「40-40(フォーティ・フォーティ)」は長いMLBの歴史の中でも6名しか達成者がいない大記録です。
そんな「40-40」ですが、日本人選手の大谷翔平(現:ロサンゼルス・ドジャース)が史上最速で達成したことが話題となっています。
これまでの最速記録はアルフォンソ・ソリアーノの出場147試合でしたが、大谷翔平は出場126試合で偉業を成し遂げ、大幅に記録を更新したのです。
本記事では、「40-40」の達成難易度や歴代達成者について徹底的に解説します。
また、前人未到の大記録「50-50」の可能性についても解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。
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目次
「40-40」とは
「40-40」とは、1人の選手が1シーズンで本塁打40本以上、盗塁40個以上記録することを指します。
長いMLBの歴史の中で達成した選手は大谷翔平を含めて6名。
ちなみにNPBで達成した選手はいまだかつて存在しません。
これはMLBとNPBの年間試合数の違いが影響していますが、今回の大谷選手の達成ペースで言えばNPBに在籍していても達成していたことになるので、その凄さがうかがえます。
「40-40」はなぜ難しい
「40-40」を達成することはなぜ難しいのでしょうか。
これは、1シーズンに40本以上の本塁打を放つパワーと40個以上の盗塁を成功させるスピードが要求されるからです。
パワー、スピードのそれぞれに特化した選手は数多く存在しますが、両方を兼ね備えた選手は稀有な存在といえるでしょう。
「40-40」歴代達成者
ここからは「40-40」歴代達成者を紹介していきます。
【「40-40」歴代達成者と記録】
達成年 | 選手名 | 所属チーム | 本塁打数 | 盗塁数 |
1988 | ホセ・カンセコ | オークランド・アスレチックス | 42 | 40 |
1996 | バリー・ボンズ | サンフランシスコ・ジャイアンツ | 42 | 40 |
1998 | アレックス・ロドリゲス | シアトル・マリナーズ | 42 | 46 |
2006 | アルフォンソ・ソリアーノ | ワシントン・ナショナルズ | 46 | 41 |
2023 | ロナルド・アクーニャ・ジュニア | アトランタ・ブレーブス | 41 | 73 |
2024 | 大谷翔平 | ロサンゼルス・ドジャース | 41 | 40 |
※大谷翔平は2024年8月25日現在の記録
ホセ・カンセコ
ホセ・カンセコはキューバ出身の元MLBプレイヤーです。
MLB通算462本塁打を放ったスラッガーで、MLB史上初の「40-40」達成者です。
1988年シーズンに打率.307、42本塁打、40盗塁という驚異的な成績を残し、「40-40」を達成しています。
加えて、本塁打王と打点王に輝きワールドシリーズ出場に貢献したのです。
MLBで17年にわたり活躍したスター選手です。
バリー・ボンズ
バリー・ボンズはMLB歴代1位の762本塁打、シーズン73本塁打、500本塁打、500盗塁達成など、数々の偉業を成し遂げたレジェンドです。
サンフランシスコ・ジャイアンツの本拠地であるオラクル・パークのライト後方にあるマッコビー湾にホームランを直接叩き込む「スプラッシュヒット」は彼の代名詞といってもいいでしょう。
バリー・ボンズは1996年に打率.308、42本塁打、40盗塁を記録し、史上2人目の「40-40」を達成しています。
アレックス・ロドリゲス
アレックス・ロドリゲスはA-Rod(エー・ロッド)の愛称で親しまれたスーパースターです。
豪快な打撃が注目されがちですが、走攻守すべてにおいて優れた5ツールプレイヤーとして高い評価を得ていました。
アレックス・ロドリゲスはシアトル・マリナーズ時代の1998年に打率.310、42本塁打、46盗塁を記録し「40-40」を達成しています。
MLBでは22年にわたり一線で活躍。
引退後はニューヨーク・ヤンキースGM特別アドバイザーに就任し、若手の育成に尽力しています。
アルフォンソ・ソリアーノ
アルフォンソ・ソリアーノはドミニカ共和国出身の元MLBプレイヤーです。
先頭打者本塁打が通算50本を超えるなど、強打のリードオフマンとして活躍しました。
2006年シーズンにワシントン・ナショナルズの切り込み隊長として本塁打と盗塁を量産。
MLB史上4人目の「40‐40」を達成しています。
MLBで16年間プレーし、2014年に引退を表明しています。
ロナルド・アクーニャ・ジュニア
ロナルド・アクーニャ・ジュニアはアトランタ・ブレーブスに所属している外野手です。
強靭な身体と高い身体能力を活かしたほとんどテイクバックをしないフォームでホームランを量産しています。
2023年に史上5人目の「40‐40」を達成するのですが、この記録に加えて、シーズン73盗塁を記録。
MLB史上初の「40‐70」を達成するのです。
また、大谷翔平とならび、現役選手として活躍しているので、今後の活躍に注目してみましょう。
大谷翔平
MLBで二刀流を体現しているスーパースター大谷翔平。
トミー・ジョン手術の影響で、今季の登板はありませんが、打者として凄まじい成績を残しています。
今季の残り試合も少なくなってきましたが、大谷選手初のプレーオフ進出、そして「50‐50」の達成に期待が高まります。
以下の記事で大谷選手について徹底解説していますので、ぜひご覧ください。
「50-50」達成の可能性はある?
前人未到の大記録「50-50(フィフティ・フィフティ)」。
大谷翔平がこの偉大な記録を達成する可能性はあるのでしょうか。
結論からいうと、達成する可能性はあります。
8月23日終了時点ではシーズン50本塁打、50盗塁ペースで推移しています。
さらに、ロサンゼルス・ドジャースは優勝争いを行っていることもあり、大谷選手のモチベーションはこれからどんどん高まっていくでしょう。
大谷選手の活躍から目が離せませんね。
さいごに
本記事では、達成困難な大記録「40-40」について解説してきました。
「40-40」はパワーとスピードを高いレベルで兼ね備えた選手しか達成することのできない大記録です。
そんな大記録を史上最速で達成した大谷翔平。
次は前人未到の記録である「50-50」の達成に期待がかかっています。
今シーズンも残すところわずかとなってきましたが、最後まで大谷選手の活躍に注目です。