常田大希(つねた だいき) – King Gnu、millennium paradeを率いる天才の華麗なる経歴とは…?

常田大希(つねた だいき) – King Gnu、millennium paradeを率いる天才の華麗なる経歴とは…?

J-POPとアートを両立させる音楽性

常田大希の音楽性はカオティック(混沌的)としか表現しようがありません。

King GnuはJ-POPにこだわったロックバンド、millennium paradeは映像も含めた総合アートという違いは提示されているものの、両者の距離が近い曲もあり、それぞれ1つのバンドとは思えないほどジャンルのクロスオーバーが激しく、多様性に富んでいます。

「芸術音楽、民族音楽、大衆音楽」という音楽の大分類に照らし合わせると、どちらも流通ルートが商業ベースなので大衆音楽になりますが、芸術音楽に含まれるクラシック(1550~1900年)と現代音楽(1900年~)の要素もあり、民族音楽の影響も感じられます。

音楽性としてKing Gnuは大衆的、millennium paradeは芸術的というかアート的といったニュアンスでしょう。


・ジャズ:1900年~
・ブルース:1903年~
・R&B:1947年~
・ロック:1954年~
・ソウル:1957年~
・ヒップホップ:1973年~
・パンク:1975年~
・テクノ:1983年~

上記は20世紀に生まれた大衆音楽の大まかなジャンルで、さらにたくさんのサブジャンルが派生しています。King Gnuはロックバンドでありながら、ポップミュージックとロック、ロック以外のジャンルを融合させているところが革新的です。

たとえば「メロディ(歌)はJ-POP、コード進行(ギターや鍵盤)はロック、リズム(ドラムやベース)はR&B」といった具合にジャンルが混ざり合っているので、J-POPを好む層にもロック好きにも音楽マニアにも刺さります。ジャンルとしてのロックを逸脱しつつも、商業的に非常に高い水準をキープしている稀有なバンドといえるでしょう。

ただ常田大希はもともとアート志向が強い、音楽マニアです。商業ベースで成立させるための戦略としてJ-POPやロックを前面に押し出すKing Gnuと、アート性を思う存分発揮する聖域としてのmillennium paradeを両立させることでバランスを保っていると考えられます。

常田大希がKing Gnuを始めたきっかけはRadiohead(レディオヘッド)でした。90年代から活躍するイギリスのロックバンドですが、クラシック、現代音楽、ジャズ、パンク、テクノなど多様な音楽性が特徴的。

ロック以外のジャンルも盛り込んだ豊かな音楽を表現するロックバンドが大衆を沸かせているところに痺れたのでしょう。レディオヘッドのギター&ボーカル、トム・ヨークの立ち位置に相当する常田大希としては「日本のバンドでこれをやりたい」と思ったに違いありません。

レディオヘッドの音楽には常田大希の人生を変えるほどの力がありました。常田大希の生み出す音楽によって人生が変わった人もたくさんいるはず。まさに混沌とした音楽性のなせるわざです。

仰天エピソード

2021年1月に常田大希が投稿したInstagramストーリーズにより、祖父の常田朝秀はカラーテレビの開発で紫綬褒章を受章していたことが発覚。東京大学工学部卒、東芝勤務だった祖父にはイノベーション(革新)を起こした実績がありました。

大学に進学してから7年間、常田大希が祖母の常田敏子と2人暮らししていた武蔵小杉(神奈川県川崎市)の実家(廃墟)の床に紫綬褒章が落ちていたとのこと。画家の祖母はマクドナルドのコーラが大好きだったそうです。

Srv.Vinci「ロウラヴ」のMVは武蔵小杉の家の2階で撮影されました。左下に映っているのは祖父が描いた絵。画家の祖母だけでなく、カラーテレビ開発者の祖父にも芸術の心得があったことが伝わってきます。

ところが常田大希はお正月にディズニーランドで一緒に遊ぶほど仲良しの綾野剛から「ドラマ『MIU404』(2020年6~9月放送)を見てほしい」という理由でプレゼントされるまでテレビを持っていませんでした。

特許を取得するほどの兄、常田俊太郎(株式会社ユートニック共同代表)に至っては2021年1月時点でテレビを持っていないことが確認できます。兄弟そろって破壊と再生を地でいくタイプなのでしょうか。祖父みたいに時代を先取りするイノベーションを起こしてくれることを期待します。

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