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宝塚歌劇団の歴代男役トップスター Part.2
星組
1933年に創立されましたが、1939年に第二次世界大戦が始まったこともあり、星組は一度廃止となりました。終戦後の1948年に復活し、現在に至っています。星組のイメージカラーは青で、日常的な衣装とは異なるコスチュームを着る作品が多かったことから「コスチュームの星組」と表現されたことも。
柚希 礼音(ゆずき れおん)
- 生年月日:6月11日
- 出身地:大阪府大阪市
- 代表作:「太王四神記」「ロミオとジュリエット」「オーシャンズ11」「ベルサイユのばら-フェルゼン編-」
柚希礼音は、1997年に宝塚音楽学校に入学し、1999年に宝塚歌劇団に85期生として入団しています。入団時から実力を認められ、研究科1年のときに出演した舞台「ノバ・ボサ・ノバ」新人公演でドアボーイ役に抜擢。この役を演じた生徒は出世するというジンクスがあり、そのジンクス通り5作連続で新人公演主演を務めるほどの成長を見せました。
初舞台公演を経て星組に配属となった柚希礼音は、2009年に星組のトップスターに就任。2013年には宝塚初となる台湾公演「宝塚ジャポニズム/怪盗楚留香/Étoile de TAKARAZUKA」で主演を務めています。
また、2014年には日本武道館でコンサートを開催しており、1998年に真矢ミキがコンサートを開催して以来、16年ぶりの快挙となりました。この公演はTRFのSAMがプロデュースし、会場には8,500人ものファンが駆けつけています。
2015年に宝塚歌劇団を退団し、退団公演の千秋楽に行われたパレードには12,000人ものファンが集まりました。現在は舞台を中心に活動しています。
安蘭 けい(あらん けい)
- 本名:安田瞳子(やすだ とうこ)
- 生年月日:1970年10月9日
- 出身地:滋賀県甲賀市
- 代表作:「王家に捧ぐ歌」「ベルサイユのばら」「ヘイズ・コード」「「スカーレット・ピンパーネル」
3度の受験失敗を乗り越え、4度目の受験で宝塚音楽学校に入学しています。1991年に77期生で宝塚歌劇団に入団し、韓国国籍をもつ彼女は、韓国に伝わる「アリラン伝説」の主人公アランにちなんで「安蘭けい」という芸名をつけました。
入団当初は雪組に所属していましたが2000年に星組に組替えし、2003年に行われた「王家に捧ぐ歌」では、男役ながらヒロインであるアイーダ役を務め、安蘭けいは松尾芸能新人賞を受賞しています。
彼女が雪組のトップスターに就任したのは2006年で、日本国籍ではないタカラジェンヌのトップスター就任は1970年に星組トップスターになった鳳蘭(おおとり らん)以来、2人目のことでした。
2009年に宝塚歌劇団を退団した後は舞台を中心に活動しており、韓国と日本を繋ぐイベントにも出演したこともあります。
宙組
1998年に設立された組で、宝塚歌劇団の中では1番新しい組に位置します。イメージカラーは紫で、設立時にはそれぞれの組からメンバーを選抜。団員の組替えが行われました。新たに設立された組ではありますが、2004年に有名なミュージカル作品「ファントム」の宝塚版を宙組が初演するなど、大きな注目を浴びています。
和央 ようか(わお ようか)
- 生年月日:1968年2月15日
- 出身地:東京都世田谷区
- 代表作:「ベルサイユのばら」「天国と地獄」「ファントム」「風と共に去りぬ」
親に宝塚入団を反対されながらも、1988年に宝塚音楽学校を卒業し、74期生として宝塚歌劇団に入団。入団2年目で「ベルサイユのばら」のオスカル役に抜擢されました。しかし、まだまだ経験が浅かった和央ようかは「周りに対して申し訳ない」「期待に応えることができない」と思い、宝塚を辞めたいとさえ考えたそう。
入団後は雪組に所属して2番手を務めていましたが、1998年に設立された宙組の創設メンバーに選ばれて組替えしています。その後、2000年には宙組のトップスターに就任。「男役としてかっこつけるのも苦手」と迷いながらも、徐々に自分なりの個性を見つけていきました。
2005年に宝塚歌劇団からの退団を発表しましたが、その後に行われた公演中の事故で骨盤や肋骨を骨折するという大怪我を負うアクシデントが…。全治3ヶ月という診断が下されましたが、退団公演の稽古を休むことはなく、見事千秋楽まで舞台に立ち続けました。
退団後はミュージカルや舞台、ドラマ、映画などに出演しており、2015年にアメリカ出身の作曲家フランク・ワイルドホーンと挙式。日本国外での活動名をTAKAKOとし、ニューヨークやハワイを拠点に活躍しています。
真風 涼帆(まかぜ すずほ)
- 生年月日:7月18日
- 出身地:熊本県菊池郡
- 代表作:「My dear New Orleans」「王家に捧ぐ歌」「WEST SIDE STORY」「カジノ・ロワイヤル」
3度の受験を経て2004年に宝塚音楽学校に入学し、2006年に92期生として宝塚歌劇団に入団しています。入団後は星組に所属し、2009年に「My dear New Orleans」で新人公演初主演を務めると、5度に渡って新人公演で初主演を務めました。
2015年には宙組へと組替えし、2番手に。さらに組替え1年で宙組公演「ヴァンパイア・サクセション」で東上公演初主演を務めるなど、多くの注目を集めています。2017年には宙組のトップスターに就任していることから、いかに真風涼帆の実力や人気が高かったことが窺えます。
2022年に翌年行われる「カジノ・ロワイヤル」の舞台をもって宝塚歌劇団を退団することを発表。トップスター歴は5年7ヶ月と、平成以降では和央ようかや柚希礼音に続く3番目の長さとなりました。
現在は舞台やコンサートを中心に活躍しており、2024年4月に開催される1stコンサート「unknown」には柚希礼音や紅ゆずる、朝夏まなとといった元宝塚歌劇団トップスターの出演も決定しています。