まだまだ新型コロナウイルスが世の中を旋風する中、音楽活動をすることが難しい状況化でも数多くのアーティストが活躍した2021年も残りわずか。
昨年より引き続きヒットを飛ばすロックバンドやアイドルグループ、彗星のごとく現れたニューカマー、TikTokで人気に火がついたアーティストなど、バラエティに富んだ顔ぶれが印象的な一年でした。
目次
2021年にブレイクしたグループ&バンドランキング
ここでは、2021年に話題となりブレイクしたグループ&バンドアーティストのBEST5を、YouTube、LINE MUSIC、Spotifyの再生回数を元にランキングでご紹介します。
1位:BTS(ビーティーエス)
https://twitter.com/BTS_twt/status/1338725857435607041/photo/1
- BTSとは:韓国発の7人組ヒップホップグループ
- 別名:防弾少年団(ぼうだんしょうねんだん)
- メンバー:JIN(ジン)/SUGA(シュガ)/J-HOPE(ジェイホープ)/RM(アールエム)JIMIN(ジミン)/V(ヴィ)/JUNGKOOK(ジョングク)
- ファンの通称:ARMY(アーミー)
- デビュー:2013年「NO MORE DREAM」でデビュー
- 米国デビュー:2017年11月29日「American Music Awards」で「DNA」を披露
2021年にブレイクしたアーティストとして真っ先に名前が挙がるのが、やはりBTSではないでしょうか。
2020年8月にデジタルシングルとして発売された「Dynamite」は、1970年~80年にかけて流行ったディスコポップな曲調に、初の全篇英語歌詞で書かれ、瞬く間に世界中でBTS旋風を起こすきっかけとなりました。
「Dynamite」がアメリカの「Billboard Hot 100」で、2週連続1位となり興奮も冷めやらぬ中、2021年5月にこれまた同ランキングで7週連続1位という快挙を成し遂げるダンスポップチューン「Butter」をリリース。
その2カ月後にはヒットメーカー・Ed Sheeran(エド・シーラン)が作曲に加わった「Permission to Dance」が、ヒットチャートに新しい風を吹き込み、世界規模でBTSのブレイクが確固たるものとなりました。
2021年に最もブレイクしたアーティスト・BTS。彼らの音楽が私たちの日常のあらゆる場面に花を添えた1年となりました。
アメリカのバラエティ番組「The Late Late Show with James Corden」の人気コーナー「Crosswalk」にて、ロサンゼルスの大通りで「Butter」「Permission to Dance」「Dynamite」の3曲を披露。
BTSのパフォーマンスに熱狂する通行人や、ホストであるJames Corden(ジェームズ・コーデン)とメンバーたちのユーモア溢れるやり取りも最高です。
BTSの「今」を知るならBANGTANTVをチェック!
https://twitter.com/BTS_twt/status/1440425839766560778/photo/2
世界的トップアーティストの階段を駆け上がるべく勢いに乗るBTSですが、そんな彼らをもっと知るためにおススメなのが、YouTube公式チャンネル「BANGTANTV 」です。
最新のMVはもちろん、メイキングやダンス動画、出演番組の舞台裏や楽屋風景など、素のBTSを観れるとあって2021年12月現在で登録者数が6200万人を突破する人気チャンネルであります。
メンバーひとりひとりの何気ない瞬間を捉えた映像は、彼らの音楽だけに留まらず、その可愛くてユーモラス、そしてフレンドリーな人間性を知れるので、ARMY以外の方にもぜひ観て頂きたい番組です。
2位:YOASOBI(ヨアソビ)
https://twitter.com/YOASOBI_staff/status/1470041516794322948/photo/1
- YOASOBIとは:ボーカロイドコンポーザーのAyase(アヤセ)とシンガーソングライターikura(イクラ/幾多りら)による2人組、次世代を担う音楽ユニット
- コンセプト:小説の世界観を音楽で表現する新しいスタイル
日本国内で2021年にブレイクしたアーティストは、間違いなく二人組音楽ユニット・YOASOBIではないでしょうか。
2019年に小説投稿サイト「monogatary.com」に投稿された星野舞夜(ほしのまよ)の処女作「タナトスの誘惑」をベースにして作曲された「夜に駆ける」でメジャーデビュー。
翌年の「Billboard Japan Hot 100」の年間総合首位に続き、2020年の年末に行われたNHK紅白歌合戦に初出場。
そして勢いに乗るYOASOBIは、今年に入ってフジテレビ系アニメ「BEASTERS」第二期のオープニングとなった「怪物」で、令和3年アニソン大賞の「アーティストソング賞」を獲得、「夜に駆ける」を凌ぐ大ヒットとなりました。
そして今年7月には、YOASOBIの楽曲の中でも一際人気がある「夜に駆ける(Into The Night)」、「怪物(Monster)」、「三原色(RGB)」の英語バーションをリリース。
Spotifyのグローバルバイラルチャートの上位を旋風した彼らの次なる舞台が、一歩世界へと踏み出した一年でもありました。
2021年を締めくくる最終月である12月は、今年ブレイクしたアーティストに相応しく、数々のメジャーTV番組を網羅し、怒涛の一年間を締めくくります。
・2021年12月1日:フジテレビ系列「2021 FNS歌謡祭」
・2021年12月12日:TBS系列「情熱大陸」
・2021年12月24日:テレビ朝日系列「ミュージックステーション ウルトラSUPER LIVE 2021」
・2021年12月31日:NHK系列「第72回NHK紅白歌合戦」
3位:Official髭男dism(オフィシャルひげだんディズム)
https://twitter.com/IroriRecords/status/1471682059857166337/photo/1
- Official髭男dismとは:島根県出身の4人組ピアノポップバンド
- 略称:「ヒゲダン」
- メンバー:藤原聡(ふじわらさとし)ボーカル/ピアノ、楢崎誠(ならざきまこと)ベース/サックス、松浦匡希(まつうらまさき)ドラム、小笹大輔(おざさだいすけ)ギター
曇り空を一瞬で晴天に変えてしまうような伸びと張りのある歌声と、ポップで爽快なピアノサウンドが魅力のヒゲダン。
耳馴染の良い楽曲に加え、ドラマの主題歌やCMなどそのタイアップの多さが他のアーティストと一線を貸す強みでもあります。
- ・2018年「ノーダウト」:フジテレビ系月9ドラマ「コンフィデンスマンJP」主題歌
- ・2019年「Pretender」:映画「コンフィデンスマンJP(ロマンス編)」主題歌
- ・2019年「宿命」:夏の高校野球応援ソング(ABC系列)/「熱闘甲子園」テーマソング
- ・2020年「I LOVE…」:TBS系列火曜ドラマ「恋はつづくよどこまでも」主題歌/Apple Music CMソング
- ・2021年「Cry Baby」:TVアニメ「東京リベンジャーズ」オープニング
- ・2022年(公開予定)「Universe」:映画「ドラえもん のび太の宇宙小戦争 2021」主題歌
2021年のブレイクアーティストなのに、紅白は落選?
2019年と2020年に続けてNHK紅白歌合戦に出場しているヒゲダン。2021年の活躍ぶりから一年を締めくくる紅白への当然の出場が期待される中、11月に発表された出場者リストにはその名がありませんでした。
ネット上では紅白側の選考基準の難解さや、昨年出場時の機材トラブルなど、様々の憶測が飛び交っていますが、年明けまで全国ツアー「ONE-MAN TOUR 2021-2022-Editorial」で多忙なヒゲダン。
もしかするとスケジュールが合わなかっただけなのかもしれません。2022年も引き続き彼らの音楽をあらゆる場面で耳にすることでしょう。
4位:Novelbright(ノーベルブライト)
https://twitter.com/fujitv_nexco/status/1466358425864921091/photo/2
- Novelbrightとは:大阪で結成された5人組ロックバンド
- 略称:「ノーブラ」
- メンバー:竹中雄大(たけなかゆうだい)ボーカル/山田海斗(やまだかいと)ギター/沖聡次郎(おきそうじろう)ギター/ねぎ・ドラムス/圭吾(けいご)ベース
疾走感のあるサウンドとボーカル・竹中雄大の自由に操る美しいハイトーンボイスが特徴的なノーブラは、2013年結成以降メンバーの度重なる入退を経て、2019年に今のメンバーに固定されました。
その年に「崖っぷちどチクショー路上ライブTOUR~アコースティックCDリリースツアー~CD・チケット売らなきゃ生きれまてん CD・チケット売上/投げ銭だけで暮らす2カ月間0円生活~」で世間の注目を集めることになります。
路上アコースティックライブで得た収益のみで2カ月間生活するノーブラの様子が、TwitterやTikTokにて広まりました。
中でも自主制作シングルとして2016年にリリースされていた「Walking With You」は、YouTubeの視聴回数が2021年12月現在で1642万回という脅威の数字を叩きだしています。
そして2020年12月にリリースされたバラード曲「ツキミソウ」が、ノーブラを2021年のブレイクアーティストとして決定づけるロングヒットを続けています。
「THE FIRST TAKE」でも、竹中雄大がバンドとはまた違うピアノ&ストリングスというアレンジで、自身の際限ない歌唱力を披露し、あらためて楽曲の素晴らしさと彼のポテンシャルが証明されました。
ボーカルの竹中雄大は、2度も世界チャンピオンに輝いた口笛奏者でもあります。アップダウンの激しい音程を美しく奏でるのは歌っている時と変わらず、圧巻の口笛テクニックは一見の価値ありです!
- フジテレビ系「とくダネ!」の2月のマンスリーソングにもなった「ツキミソウ」は、今年の7月公開チャートにて、ストリーミング再生が1億回を突破しプラチナ認定を受けています。
- 32万人の登録者数を誇る竹中雄大のYouTubeチャンネルでは、彼の家族(父・母・妹)との「歌ってみた」コラボが大人気。ここまでの美声と歌唱テクニックを兼ね備えた家族が歌う名曲は必聴です
初の武道館ライブ「Novelbright LIVE tour 2022」
https://twitter.com/Novelbright_jp/status/1458389065418428418/photo/1
2022年にノーブラは、2021年のブレイクアーティストとして相応しい武道館2DAYSを含む全国ツアーNovelbright LIVE tour 2022 Hope Assort your~「路上ライブから武道館へ」的なよくある目標を実現しちゃうツアー~を予定しています。
路上ライブからアーティストの憧れの聖地・武道館でのコンサートは、行き着くべくして辿り着いた夢の集大成だと言えるでしょう。
5位:変態紳士クラブ(へんたいしんしくらぶ)
https://twitter.com/Spincoaster_2nd/status/1463102510625792000/photo/2
- 変態紳士クラブとは:3人組ラップ&MC、ジャンルレスユニット
- メンバー:WILYWNKA(ウィリーウォンカ)MC/VIGORMAN(ビガーマン)DEEJAY/GeG(ジージ)キーボード・トラックメーカー・プロデューサー
次世代ラッパーの登竜門「高校生ラップ選手権」に第一回からTAKA(タカ)として出場し、その名が知られていたWILYWNKAと、レゲエDJ・VIGORMAN。
中学生時代から交流のあった二人にGeGが加わり、一度目にしたら記憶に残る変態紳士クラブが結成されました。
チルなWILYWNKAのラップとVIGORMANの優しい歌声、そして心に響く等身大の歌詞が変態紳士クラブの楽曲の魅力です。
昨年2020年5月にMVが公開された「YOKAZE」では、YouTubeの再生回数が3000万回を越え、今年5月に「THE FIRST TAKE」でのオートチューンなしでのパフォーマンスも高評価を得てロングヒットを続け、2021年のブレイクアーティストの実力を目の当りにすることができます。
「YOKAZE」は、今年5月に公開された「Billboard Japan」の新人アーティストのための「Billboard Japan Heatseekers Songs」部門で1位を獲得しました。
同じく「THE FIRST TAKE」で披露された「すきにやる」は、人気ブランド「XLARGE®」とのコラボレーションMVが2018年に公開され、ライブでも盛り上がる人気曲です。
2021年|YouTube・国内音楽動画ランキングBEST10
コロナ禍で対面式のエンターテイメントに制限がかかる中、昨年に続いてYouTuberの活躍が私たちの毎日を楽しませてくれた一年でした。YouTubeも2021年に国内でトップトレンドとなった動画をランキング形式で発表。
ここでは、音楽動画ランキングの1位~10位をチェックしてみましょう。
- 1位:YOASOBI「怪物 Official Music Video」
- 2位:Ado「踊」
- 3位:Ado「ギラギラ」
- 4位:BTS「Butter Official MV」
- 5位:シル・ヴ・プレジデント/P丸様。(ピーまるさま)
- 6位:優里「ドライフラワー」Official Music Video-ディレクターズカットver.-
- 7位:NiziU2nd Single「Take a picture」MV
- 8位:BTS「Permission to Dance」Official MV
- 9位:Official髭男dism「-Cry Baby」Official Video
- 10位:Awesome City Club「勿忘」MUSIC VIDEO
こちらのランキングでは、ボカロ楽曲の歌い手から2020年にメジャーデビューを果たしたAdo(アド)や、YouTubeやTikTokといった媒体で活躍するマルチエンターティナ―・P丸様。(ピーまるさま)といった、今のSNS自体を象徴するかのようなアーティストもランクイン。
そしてBillboard Japanの「ストリーミング・ソング・チャート」にて、ロングランヒット中の優里の「ドライフラワー」が、配信スタートから60週目で5億回再生を突破し、日本人では最も速い記録を打ち出したと今月22日に発表されました。
日本人アーティストでは、YOASIBIの「夜に駆ける」が63週目、Official髭男dismの「Pretender」が108週目で、こちらの記録を打ち立てています。
2021年|Spotify・再生回数ランキングBEST5(国内版)
https://twitter.com/TOWER_Online/status/1468020342325391360/photo/1
音楽ストリーミングサービス大手の「Spotify」は、3億万人以上のユーザーのリスニングデータを元に、日本国内で2021年に最も再生されたアーティストのBEST5を発表しました。
- 1位:BTS(ビーティーエス)
- 2位:YOASOBI(ヨアソビ)
- 3位:Official髭男dism(オフィシャルひげだんディズム)
- 4位:平井大(ひらいだい)
- 5位:back number(バック・ナンバー)
こちらのランキングからも分かるように、今年はグループ&バンドの勢いが強かった一年だったことが分かります。
特に昨年の2020年から続く活躍を見せるBTSとYOASOBI、Official髭男dismのスリートップは、「2021年にブレイクしたアーティスト」に相応しく、来年の2022年にも彼らの躍進に期待が高まります。
2021年|LINE MUSICで視聴回数が多かった曲BEST10
月額980円で約8600万曲もの楽曲が聴き放題のLINE MUSICが、今年2021年のトレンドアワードを発表しました。ここでは、その中の2021年にLINE MUSICで最も多く視聴された楽曲のBEST10をご紹介します。
- 1位:BTS「Butter」
- 2位:YOASOBI「怪物」
- 3位:優里「ドライフラワー」
- 4位:Awsome City Club「勿忘」
- 5位:BTS「Dynamite」
- 6位;Official髭男dism「Cry Baby」
- 7位:Ado「踊」
- 8位:BTS「Permission to Dance」
- 9位:YOASOBI「夜に駆ける」
- 10位:Ado「うっせぇわ」
こちらのランキングでも、バンドやグループではBTSとYOASOBIの楽曲が多くランクイン。ソロアーティストでは、ロングランヒットを飛ばす優里と新星・Adoが最もブレイクした一年だったことが分かります。
おわりに
昨年の2020年から引き続き、今年も多くのダンスグループやバンドがブレイクし世の中を旋風した年でした。
どのグループも時代や流行の傾向に納まらず、独自の個性や魅力を持ち、ひとつとして同じでない輝きを放っています。
コロナ禍の中で規制とストレスの多い一年でしたが、これからのグループやバンドが持つエネルギー溢れる音楽に触れて新しい2022年を迎えましょう