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2016年『フラジール』が大ヒット
ぬゆりの代表作といえば、2016年投稿の『フラジール』。
YouTubeの再生回数は2600万回再生超、ニコニコ動画でもトリプルミリオンを達成しており、投稿当時から現在まで高い人気を誇る楽曲です。
お洒落なダンスミュージックが心地よく、何度聞いても飽きないサウンドが魅力のひとつ。
イントロだけで約50秒もある楽曲ですが、一切長さを感じさせず、むしろもっと聞いていたいような音の気持ちよさがあります。
また、アップテンポでノれる楽曲なのに、どこかもの悲しさや儚さを感じられるのがぬゆり楽曲の特徴。
MVに登場する意味深な文字から意味を考察するファンも多く、この頃からぬゆり=人間の持つ負の側面を描くボカロPという印象が強くなっていきました。
『フラジール』以降、ぬゆりは『フィクサー』や『命ばっかり』などのヒット作を立て続けに投稿し、人気ボカロPとして広く知られていくようになります。
プロセカ書き下ろし曲『ロウワー』が話題に
ぬゆりのYouTubeチャンネルで最も再生回数の多い楽曲が、2021年11月投稿の『ロウワー』です。
『ロウワー』は、「プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク」(通称:プロセカ)に登場するユニット“25時、ナイトコードで。”に書き下ろされた楽曲で、ニコニコ動画ではわずか46日で伝説入り(100万回再生)を達成。
YouTubeでもボカロ版が3100万回再生、プロセカ版が2000万回再生を突破しています。(2023年6月30日現在)
イベントストーリーやユニットメンバーの心情に寄り添った歌詞で、プロセカファンの間でも話題となった本楽曲。
それでいてキャラクターソング的ではなく、しっかりとぬゆりらしさを感じられる歌詞・楽曲となっているのが人気の秘密です。
ボカロ版では、アニメ風イラストMVの演出も相まって、モチーフや楽曲の意味などが数多く考察されています。
歌ってみたをはじめとした二次創作作品も多く、幅広い層に愛されている楽曲です。
ソロプロジェクト「Lanndo」としても活動
ぬゆりが2019年から行っているもう一つの活動が「Lanndo」(ランド)。
“できるだけ人の力を借りる”ことをコンセプトとしたソロプロジェクトで、ゲストボーカルを呼んだり、ギタリストに演奏を依頼したりと、複数人で楽曲制作を行うことを大切にしています。
2022年には、歌い手のびすや須田景凪(バルーン)、ACAね(ずっと真夜中でいいのに)、Reol、キタニタツヤ、七滝今、Eve、suis(ヨルシカ)などをゲストボーカルに呼んだ豪華なアルバム『ULTRAPANIC』をリリース。
中でも、須田景凪がボーカルを務める『心眼』は、TVアニメ「シャドウバースF(フレイム)」オープニングテーマとしても起用されています。
また、2023年には同アルバムのボカロアレンジを収録した『ULTRAPANIC2』もリリース。
ボカロP・作曲家として、幅広い活躍を見せています。
インタビュー等でLanndoとして活動するきっかけとなったと言われているのが、ぬゆりが作曲・編曲で参加したずっと真夜中でいいのに。の『秒針を噛む』。
本楽曲の制作がきっかけで、打ち込み音源が楽器の生音に変わる迫力やよさに気づき、ほかのクリエイターと一緒に音楽を作るという活動につながったといいます。