2017年に活動を開始して以来、世界規模のロックスターに匹敵するスケール感の楽曲が話題を呼び続けているNewspeak。
本記事では、
「Newspeakに興味がある!」
「次にブレイクしそうなロックバンドを探してるんだけど…」
と思っている方に向けてNewspeakの魅力や経歴、メンバーやオススメの曲を紹介します!
目次
Newspeakの魅力
Newspeakの魅力はシンセサイザーを多用した華やかなサウンドと人間味のあるエネルギッシュな躍動感にあります。
英米のバンドが中軸を担った00年代以降のガレージロック・リバイバル/オルタナティブロック/インディーロックと共鳴する本場の空気感は、現在の日本のロックシーンで異色の存在感を放っています。
また、社会/人生/人間関係の機微を大胆に描く英語の歌詞もNewspeakの特長でしょう。
その長所を挙げていたらとにかくキリがないのですが、
「とにかくカッコイイ!」
と思わず叫びたくなる、ロックバンドらしい素晴らしさがNewspeakの音楽には高い純度で凝縮されています。
Newspeakのメンバー
Rei/ボーカル
ボーカリスト。キーボードとギターも担当。
作詞作曲を主に担っており、バンドの中心人物です。
イギリスのリバプールで音楽活動を行っていた過去もあり、BBC Radio Merseysideへの出演も果たしています。
海外の音楽シーンを肌で感じてきたReiの経験が、英米等のロックバンドに通じるNewspeakのサウンドを形成しているのかもしれません。
自由に生きたいし、聴く人にも自由に生きてもらいたい。
という言葉には、Reiの人生観とNewspeakの音楽性が現れていると言えるでしょう。
Yohey/ベース
ベーシスト。キーボードも担当。
滑らかで安定感のあるベースラインを奏でています。
正義感が強くて物事を俯瞰的に観察するタイプで、バンド内では皆をまとめる役回りを担っています。
車で移動するときの運転役でもあるらしく、縁の下の力持ち的な役割も果たしているのでしょう。
また、サウンドエンジニアとしての一面もあり、その知見はNewspeakの音楽にも還元されています。
Steven/ドラムス
ドラマー。カナダ出身。
パワフルなドラミングを特長としています。
礼儀正しく楽しいことを好む性格、とバンドメンバーからは評されています。
クリスチャン・バンド以外を聴くことを禁止されていた子供時代には、両親に隠れてこっそりメロコアバンドを聴いていたそうです。
音楽プロデューサーとしてのキャリアもあり、バンド内でもその深い造詣は重用されています。
Newspeakの経歴
もともと知り合いだったメンバーがNewspeakとしてのキャリアをスタートしたのは、Reiがリバプールから帰国した後のことでした。
当初、Reiは就職活動をしていました。
しかし、並行して行っていた作曲の仕事が忙しくなったこともあり、次第に音楽活動を本格化させていきます。
そして、Rei、Yohey、Ryoya、Stevenの4名でNewspeakを結成します。
Newspeakというバンド名はジョージ・オーウェルのSF小説『1984』に登場する言葉からインスピレーションを得て決められました。
作中では「全体主義国家が既存言語の簡素化を通して人々の思想をコントロールするために生み出された新言語」というネガティブな概念としてNewspeakは登場します。
しかし、バンド側はその意味を「膨大化した情報の中から余計なものを削ぎ落とすことで思想を解放する」というポジティブな概念へ転換したうえで、聴く側の活き活きとした感情を呼び起こしたいという意図を込めています。
3月に活動を開始したあと、Newspeakは瞬く間に頭角を現しました。
6月にリリースしたライブ会場限定のEP『What We Wanted』は完売、8月にはSUMMER SONIC2017への出演を果たしています。
翌年にはMANDO DIAOやThe Fratellisといった海外ロックバンドのサポートアクトを務める他、様々なフェスや多くのメディアにその名を連ねるようになり、Newspeakの存在感は徐々に大きくなっていきます。
2019年にはファン待望の1stフルアルバム『No Man’s Empire』をリリース。
華やかなスター性とワイルドな迫力を兼ね備えたサウンドは、音楽好きの間で話題を呼びました。
タワーレコードのスタッフによるレコメンド作品『タワレコメン』に選出され、東京と大阪でのワンマンライブを含む11公演の全国ツアーも敢行しています。
その後、Ryoyaの脱退やコロナ禍による活動制限などの困難に直面しましたが、2021年には2ndフルアルバム『Turn』をリリース。
前作の魅力を継承/ブラッシュアップしつつもハードな日常に向き合うひたむきさを感じさせる内容は、多くの称賛を集めました。
普遍的な魅力を秘めたアーティストを紹介するタワーレコードのキャンペーン『未来ノ和モノ』でも紹介され、全国8か所を巡るワンマンツアーも成し遂げています。
Newspeakの楽曲からは邦楽洋楽といった既存のカテゴリーを形骸化させる、ロックが持つ普遍的な魅力が強く感じられます。
その才覚に見合うほどの大ブレイクを掴み取る日は、刻一刻と迫っているのかもしれません。
Newspeakのオススメ曲6選
24/7 What For
これぞNewspeak!と言いたくなるような、本格派のロックナンバーです。
骨太な躍動感ときらびやかなシンセが織りなす世界基準のサウンドからは、聴き手の心をぐいぐいと引き込むような存在感がほとばしっています。
クールなサウンド、シリアスな雰囲気、ダンサブルなビート。
キャッチーながらも安っぽさは一切なく、Newspeakが秘めるロックスターとしての天賦の才がいかんなく発揮されています。
また、情報過多な現代社会に生きる人々に対して、自由に生きる意味を問いかける歌詞も秀逸。
アリーナが似合いそうなスケール感はもちろんのこと、一人ひとりの心へダイレクトに訴えかけるパーソナルな魅力も併せ持つ楽曲と言えるでしょう。
※1stミニアルバム『Out Of The Shrinking Habitat』に収録されています。
Wide Bright Eyes
SF的な近未来感と気迫のこもった熱さが混ざり合う、グルーヴィな一曲です。
高揚感を煽るコーラスとドラムスから始まり、グルーヴィなベースとエキサイティングなシンセの登場で一気にヒートアップ。
最初から最後まで胸が躍るような盛り上がりを維持し続けています。
エッジの効いた知性を感じさせつつもワイルドな情熱が渦巻くサウンドは、聴き手の心に力強い衝撃を与えるでしょう。
また、常識に囚われた生き方を否定する歌詞からはReiの確固たる意志と聡明さが感じられます。
Newspeakの才気と熱さが、ひときわ魅力的に現れている楽曲です。
※1stフルアルバム『No Man’s Empire』に収録されています。
Great Pretenders
The KillersやOasisといった海外ロックスターのアンセムを思わせる、壮大でグッドメロディなナンバーです。
力強くも感傷的に鳴らされるエレキギターとエモーショナルなボーカルを中心にして、その周りを漂うようにストリングスやリズムセクションが響いています。
シンプルながらも凛としたサウンドが、楽曲そのものが持つ魅力を引き立たせています。
また、少しビターながらも優しさを漂わせる歌詞も魅力的。
「全てが上手く行くふりをしよう」というサビの一節は、現在の社会情勢において意味のある言葉ではないでしょうか。
時代や文化の壁を越えて人々の心に響くであろう、普遍的な魅力を感じさせる一曲です。
※2ndフルアルバム『Turn』に収録されています。
What We Wanted
Newspeakの楽曲には大器を感じさせるスケールの大きい楽曲が多いのですが、キャリア早期の楽曲である『What We Wanted』はインディーズ的な生々しさを強く漂わせています。
ソリッドなビート、切れ味鋭いギター、オリエンタルな旋律のシンセ、繊細ながらもポップなメロディ。
ニューウェーブ的な軽快さとアンニュイさを帯びたサウンドからは、中毒性のあるキャッチーさを感じます。
「普通の人生」に対して盲目的な人々への批判が込められた歌詞を耳にしたとき、思わずハっとしてしまう人も多いでしょう(筆者もその一人です)。
MVのストーリー展開も素晴らしいので、是非最後まで見ていただきたいです。
※1st EP『What We Wanted』に収録されています。
Blinding Lights
圧倒的なスケールの解放感。
Blinding Lightsの魅力を簡潔に表現するのであれば、この一言に尽きるでしょう。
壮大なストリングスが印象的なイントロから堰を切ったように希望に満ちたバンド・アンサンブルが弾けだす展開は、暗雲がぱっと晴れたかのようなポジティブな躍動感を創りだしています。
楽曲が持つ突き抜けるような飛翔感とNewspeakらしい広大なスケール感の相乗効果は抜群で、前を向いて進むためのエネルギーを聴き手の心に強く喚起させます。
まばゆい光と勇敢さを感じさせる、パワフルで美しい一曲です。
※4th EP『Complexity & Simplicity of Humanity (and That’s Okay)』に収録されています。
※2ndフルアルバム『Turn』にも収録されています。
July
消えゆく愛の儚さを歌うボーカルを軸にしつつ、感傷的なシンセやきらびやかなエレキギターが切なくもポップなサウンドを創りだしています。
途中でダンサブルな展開を見せる意外性もあるのですが、それも楽曲のエモーショナルさを高めるように作用しています。
感傷の奔流が描く瑞々しい叙情性は、聴く者の心に深く染み込んでいくことでしょう。
胸が締め付けられるような心の移ろいを、鮮やかに感じられる楽曲です。
※2nd EP『July』に収録されています。
最後に
本記事ではNewspeakに興味がある方に向けてバンドの魅力や経歴、メンバーやオススメの曲を紹介しました。
洋楽邦楽のような既存のカテゴリーに収まりきらないNewspeakの楽曲には、音楽が本来持つピュアな楽しさや美しさがそのまま現れているように感じられます。
そのピュアな魅力のほんの一部分でもお伝え出来たのなら幸いです。