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1stミニアルバム「Masterpiece」収録曲解説 Part.1
期待以上という声も多いMISAMOの1stミニアルバム「Masterpiece」。
アルバムタイトルの「Masterpiece」は”傑作”を意味しています。数々の名画が美しさや妖艶さなど女性の多面的な姿が表現されているように、収録曲も可愛らしいTWICEのイメージとは違う魅力がギュッと詰まっています。
MISAMOも1人1曲ずつ作詞に参加し、1年以上前から綿密に準備が重ねられました。長い時間かけて練られた楽曲・衣装・ビジュアル・コンセプト・構成全てがうまく噛み合った傑作です。
Do not touch
毅然とした歌詞が強いインパクトを残す「Do not touch」。
美術作品の注意書きをモチーフに、気高く美しい存在を表現しています。作詞には、J.Y. Parkが参加しました。
セクシーな仕上がりになってもおかしくないのにエレガントさが勝つのは、MISAMOだからこそ。麗しいサナ・ミナの歌声とディープなモモの歌声の絶妙なバランスと、神秘的な雰囲気を持ったR&Bが、心地よく混ざり合います。
数々の名画が登場する壮大なMVも圧倒的な完成度です。メンバーとバックダンサーによる洗練されたパフォーマンスは目を引きます。3人のビジュアルの美しさはもちろん、映像の色彩も鮮やかで視覚的にも魅了されます。終わり方の演出も必見です。
- ヴィーナスの誕生(サンドロ・ボッティチェッリ)
- プリマヴェーラ(サンドロ・ボッティチェッリ)
- ※プリマヴェーラの一部である三美神にフォーカス
- ぶらんこ(ジャン・オノレ・フラゴナール)
Behind The Curtain
ミナの軽快な語りかけから始まる「Behind The Curtain」。
ジャジーなサウンドは、ほのかに危険な香りを感じさせます。Aメロ・Bメロのピアノは盛り立て役として完璧。サビ前のブラスバンドが一気に幕が開くような大きな展開を、コーラスの微細な重なりが高級感・重厚感を与えます。
ショーの始まりを想像させる歌詞は、アルバムの世界観へ引き込む役割も果たしており、全体の序章として最適です。
Marshmallow
チルなサウンドに包まれる「Marshmallow」。
序盤に低音ボイスでグッと楽曲のテンションを抑えることで、サビの多幸感が際立つ構成は見事です。全体的にたゆたうようなメロディとふわっとしたバックサウンドが中心になっているので、モモのラップがピリッとした良いスパイスになっています。
低いキーのメロウな楽曲を推していくのは、女性アイドルとしては珍しく、ある意味攻めています。確かにアルバムの中でMV作品を2つ作るなら、「Do not touch」と対照的な「Marshmallow」が適任。緻密に計算されたバランスが抜群です。MVでは、3人の登場人物の日常がそれぞれ描かれています。
Funny Valentine
重厚なビートと不穏なヴァイオリンとピアノが魅惑的な世界に誘う「Funny Valentine」。
今までラップパートで変化要素を担っていたモモが、「Funny Valentine」ではボーカルに。その分、ダークな楽曲の中で、ミナの透き通った歌声が浮かび上がります。役割の組み合わせ次第では、表現のバリエーションにまだまだ広がりがありそうです。
作詞には、モモが参加。単語一つ一つの伝わり方まで細やかに吟味しながら、時間をかけて制作しました。タイトルにピッタリの「情熱で溶ける甘い愛のChocolate」が気に入ったフレーズだと語っています。
元々タイトル曲候補にも入っていた楽曲で、モモが選び取りアルバム収録曲になりました。妖艶さを持った「Funny Valentine」は、MISAMOの色気を引き出します。