ONE『モブサイコ100』 – ドラマ・アニメ・舞台化で大人気!マンガワンの話題作をネタバレ徹底解説

ONE『モブサイコ100』 – ドラマ・アニメ・舞台化で大人気!マンガワンの話題作をネタバレ徹底解説

『モブサイコ100』はマンガワン及び裏サンデーで連載されていたONEの人気漫画です。単行本は全16巻、アニメ化・ドラマ化・舞台化とメディアミックスを果たし多くのファンの心を掴みました。

今回はそんな『モブサイコ100』の魅力を徹底的に解説します。

『モブサイコ100』原作漫画情報

『モブサイコ100』は2012年4月18日に週刊少年サンデーの姉妹版にあたるWEBサイト、裏サンデーで連載開始しました。2014年12月からはコミックアプリ・マンガワンに移籍し、2017年12月に全101話で完結します。

単行本の累計発行部数は120万部を突破しており、2017年には第62回小学館漫画賞の少年向け部門に輝きました。

『モブサイコ100』原作者・ONEの紹介

『モブサイコ100』の原作者・ONEは1986年年10月29日生まれ、日本在住の漫画家です。性別は男性。

幼少期に親に買い与えられたクレヨンしんちゃんで漫画の面白さに目覚め、大学生時代に新都社(にいとしゃ)で始めた『ワンパンマン』が大ヒット。その後個人サイトに移行します。

ちなみに新都社とは漫画・小説の投稿サイト。2ちゃんねるのニュー速VIP板を発祥とし、2005年2月より稼働しています。サイト名はニートのもじりです。

他に『チェンソーマン』の藤本タツキ、『東京喰種』の石田スイ、『小林さんちのメイドラゴン』のクール教信者など、今をときめく尖った才能を輩出しました。前述の作品は全部アニメ化され、商業的成功をおさめています。

『ワンパンマン』ではランク付けされた特殊能力を駆使するヒーローが存在する世界において、どんな強敵もワンパンチで退ける無敵の男(でも平々凡々)の活躍を描く、斬新なアイディアが評価されました。

『ワンパンマン』はのちに『アイシールド21』で有名な村田雄介が作画担当となり、となりのヤングジャンプで連載スタート。2015年にアニメ化されました。

2012年4月、小学館の裏サンデーにて『モブサイコ100』をスタート。名実ともに人気漫画家の仲間入りを果たします。
ONEのTwitterアカウントには『モブサイコ100』や『ワンパンマン』のらくがきが投下されているので、ファンは要チェックです。

『モブサイコ100』アニメ情報

『モブサイコ100』のアニメは二期にわたり放送されました。監督は立川譲、シリーズ構成と脚本は瀬古浩司、アニメーション制作はボンズ。放送局はTOKYO MX他。

立川譲は『デス・パレード』『残響のテロル』なども監督しており、近年の代表作に『デカダンス』が挙げられます。SF要素を織り込んだ独特の世界観が魅力的ですね。

第一期のオープニングテーマは『99』(作詞・作曲/佐々木淳一 編曲/前口渉 歌/MOB CHOIR)、エンディングテーマは『リフレインボーイ』(作詞・作曲/Hirokazu Ebata 編曲/ALL OFF、Hirokazu Ebata 歌/ALL OFF)。

第二期オープニングテーマはオープニングテーマ『99.9』(作詞・作曲・編曲/キタニタツヤ 歌/MOB CHOIR feat. sajou no hana)、エンディングテーマは『グレイ』(作詞・作曲・編曲/キタニタツヤ 歌/sajou no hana)。

エンディングは他に『メモセピア』『目蓋の裏』『いきるひとびと』があり、すべてキタニタツヤが作詞作曲編曲を手がけています。

『モブサイコ100』のアニメはギャグとシリアスが入り混じり起伏に富むストーリーと、ボンズの真骨頂ともいえる作画のクオリティーで絶賛されました。

アニメの人気を受け完全新作OVA『モブサイコ100REIGEN 〜知られざる奇跡の霊能力者〜』『モブサイコ100 第一回霊とか相談所慰安旅行〜ココロ満たす癒やしの旅〜』も発売されています。

一期と二期の間に放送された公式ラジオ番組『塩中放送部』ではモブや霊幻、その他キャラクターたちとの愉快な絡みを堪能できます。

メインパーソナリティーはモブ役の伊藤節生です。

『モブサイコ100』ドラマ情報

『モブサイコ100』のドラマはNetflixとテレビ東京が新設したドラマ枠「木ドラ25」の第4弾として、2018年1月から放送されました。

主人公の影山茂夫を濱田龍臣が、その師匠となるインチキ霊能者・霊幻新隆を波岡一喜が演じました。エクボの声はアニメと同じベテラン声優の大塚明夫が務めています。

主題歌はThinking Dogs『愛は奇跡じゃない』。

『モブサイコ100』舞台情報

『モブサイコ100』は脚本・演出を川尻恵太が担当し、主人公の影山茂夫をアニメ版で同役を務めた伊藤節生が演じる形で舞台化されています。

こちらは2021年8月6日に最新作が上演されるなど、今でも根強い人気に支えられています。

アニメ監督の立川譲も漫画で舞台化を祝いました。

『モブサイコ100』のストーリー

中学二年生の影山茂夫、通称モブはその名のとおり地味で目立たないごく普通の少年。眉目秀麗で成績優秀な弟・律と違い、勉強も運動も並以下の彼は、実は凄まじい超能力を秘めていました。

しかしモブは至って小市民的感性の持ち主で、人生に超能力は不要と考えています。

学校のマドンナで幼馴染の高嶺ツボミに片思いするモブは、自分を変える為に肉体改造部に入り、今日もインチキ霊能者・霊幻新隆のもとで修行を積むのでした。

そんなモブを他校を仕切る超能力者の番長や謎の組織が付け狙います。

はたしてモブは数多の障害を乗り越え、好きな子を振り向かせることができるのでしょうか?

『モブサイコ100』キャラクター紹介

影山茂夫(かげやましげお)声優:伊藤節生

代表作

  • 『ニメガタリズ』武蔵境塊
  • 『DAYS』皆実
  • 『星合の空』佐々木真士

身長157.7センチ、体重44.3キログラム、血液型O型、誕生日5月12日、牡牛座、寅年。14歳。塩中学校2年1組。家族構成は両親と弟。

黒髪黒目、おかっぱ頭がトレードマーク。勉強も運動も不得意、対人コミュニケーションが苦手。悪気はないものの空気を読めない言動で周囲をしらけさせてしまうのが難点です。

生まれながらの強力な超能力者で、巨大な建物を瓦解させるほどのサイコキネシスを操ります。

穏やかで優しくおっとりした性格。目上や年上の人間に対してはきちんとした敬語を使います。弟の律に対してはいいお兄ちゃんで家族仲も良好、たびたび夕食の席の団欒が描かれています。

凄まじい超能力を持ちながらも悪用する事は一切考えない、無欲な少年です。基本的に常識人で少々天然でズレている所があり、霊幻の無茶振りにも大抵は素直に従っています。

幼少時高校生にいじめられた際に超能力を暴走させ弟を負傷に至らしめたのがトラウマとなり、緊急時以外における超能力の使用を封じてきました。

しかしストレスゲージの上昇に比例し超能力が漏れ出しています。

超能力のコントロールに悩んでいた小学生の時に霊幻と出会いアドバイスを受けた事から、彼を「師匠」と呼んで慕っています。中学生になった現在は時給300円のアルバイトとして、霊幻の霊とか相談所でこき使われています。

霊幻には仕事終わりにラーメンをおごってもらったり、彼の人間性に一部疑問をおきながらも信頼と尊敬を育んできました。
また、超能力を用いてほぼ物理の除霊も可能とします。

女子高潜入任務では意外と似合ってるおさげの女装を披露しました。

幼馴染で学校のマドンナの高嶺ツボミに片思いしており、彼女にふさわしい男になる為肉体改造部に入部。肉体改造部の面々は暑苦しくも男気にあふれた好漢ぞろいで、愛情と友情をもってモブを鍛え抜きました。

望まずに得た世界最強の超能力者のステータス故、近隣中学の花沢輝気にライバル視され、超能力者で構成された犯罪組織・爪から付け狙われるなど受難の日々を送ります。

ストレスゲージ100%の先にはモブすら自覚してない、未知なる領域が控えています。超能力者としてのポテンシャルは無限大で、『ワンパンマン』のサイタマと同じくほぼ無敵の主人公です。

余談ながらモブ役を演じた声優の伊藤節生は絵がとても上手く、2021年のモブの誕生日に自作ファンアートを投下しています。声優界広しといえどトップレベルの画力ですね。

霊幻新隆(れいげんあらたか)声優:櫻井孝宏

代表作

  • 『鬼滅の刃』冨岡義勇
  • 『呪術廻戦』夏油傑
  • 『おそ松さん』松野おそ松

身長179センチ、体重66.1キログラム、血液型O型、誕生日10月10日、天秤座、子年。年齢は連載スタート時で27歳。

自称霊能者、本性インチキ霊能者の胡散臭い青年でグレイのスーツ姿がデフォルト。雑居ビルの二階で霊とか相談所を経営しており、依頼人を詐術で上手く丸め込みます。

必殺技はソルトスプラッシュ、盛り塩パンチ、呪術クラッシュ、お祓いグラフィック、チーズバーガートルネード、対超能力者ドロップキック、催眠術パンチ、対披憑依者跳び膝蹴り、正当防衛ラッシュ

心霊現象の解決を謳っていますが、その実態は便利屋に近いもの。
依頼人が霊障と思い込んでいる肩こりをマッサージで治癒し、人生相談にもズバズバアドバイスするなど、柔軟な接客スタイルがポジティブに受け取られ訴訟には至っていません。

4年前、23歳の時に会社を退職。霊とか相談所を始めたものの軌道に乗らず畳もうか考えていた時に、事務所に相談に訪れた小学生のモブをスカウト。師弟関係を結びます。

以来時給300円でモブをこき使い除霊の手伝いをさせていますが、彼に対しては責任を持っています。

モブとは対照的に対人コミュニケーションに秀でた世渡り上手。反面無意識下では「特別な何か」への憧れを持ち、モブに羨望を抱いていました。

一見いい加減な性格ながら自我が確立しきってない子供を守り導く分別を備え、モブには信用に値する大人と見なされています。

スピンオフ漫画『REIGEN』では堂々の主役を務めました。

影山律(かげやまりつ)声優:入野自由

代表作

  • 『おそ松さん』松野トド松
  • 『ハイキュー!!』菅原孝支
  • 『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』宿海仁太

身長159.4センチ、体重45キログラム、血液型B型、誕生日7月2日、蟹座、卯年。塩中学校1年3組。

生徒会役員で成績優秀、全国模試でも上位にランクインする実力者。おまけにスポーツ万能で眉目秀麗ときて女子にモテモテ、兄とは対照的な勝ち組。
その上誰にでも分け隔てなく優しい完璧な少年です。

しかし内面では超能力者である兄のモブに屈折した感情を持ち、劣等感に悩んでいました。超能力に覚醒したいが為に常にスプーンを持ち歩きスプーン曲げの特訓をするなど、理想主義の努力家でもあります。

幼少時にモブの超能力の暴走で大怪我をしており、以来心の底で兄に怯え続けていました。

生徒会の改革断行の際にストレスゲージが上昇し、念願の超能力に目覚めてからは横暴な振る舞いが目立ち始めますが、犯罪組織「爪」に拉致された所をモブと仲間たちに救助された事で改心。

二期では超能力の乱用を避け平和に過ごしていましたが、「爪」の台頭で再び戦いに巻き込まれていきます。

自分が超能力を求めていたのは暴走時の兄のストッパーになりたいからだと後に気付き、以降は兄の良き理解者として全面的にサポートに回ります。

結構なブラコンです。

エクボ 声優:大塚明夫

代表作

  • 『バキ』範馬勇次郎
  • 『BEASTARS』ゴウヒン
  • 『Fate/Zero』ライダー

緑色の炎にオカメインコのような赤いえくぼがチャームポイントの上級悪霊。
神に成り上がる野望を秘めて新興宗教の教祖に憑依していましたが、モブに祓われたのちは彼の超能力の利用を企んで付き纏います。

利己的で不遜、下品で外道な存在ですが、律が拉致された際は責任を感じて救出に協力したりモブをサポートするなど、悪党なりの仁義を貫きました。

一般人に憑依した際はその人物の頬に赤丸が浮かび上がります。超能力者の場合は気絶中でも意識にプロテクトがかかっているので、憑依は困難な模様。

モブとの対峙を経て、自分の本当の願望は友達が欲しかったことだと気付かされました。

なおドラマ版のエクボの声もアニメと同じ大塚明夫が務めています。

花沢輝気(はなざわてるき)声優:松岡禎丞

代表作

  • 『ソードアート・オンライン』キリト/桐ヶ谷和人
  • 『弱虫ペダル』青八木一
  • 『食戟のソーマ』幸平創真

身長161.4センチ、体重47.7キログラム、血液型A型、誕生日4月13日、牡羊座、寅年。2年生。モブが初めて出会った自分以外の超能力者であり、黒酢中学の裏番です。通称はテル。

モブと同じく生まれながらの超能力者にして、超能力を持たない一般人を凡人と見下していました。
超能力で周囲を操り順風満帆な日々を謳歌していましたが、実は超能力以外に自我の拠り所がなく、コンプレックスを抱いていました。

一期でモブに戦いを挑んだものの敗北を喫し、頭髪の一部を剃りこまれます。以降は髪を超絶高く盛るなど、奇抜なヘアスタイルで再登場し話題をさらいました。

当初はモブをライバル視していましたが、二期ではすっかり良い仲間となり共闘しています。

超能力の発動時に女々しい内股になるのが玉に瑕。

鈴木統一郎(すずき とういちろう)声優:井上和彦

代表作

  • 『NARUTO』はたけカカシ
  • 『夏目友人帳』ニャンコ先生
  • 『フルーツバスケット』草摩はとり

超能力者で構成された世界的犯罪組織「爪」のボス。極めて自己中心的、傲岸不遜唯我独尊な人物です。

風・炎・冷気・電気・重力などのエネルギーを自由自在に操る他、譲渡・吸収・蓄積と名付けた超能力のコントロール方法を巧みに使い分け、配下の兵隊たちを強化しました。

世界征服を企む野心家でしたが、その内面には別れた妻への未練を秘めていた事実がのちに判明。最終決戦後はモブと和解し、息子や元妻との関係も改善されました。

「爪」日本支部には個性的な幹部たちがそろっています。

彼らは統一郎の息子・将が組織したレジスタンスに与し、ボスに反逆の狼煙を上げます。

鈴木将(すずきしょう)声優:國立幸

代表作

  • 『おそ松さん』チビ太
  • 『ガンダムビルドファイターズ』アリーア・フォン・レイジ・アスナ
  • 『クロスファイト ビーダマン』白銀スバル

身長153.3センチ、体重42.4キログラム、血液型AB型、誕生日12月1日、射手座、卯年。統一郎の実の息子で生まれながらの超能力者、逆立てた赤毛と青い目が特徴的な13歳の少年です。

父親が率いる犯罪組織「爪」に属していました。当初は正体を偽り、日本支部に視察の名目で訪れます。

念動力と光の屈折率を操って透明化を可能とする他、長期間ため込んだエネルギーを拡散する必殺技・チャージボムが使えます。

本気で世界征服を企む父親に反発し家出とひきこもりを繰り返している為、彼がボスの息子だと知る構成員はごく少数。裏でレジスタンスを組織し父に反逆しました。

「爪」壊滅後は父と和解、モブと友達になります。現在も交流は続いている模様。

『モブサイコ100』の魅力とは

ギャグとシリアスの黄金律の融合、硬軟どちらも楽しめる

『モブサイコ100』はもともと裏サンデーにてONEが連載していました。
新都社出身の漫画家の中でONEは決して画力が高いとは言えませんが、その作画には独特の味があり、ギャグとシリアスどちらにも適応できるのが強みです。

当初はインチキ霊能者・霊幻とモブの師弟が中心のシュールな日常エピソード多めでしたが、次第に兄弟の確執や犯罪組織とのバトルなど、シリアス要素が増えてストーリーが盛り上がっていきます。

また、サイキックアクションと同じ位オカルト方面にも比重を割いており、インチキ霊能者や宗教家の食い物にされる一般人や霊を救済する構図が物語に深みをもたらしました。

主人公のモブが弱者を労わり感情移入する、とても真っ直ぐな少年として描かれているのも好印象です。アドバイザーである霊幻の立ち回りも大変いい味を出していました。

おわりに

以上、『モブサイコ100』のストーリーや魅力をネタバレ解説しました。

アニメ・ドラマ・舞台とメディアミックスされ、今なお人気が衰えない『モブサイコ100』。モブの概念を打ち破る超能力少年の活躍をぜひご覧になってください。

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