毎年、移籍市場で日本中の注目を集めるクラブ。
新たな西日本を代表するクラブへと名乗りをあげはじめたヴィッセル神戸を特集していこうと思う。
昨年、元スペイン代表MFイニエスタと元ドイツ代表FWポドルスキの世界的スターの獲得を発表。その後も元スペイン代表FWダビド・ビジャをはじめ、ブンデスリーガでキャプテンマークを巻いたこともある元日本代表DF酒井高徳らを積極補強した。しかしながら、勝ち点を重ねることができず、ポドルスキのキャプテンマークはく奪などチーム内でも雰囲気づくりに失敗してしまった時期があったりと激動の1年であった。
そんなヨーロッパ式のクラブづくりを進めるなかで、悲願の初タイトルを掲げた2019シーズンを振り返っていこう。
そして、2020シーズン勢いそのままにJ1初優勝に向けてどうマネジメントするべきか独自の視点で探っていく。
2019年12月7日に15年ぶりに横浜Fマリノスが優勝を飾り、今季のJ1が幕を閉じた。
最終節まで優勝争い、残留争いともに手に汗握る接戦、熱戦が多く展開され、Jリーグファンのみならず日本中で注目を浴びた。
なかでも、最終節の優勝争い同士の対戦カードとなった1位・横浜Fマリノスvs2位・FC東京の大一番は6万3854人を動員し、6年ぶりの最多来場者数更新も話題となった。
Cal-Cha編集部では、J1全クラブ18チームの今季の講評をはじめ、来季の注目選手や応援歌を紹介していこうと思う。
目次
ヴィッセル神戸
ヴィッセル神戸基本データ
創設年度:1966年
前身団体:川島製鉄水島サッカー部
本拠地:ノエビアスタジアム神戸
主な戦績(1999-2019):
’06 J2リーグ第3位
’13 J2リーグ第2位
’15 ナビスコ杯ベスト4
’17 天皇杯ベスト4
Jリーグ加入当初は地元に根付いたチーム作りがされていたが
近年ではスポンサーである楽天の潤沢な資金や楽天が他にもスポンサー権を持つスペインの強豪・バルセロナをはじめ
欧州でも活躍していた多くの選手を獲得し、念願のJ1制覇を狙っている。
特にこの2年間でスペイン代表でも活躍し、W杯優勝経験もあるMFアンドレ・イニエスタやFWダビド・ビジャら
世界のサッカー界のワンシーンを築き上げた選手を獲得している。
どれくらいすごいのかは言葉では説明できないので動画を見てくれ(笑)
☟凄すぎる!!これが世界トップレベルのプレー!!
https://youtu.be/8H-LGYNbLoU
今季の総評
第8位/18チーム中
勝ち点47
14勝5分15敗61得点59失点
1年を通して攻撃力はさすがの前3枚の個の強さを感じる数字となっている。
3枚というのは元スペイン代表・イニエスタ、ビジャと元ドイツ代表・ポドルスキらのことだ。
ベンチには日本代表経験や海外経験もある田中順也がいるのだから、攻撃陣も厚みに関しては文句はない。
そして事実として61得点と1試合当たり1.5点以上取っている計算になっており、攻撃は機能していたと見れる。
しかし、その一方で日本代表の山口蛍を獲得するも失点数は全クラブの中でも上位に位置し、最終節まで修正しきれずに終えた印象が残った。
開幕戦からイニエスタ、ポドルスキ、ビジャがそろい踏み、Jリーグの優勝争いに波乱を起こしてくれる、そんな予感を持っていた方も多かったと思う。
しかしながら、開幕戦C大阪(A)は0-1の敗戦となってしまう。
第4節G大阪(A)との阪神ダービーを4-3と劇的勝利をおさめたが、勢いに乗りきることができず、その後7連敗と泥沼にはまってしまう。
☟得点の応酬となった白熱の第4節阪神ダービー☟
そうなると、やはりピッチでは選手のイラストレーションが溜まり、ポドルスキのCPはく奪なども人事異動もあった。
Jリーグも後半戦にはいってくると攻撃陣がかみ合うときは爆発的な得点能力を見せつけるようになった。
しかしながら、守備面では1年通してクリーンシートが6試合のみなことからもわかるように勝ちきれない原因を作ってしまっていたと思われる。
☟第28節vsサンフレッチェ広島 守備陣の崩壊した試合がこちら☟
来季はビジャ、ポドルスキ、イニエスタはいないと考えたほうがよいことを考えても、
攻撃力の低下は容易に想像がつくのでどういった選手補強をするのかが肝になる。
また、選手の平均年齢もJ全クラブのなかでも高水準であり、世代交代もやりくりしていく必要があると感じる。
一方で最後の3試合はC大阪に1-0、鹿島に3-1、磐田に4-1で勝利しており、
良いイメージを持って今年を終えられたことは来季のスタート時にいいイメージを共有しやすいといった点では収穫であったように感じる。
編集者イチオシ!!2020シーズンの注目選手
- トーマス・フェルマーレン
- 山口蛍(やまぐちほたる)
- 藤本憲明(ふじもとのりあき)
トーマス・フェルマーレン
生年月日:1985年11月14日
ポジション:DF
所属:アーセナル→バルセロナ→ヴィッセル神戸
ベルギー代表経験をもち、世界各国の名だたるチームでプレーをしてきた
世界トップレベルのDFのひとりであった。高齢化に伴い、欧州の舞台では出場機会を減らしてはいたが
Jリーグではさすがのプレークオリティを見せている。
守備意識より攻撃思考が強いチームでDFリーダー那須が引退表明したことも配慮すれば
DFリーダーとしての活躍が来季は期待されるのは仕方がないことでもある。
来年35歳になる大ベテランがどこまで異国の地で活躍できるのか引き続き注目である。
山口蛍
生年月日:1990年10月6日
ポジション:MF
所属:セレッソ大阪→ヴィッセル神戸
決して大柄なわけでもなく、足元に自信を持つタイプの選手ではないが
前日本代表監督・西野朗には「ポリバレントな選手のひとり」と称され、ロシアW杯を経験するなど
チームのなかでも国際経験は豊富なほうであり、年齢も29歳とベテランの域に突入しようとしている。
日本代表の数少ないJリーグプレイヤーとしても活躍する彼の強みは
一歩先を読んだインターセプトと90分通して守備強度が落ちないことである。
ヴィッセル神戸の心臓として、
今後も縦横無尽にピッチを走り回り、勝利に貢献することが求められるチームの新たな顔に注目である。
藤本憲明
生年月日:1989年8月19日
ポジション:FW
所属:大分トリニータ→ヴィッセル神戸
あまり知られていないが、高校サッカー強豪校・青森山田高校出身である。当時はサイドバックとして選手権に出場していた。
今年30歳とベテランの域であるが、
大分トリニータでも大活躍が神戸スカウトの目に留まり、今季途中からヴィッセル神戸へと移籍した。
チーム戦術や大物外国人との熾烈なポジション争いのため、ヴィッセル神戸では7試合1得点と奮わなかったが、
大分トリニータ時代に魅せたプレーさえ取り戻せば、レギュラーの座を得るには十分すぎると思われ、
チームとしてもそれを期待しているだろう。
来季、まだ未完であったチーム戦術が浸透し、藤本憲明の活躍が見れるのか注目である。
今からでも間に合う!!現地観戦のすすめ
今年のJリーグは手に汗握る接戦、熱戦が多く展開され、Jリーグファンのみならず日本中で注目を浴びた。
読者のなかには友達に誘われてなんとなく会場に足を運んだ人やJリーグにハマって初めて試合観戦をしに行った人もいるだろう。
そんなみなさんのために現地観戦の楽しみ方をひとつだけ紹介する。
それは…
「「「「「応援歌チャント」」」」」」
である。
テレビでは伝わらない臨場感や高揚感を周りのサポーターと声が枯れるまで感じることができるのが現地観戦の醍醐味であると思う。
そこで今日はヴィッセル神戸の応援歌これだけは押さえといてね!!ってやつを動画を参考に紹介していく。
- エンターテイナー(4:30~)
- Ole! Ole! Ola!(0:05~)
- のろし(7:39~)
- 神戸突撃行進曲(10:47~)
- Amole solo KOBE(12:24~)
基本的に応援歌チャントは簡単なリズムと言葉で作られているものが多いため、
初めての人でも一緒に盛り上がれるように配慮されているので安心できるのがいいところでもあります。
「エンターテイナー」は日本人なら一度はどこかで聞いたことがあったり、口ずさんだことのあるリズムのチャント。
そう、あの日本代表の応援チャントにも使われている代表的な応援チャントなのである。
ぜひ気になった人は自分でも調べてみてお気に入りの応援歌チャントを見つけてほしい。
この記事で少しでもJリーグないしはサッカーに興味を持ってくれる人が増えたら幸いです。