宝塚の歴代人気男役10人をご紹介!

宝塚の歴代人気男役10人をご紹介!

宝塚歌劇団の歴代男役トップスター Part.1

宝塚歌劇団は、現在「花組」「月組」「雪組」「星組」「宙組」の5組と、どの組にも属さない「専科」によって構成されています。今回は専科を除く5組の解説と、歴代男役トップスターを紹介!

花組

花組のイメージカラーは赤やピンクで「男役の宝庫」と言われるほど、数多くのスターを輩出しています。花組は「雪月花」にちなんで名付けられており、一班が花組で二班が月組だったことから、花組が宝塚歌劇団の中で1番歴史の古い組と表現してもいいでしょう。

真矢 ミキ(まや みき)

  • 本名:西島 美季(にしじま みき)
  • 生年月日:1964年1月31日
  • 出身地:広島県広島市
  • 代表作:「エデンの東」「花は花なり」「失われた楽園」「ハウ・トゥー・サクシード」

「日舞を習いたい」と、中学時代から声楽やバレエ、日本舞踊のレッスンを行う宝塚コドモアテネに通っていました。中学卒業後に宝塚音楽学校に入学し、1981年に67期生として宝塚歌劇団に入団しています。

1990年代には、当時のトップスターだった安寿ミラとの男役同士のコンビが話題になり、安寿ミラの退団によって真矢ミキが花組のトップスターに就任しました。男役でありながら、長髪に挑戦したり、ナチュラルな舞台メイクで登場するなど、いい意味で宝塚歌劇団の常識を覆した人物。

また、つんく♂プロデュースによるコンサートを日本武道館で開催したり、写真家の篠山紀信に撮影を依頼して写真集を発売するなど、団員のキャリアに新たな道を次々と作りました。

1998年10月に宝塚歌劇団を退団し、女優への道を歩み始めましたが思ったような活躍はできず、事務所から戦力外通告を受けてしまいます。しかし「踊る大捜査線」の劇場版オーディションに自ら電話をかけて参加。見事、合格を掴み取りました。

明日海 りお(あすみ りお)

  • 生年月日:1985年6月26日
  • 出身地:静岡県静岡市
  • 代表作:「ロミオとジュリエット」「ベルサイユのばら」「エリザベート(愛と死の輪舞)」

明日海りおは、2001年に宝塚音楽学校に入学し、2003年に89期生として宝塚歌劇団に入団しています。宝塚音楽学校への受験を両親に反対されながらも夢を諦めませんでした。

入団後は月組に所属し、新人公演で4作品連続で主演を務めるなど、多くの注目を集めています。その後、2012年に月組の2番手になると、当時のトップスターだった龍真咲と役替わりで主演を務め、高い歌唱力と演技力が話題になりました。

2013年3月には花組へと組替えになり、花組でも2番手になるほどの実力を発揮。翌年の5月には花組トップスターに就任しています。また、2019年には花組公演として横浜アリーナでコンサート「恋するARENA」を開催し、J-POPや昭和歌謡など様々なジャンルの楽曲を披露しました。この公演は、宝塚歌劇団初のコンサートとなっており、トップスターの明日海りおと、華優希が主演しています。

明日海りおが宝塚歌劇団を退団したのは2019年で、その後は舞台をはじめCMや声優、番組パーソナリティーなど幅広い活躍を見せています。

月組

花組と同時期に誕生した組で、イメージカラーは黄色となっています。芝居を得意とする団員が多く所属しており、退団後に専科や女優として活躍しているスターが多いことも特徴。そのため「ベルサイユのばら」など、宝塚歌劇団の代表作となった作品が初演された組でもあります。

大地 真央(だいち まお)

  • 本名:森田 真裕美(もりた まゆみ)
  • 生年月日:1956年2月5日
  • 出身地:兵庫県洲本市
  • 代表作:「情熱のバルセロナ」「ムーンライト・ロマンス」「沈丁花の細道」「二都物語」

4歳の頃から日舞を始め、舞台や芸能の世界に憧れを抱いていましたが、軍人経験のある父親に芸能活動を反対されてしまいます。しかし「宝塚音楽学校だったら規律も厳しく、ためになるのでは?」という考えから、受験を許可されました。

1973年に59期生として宝塚歌劇団へ入団。大地真央は宝塚歌劇団の活動と並行しながら、ラジオのアシスタントやアイドルとしてレコードデビューするなど、芸能活動も行っていました。これは異例な待遇でもあり、彼女のスター性がどれほどのものだったかが窺えます。

1982年、月組トップスターに就任すると、当時娘役のトップだった黒木瞳が舞台で相手役を務め、月組のゴールデンコンビとして観客を魅了しました。この人気は1985年に大地真央と黒木瞳が宝塚歌劇団を退団するまで続き、歴代トップスターの中でも別格の人気でした。

宝塚歌劇団を退団後は、ドラマやCM、バラエティ番組などに出演。多彩な活躍を見せています。また、2019年から自身のInstagramに投稿した目玉焼きとケチャップを使った写真が反響を呼び、SNSを中心に話題となりました。

天海 祐希(あまみ ゆうき)

  • 本名:中野 祐里(なかの ゆり)
  • 生年月日:1967年8月8日
  • 出身地:東京都台東区
  • 代表作:「ベルサイユのばら」「風と共に去りぬ-バトラー編-」「新源氏物語」

学生時代には演劇部に所属しており、宝塚歌劇団ファンだという担任の勧めで入団を決めました。1987年に73期生として宝塚歌劇団に入団。新人の頃から重要なポジションを担当するなど、異例の抜擢を受けています。

天海祐希が月組のトップスターに就任したのは1993年のとき。初舞台から6年半という短さで就任したことから、彼女の実力はもちろん、スター性やトップに相応しい品格を持っていたことも評価されたのでしょう。

1995年に宝塚歌劇団を退団した後は、テレビやドラマを中心に活動の幅を広げました。彼女が最初に選んだのは、1996年に公開された「クリスマス黙示録」という映画。他にも様々なオファーがあったそうですが、誰も自分のことを知らないゼロの状態になれる作品を選んだのだとか。宝塚歌劇団での栄光に頼らない芯の強さが感じられますね!

雪組

1924年に新設された組で、宝塚大劇場の開場に合わせて作られました。イメージカラーは緑で、海外の作品だけではなく日本物の作品も多く上演され「ルパン三世」や「るろうに剣心」といった漫画が原作の作品を上演したことでも話題に。

望海 風斗(のぞみ ふうと)

  • 生年月日:1983年10月19日
  • 出身地:神奈川県横浜市
  • 代表作:「琥珀色の雨にぬれて」「凱旋門」「壬生義士伝」「はばたけ黄金の翼よ」

2001年に宝塚音楽学校に入学後、2003年に宝塚歌劇団に89期生として入団しました。入団後は花組に所属しています。

2009年に「太王四神記」や「外伝ベルサイユのばら」で新人公演初主演を務めて話題になりました。2014年に花組から雪組に組替えし、翌年の2015年には「アル・カポネ~スカーフェイスに秘められた真実~」で、雪組の2番手として東上公演(宝塚大劇場や東京宝塚劇場以外の会場で開催される公演)初主演を務めました。

2017年に雪組のトップスターに就任すると、娘役のトップスター真彩希帆とコンビで活躍を続け、平成や令和時代のトップスターを代表するほどの人気でした。

2020年10月11日付けで宝塚歌劇団からの退団を発表していましたが、新型コロナウイルスの影響で延期になり、卒業が予定より半年ほど遅れました。また、千秋楽終了後にファンが見送る退団パレードも中止になるなど残念な最後となりましたが、彼女が作った歴史はこれからもファンたちによって語り継がれるでしょう。

早霧 せいな(さぎり せいな)

  • 生年月日:9月18日
  • 出身地:長崎県佐世保市
  • 代表作:「伯爵令嬢」「ルパン三世 -王妃の首飾りを追え!-」「るろうに剣心」

中学生の頃から宝塚歌劇団の男役になりたいという夢を抱き、1999年に宝塚音楽学校に入学。2001年に宝塚歌劇団に87期生として入団しました。男役としては低身長ながら、ダンスや歌唱力、役作りを認められて2006年の「NEVER SAY GOODBYE -ある愛の軌跡-」では新人公演初主演を務めています。

入団後は宙組に所属していましたが、2009年に雪組へと組替えし、同年に開催された「雪景色」では、1回の公演で1人が3役を演じたり、長台詞もこなさなければならない難しい公演を見事に完走。その存在感を見せつけました。

2014年には、雪組のトップスターに就任。宙組出身者から誕生した初のトップスターとして注目を集め「ルパン三世」「るろうに剣心」などの漫画原作の作品にも挑戦しています。

2017年に宝塚歌劇団を退団し、舞台やドラマで活動していましたが、2023年6月に早霧せいなとしての活動にピリオドを打つと自身のSNSで発表。芸能活動から引退しました。

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