2022年、誕生13周年を迎えたボカロ「巡音ルカ」。
1月30日の誕生日をきっかけに「巡音ルカ 13th Anniversary」と称した楽曲達が音楽レーベルKARENTから配信されたり、初音ミク公式からプレゼント企画が行われたりと、今年も多くの巡音ルカを祝う誕生企画が行われました。
もちろん、ニコニコ動画やYouTubeでも巡音ルカを祝う楽曲が続々と投稿されました。Twitterやピアプロpixivといった場所でも多くのイラストの投稿が行われ、界隈全体がお祝いムードで盛り上がる事となりました。
今回は、そんな13年もの間変わらぬ人気を誇示し続けている巡音ルカの人気楽曲を紹介!
巡音ルカの楽曲として、ボカロファンにはぜひ聴いておいてほしい全10曲の名曲について語ります!
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目次
巡音ルカとは
巡音ルカ10周年まであと10日♪
イラスト:まろ
巡音ルカ10周年記念サイト
⇒ https://t.co/3ad5mGiPKr #巡音ルカ #luka10th #カウントダウンルカ pic.twitter.com/fkadAQPkTS— 初音ミク 公式 (@cfm_miku) January 19, 2019
巡音ルカは、クリプトン・フューチャー・メディアから販売されている音声合成ソフト「VOCALOID」(通称:ボカロ)シリーズの1つです。
ヤマハが開発した音声合成技術「VOCALOID」に対応したソフトであり、2022年現時点では「巡音ルカ」と「巡音ルカ V4X」の2ソフトが販売されています。
ボイス元である音声の提供者は、女性声優の浅川悠(あさかわ ゆう)です。
巡音ルカ10周年記念イベント『Fabulous∞Cruising』にて浅川悠ちゃんと。声優としては勿論、俺は歌手としての彼女も好きです。船上ライブというファビュラスな時間を過ごせたのも、彼女のお陰。改めて大好きな親友に感謝🙏 (*彼女から掲載許可をいただいています) #巡音ルカ #ルカクルージング pic.twitter.com/vR1l3XDdwm
— Otomania (@otomania_net) February 25, 2019
巡音ルカの最大の特徴は、日本語・英語音源のどちらにも対応できるライブラリが搭載された「バイリンガルソフト」である事にあります。
他のボカロソフト達にも英語音源に対応できるソフトは存在していますが、それらは全て個別のライブラリ・ソフトとして発売されています。1つのソフトとして、両音源の対応ができるクリプトンのボカロは2022年現在も巡音ルカだけです。
また「ムーディかつハスキーな女声」を持つボカロとして制作された事もあり、その外見も他のボカロ達よりも大人びたデザインとなっています。そんな大人びた印象の容姿から、ファンの間では「ルカ姉」や「ルカ姉さん」という愛称で親しまれています。
巡音ルカの人気楽曲10選
Just Be Friends / Dixie Flatline(ディクシー・フラットライン)
ボカロP Dixie Flatlineによる巡音ルカソング。
公開日は2009年7月4日です。
Dixie Flatline初の巡音ルカソングであると同時に、Dixie Flatline初のミリオン達成楽曲でもあります。
「巡音ルカの名曲・人気曲は?」と訊かれたら、必ず名を挙げられる本作。
その人気は公開から10年以上の時が経った今も健在で、2020年には人気ボカロリズムゲーム「プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク」(通称:プロセカ)への収録も行われ、ボカロ界を盛り上げました。
そんな巡音ルカソング随一の名曲である本作は、愛し合っていた2人の男女の別れについて歌ったR&Bソングです。
相手の事を深く思うからこそ別れなければいけなくなった、2人の男女の真摯な想いがつづられた歌詞に胸を打たれる1作となっています。
バイリンガルという巡音ルカの特徴を活かした英語の歌詞も注目必見。
巡音ルカを代表する楽曲として絶対に聴いてほしい楽曲です。
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ダブルラリアット / アゴアニキ
ボカロP アゴアニキによる巡音ルカソング。
公開日は2009年2月5日です。
本作も先の「Just Be Friends」同様に、巡音ルカの名曲・人気曲として必ず名を挙げられる楽曲の1つです。
公開から約42時間というハイスピードで殿堂入りを達成し、その後約1ヶ月でミリオンも達成するという、驚異の記録を所持しています。
曲名である「ダブルラリアット」は、格闘ゲーム「ファイナルファイト」、「ストリートファイター」に登場する攻撃技の名前が元になっているとのこと。
本作はそんなゲームの技を比喩表現として使いながら、自分自身について悩む人間の心情を歌った1作となっています。
その深い歌詞の内容には、多くのファンから「意味がわかると泣ける」、「共感した」というコメントが寄せられています。
驚異的な比喩表現に感動する、巡音ルカソングです。
抜錨 / ナナホシ管弦楽団(岩見陸)
ボカロP ナナホシ管弦楽団による巡音ルカソング。
公開は2018年6月13日です。
制作者のナナホシ管弦楽団は、岩見陸(いわみ たかし)の名でも作詞作曲家として活躍しているプロのソングライターです。
これまでにも島爺やP丸様、歌い手ユニットのしまさか等、様々なアーティスト達への楽曲提供を行ってきています。
ハードロックを中心に様々なジャンルの楽曲を手がけており、本作はそんなナナホシ管弦楽団の作風が活かされた1作です。
ハードロックを思わせる曲調でありながら、どこかダウナーな雰囲気も携えた旋律。
リズミカルな歌詞も「耳に残る」と視聴者の間で話題になっています。
一度聴いたら忘れられなくなる事間違いなしの巡音ルカソングです。
インタビュア / クワガタP
ボカロP クワガタPによる巡音ルカソング。
公開日は2011年11月4日です。
巡音ルカの名バラードソングとして数えられる事が多い本作。
公開から10年が経った2021年には、ボカロ界最大規模のライブ「マジカルミライ2021」にて歌唱が行われた事で、多くのボカロ・巡音ルカファンをわかせました。
制作者のクワガタPは、人生を生きる中で感じる葛藤や不満、人としての弱さや苦しみ等を歌う楽曲を多く作り出す事に定評があるボカロPです。
本作においても、自分の心の奥底にあるものと向き合う人物の葛藤がインタビューを思わせる内容でつづられており、そのリアルな心情描写で多くのファンから共感を得ています。
イラストレーターのさいねによるMVも、本作の世界観を深める要因の1つとして高く評価されています。
生きる事に疲れた時に聴いてほしい、巡音ルカのバラードソングです。
それがあなたの幸せとしても / Heavenz(ヘブンズP)
ボカロP Heavenz(ヘブンズP)による巡音ルカソング。
公開日は2013年4月2日です。
本作はHeavenz初の巡音ルカソングであり、同時にHeavenz初のミリオン達成楽曲ともなっています。
Heavenzの十八番である壮大なロックバラードソングが活かされた、非常にメッセージ性の高い楽曲となっており、涙なしでは聴けない名作として多くのボカロファンの心を掴んでいます。
また2013年の公開以降、多くの歌い手達による歌ってみたがあげられている楽曲でもあります。
近年では奏みみや奏手イヅルといった人気VTuber達によるカバーも行われている他、2017年には人気男性声優がボカロ曲をカバーする音楽プロジェクト「ACTORS」にて歌唱された事で話題となりました。
巡音ルカを代表する名バラードソングの1つです。
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「1」 / 164(いちろくよん)
ボカロP 164による巡音ルカソング。
YouTubeにて2021年4月21日に公開。その後、4月30日にニコニコ動画での公開も行われました。
本作はプロセカに登場する架空の女子高生バンド Leo/needへの書き下ろし楽曲となっています。作中ではLeo/needのメンバーと共に巡音ルカが歌唱する「セカイver」の収録が行われており、そちらのバージョンの2DMVもYouTubeにて公開がされています。
「『静』と『動』の対比が印象的な激しいロック曲」を作る事に定評がある164。
今作では静の雰囲気を全面に押し出しつつも、後半に行けば行くほど盛り上がっていく動の雰囲気も併せ持つロックソングとなっています。
Leo/needの物語を彷彿とする歌詞である事はもちろん、バックで鳴らされる楽器達もLeo/need内で使用されているものが使われており、本作が彼女達の為の楽曲である事が強く伝わってきます。
巡音ルカの優しい歌声も美しく、プロセカソングとしてだけではなく巡音ルカソングとしても非常に聴き応えのある1作です。
エル・タンゴ・エゴイスタ / nyanyannya(にゃにゃんにゃ)
ボカロP nyanyannyaによる巡音ルカとKAITOのデュエットソング。
2017年1月9日にニコニコ動画にて公開後、2019年4月9日にYouTubeでの公開も行われました。
本作はnyanyannyaが展開している楽曲シリーズ「鉛姫シリーズ」の楽曲です。
シリーズに登場する2人の人物・ファーザー=セクトブルーノートとシスター=セクトルージュの関連楽曲として制作されました。
似た役職に就きながらも、全く違う価値観を持つセクトブルーノートとセクトルージュ。
本作では、そんな2人の価値観がぶつかり合い、激しい火花を飛び散らせながら争っている様が歌われています。
KAITOと巡音ルカの美しいハモりで歌われる歌詞も同じ言葉であるはずなのに、各人物の視点で捉えると全く別の意味を持つ言葉に聞こえてきて面白いです。
緻密なまでに練り上げられた楽曲の世界観に心奪われる1作です。
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Jump for Joy / EasyPop(いーじぃぽっぷ)
楽曲制作ユニット EasyPopによる巡音ルカと初音ミクのデュエットソング。
公開日は2019年6月14日です。
「マジカルミライ2019」にて開催された、「巡音ルカ 10th Anniversary」のテーマソングとして制作されました。
制作者のEasyPopは、これまでにも「ハッピーシンセサイザ」や「マイルームディスコナイト」といった、巡音ルカと他ボカロ達を使った名曲を多く生み出してきている事で有名なユニットです。
キャッチーな印象のダンストラックを作る事にも定評があり、本作もキャッチーかつキュートなエレクトロポップソングとなっています。
またメッセージ性の高い楽曲ともなっており、「悲しみと痛み 焼き付けて 喜びを 舞おう」というEasyPopのコメントを体現した歌詞の内容に、多くのボカロファンが感動のコメントを動画へ寄せています。
巡音ルカの10周年を祝うと共に元気も貰える、明るい巡音ルカソングです。
ミライ/ 有機酸(神山羊)
ボカロP 有機酸(ゆうきさん)によるプロセカのユニット Vivid BAD SQUADと巡音ルカのオリジナル楽曲。
公開日は2021年12月29日です。同日に初音ミク版のMVもニコニコ動画・YouTubeにて公開されています。
神山羊(かみやま よう)の名でも、プロのシンガーソングライターとして活躍する有機酸。
スッとした聴き心地の良い洗練された音作りに定評がある音楽家であり、本作はそんな彼の持ち味が活かされたエレクトロニックソングとなっています。
Vivid BAD SQUADの音楽に対する情熱を叙情的に描き出した歌詞にも胸が熱くさせられものがあります。
Vivid BAD SQUADの生音声と巡音ルカの機械音声が生み出すハーモニーも注目必見。
初音ミク版との聴き比べもぜひしてみてください!
ルカルカ★ナイトフィーバー / SAM(samfree)(さむふりー)
ボカロP SAM(samfree)による巡音ルカソング。
公開日は2009年2月12日です。
SAMいわく、ユーロビートソングとして制作された本作。
「ダメダメよ」という印象的な台詞から始まる歌詞や、聴いているだけでテンションのあがる特徴的な合いの手が挟まれている事が話題を呼び、公開当初から多くのボカロファンの注目を集めました。
結果、投稿から5日で殿堂入りを達成。1年後の2010年3月には、SAMにとって初となるミリオンも達成しました。
制作者のSAMは2015年に逝去されてしまいましたが、2021年に本作に深い関わりのあるクリエイター達が再集結し、「ルカルカ★ナイトフィーバー 2015」を制作・公開した事でファンをわかせました。
長い月日が経とうとも色褪せない、根強い人気を誇る巡音ルカの名曲です。
まとめ
以上、巡音ルカの人気曲の紹介でした!
ヤマハ発のボカロにおいて、唯一無二のバイリンガルボカロである巡音ルカ。
元から高い人気を持つキャラクターではありましたが、近年はプロセカの影響でさらにその人気を強めているように思います。プロセカの巡音ルカはあくまでも「プロセカの巡音ルカ」でありますが、この巡音ルカがきっかけとなって元の巡音ルカの注目度があがっているのは確かでしょう。
これからもボカロ界を盛り上げる重要なキャラクター・ソフトとなってくれる事は間違いありません。
一体どのような巡音ルカの名曲がボカロ界を賑わせてくれるのか。
今後も注目必見のボカロです!
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