキャラクターです。もう片方のノンナでは、中の人としてロシア曲を2曲歌い、ロシア語指導も行いました。そのためキャラクター声優としてだけでなく、スタッフコメンタリーに名を連ねることに。
また、ここ最近の活動では角川スニーカー文庫のライトノベル『時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん』のPVおよびボイスコミックでもヒロイン役として出演。同作品はライトノベルの金字塔とも呼べる『涼宮ハルヒ』シリーズを上回る勢いで売上を伸ばしており、新たな看板タイトルとして注目を集めています。
ロリータやミリタリーなど様々な分野に精通
上坂すみれはロリータファッションの愛好家としても知られています。日常的に着こなすだけでなく、ゴスロリブランドの1つ『BABY,THE STARS SHINE BRIGHT』でモデルを務めるほどで、本人曰くロリータは装甲とのこと。数々のサブカルチャーに触れてきた彼女だからこそ、ただ可愛く着こなすだけでなく、その文化を身に纏っているという意識を大事にしなくていけないという想いの表れのようです。
ちなみに2013年に開催された『上坂すみれプロジェクト~決起集会vol.0~』では、『革命的ブロードウェイ主義者同盟』の結成が本人から宣言されました。この組織は趣味嗜好に対する自由と独立を守るために立ち上げられたもの。同盟のスローガンとして『生産・団結・反抑圧』を掲げていますが、政治的な意味合いではなく、あくまでもファンタジーとしての世界観のようなものなのでその点は問題ありません。
まるで指導者のような立ち位置にある上坂すみれは、同盟組織を先導するだけあって様々な分野に精通している人物です。先述したソ連やロシア、ゴシックロリータだけでなく、ミリタリーにも造詣が深いというのですから驚きです。ミリタリー雑誌の1つとして知られる『月刊アームズマガジン』では表紙と特集グラビアを担当するなど、その方面からも声をかけられるほどです。
実際にインタビューなどの動画では様々な専門用語が飛び交い、専門家顔負けの知識を披露することも。コアなファンであっても、彼女の言葉を理解するのは相当苦労するでしょう。
上坂すみれのおすすめ楽曲
2013年よりアーティストとしても活動を始めた上坂すみれ。これまでどのような楽曲を歌ってきたのか、ピックアップした楽曲を下記にて紹介していきます。気になる方はぜひご覧ください。
「EASY LOVE」
最初に紹介するのは2021年4月21日にリリースされた「EASY LOVE」です。この楽曲はアニメ『イジらないで、長瀞さん』のOPテーマ曲として使用され、上坂すみれは同作品でヒロインを務めています。アップテンポな曲に独特な効果音を織り交ぜた曲調が癖になります。
「POP TEAM EPIC」
2018年1月31日にリリースされた「POP TEAM EPIC」は、アニメ『ポプテピピック』のOPテーマ曲として使用されました。あらゆる意味で伝説級のアニメとして語られている同作品ですが、このテーマ曲もそれに負けず劣らずの出来栄えとなっています。シンセサイザーによる不協和音が、作品のなんともいえない世界観を表現しているようです。
「カチューシャ Sung by カチューシャ&ノンナ」
これは上坂すみれの楽曲ではありませんが、彼女の本領を発揮した曲でもあり、今回の紹介に掲載しました。本来の曲名は「カチューシャ(Катюша)」が正しく、アニメ『ガールズ&パンツァー』の第8話の挿入歌に使用され、同作品に出演していた上坂すみれ(ノンナ)と金元寿子(カチューシャ)がカバーしました。
ソビエト連邦時代の1930年代頃に流行した歴史深いロシア民謡を見事に歌い上げているのが分かります。アニメ内で流れた際は「Ураааааааааааааа!!!(ウラー!)」という鼓舞と共に1番を上坂すみれ、2番を金元寿子が歌い、最後は全員で大合唱。ソ連時代の名戦車を行軍させた雪舞う景色が描かれている場面ということもあり、ガルパンの中でも名シーンの1つと言われています。気になる方はぜひアニメ版で使用された部分も聴いてみてください。
上坂すみれ出演のおすすめアニメ
これまで数多くのアニメに出演してきた上坂すみれ。この項目では、その出演作品からピックアップした作品を掲載しています。もし気になるタイトルがあれば、ぜひ視聴してみてください。
「オーバーロード」シャルティア・ブラッドフォールン
ウェブ小説としてスタートした『オーバーロード』。同作品は2015年にアニメ化され、上坂すみれはシャルティア・ブラッドフォールンとして声優を務めました。本来であれば敵キャラとなる魔王が主人公として描かれるダークヒーロー作品。主人公が全身骸骨というのもなかなかに新鮮です。
「中二病でも恋がしたい!」凸守早苗
虎虎によるライトノベル作品『中二病でも恋がしたい!』。2012年にアニメ化され、上坂すみれは凸守早苗を演じました。ちなみにこのキャラクターはアニメオリジナルのキャラクターです。中二病をテーマとした同作品では、個性的な登場人物による日常や恋愛模様を描いています。当時は声優としてデビューしたばかりの上坂すみれですが、違和感のない演技で作品を盛り上げていました。
「アイドルマスターシンデレラガールズ」アナスタシア
2015年にアニメとして放送された『アイドルマスターシンデレラガールズ』は、『THE IDOLM@STER』の世界観をモチーフとしたソーシャルゲーム及び音楽ゲームです。上坂すみれはアニメでの主要メンバーの1人、アナスタシア(通称:アーニャ)を演じました。このアーニャは北海道で生まれ、その後ロシアで育ち、再び日本に戻ってきたハーフの女の子です。日本語はそれほど流暢には喋れないので、ロシア語を話してから日本語で言い直すという特徴があります。アイドルという立ち位置で少女達がそれぞれに成長していく姿と圧巻のライブパフォーマンスは見て損はありません。気になるキャラクターがいれば、ぜひ視聴してみてください。
最後に
声優だけでなく、多方面でファンを沸かせてくれる上坂すみれ。今後は一体どんな活躍を見せてくれるのか今から非常に楽しみです。SNSやブログでも彼女の活躍を知ることはできるので、気になる方はぜひ覗いてみてください。
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