数々のアニメ作品で見事なタイアップ曲を披露し、聴く人々を魅了してやまないLiSA。
そんな彼女が「LiSA×『ソードアート・オンライン』主題歌MUSiC CLiP集」を公開しました。
2012年の放送開始から9年を経てなお人気を集める、大ヒットアニメ『ソードアート・オンライン(以下、SAO)』。
本作でLiSAは、実に7度にわたり主題歌を担当し、作品に寄り添い続けてきました。
そして2021年10月15日配信の新曲『往け』で、LiSAは『SAO』に新たな足跡を刻みます。
この記事では、LiSAが共に歩んできた『SAO』の主題歌を全て紹介。そこに込められた想いや、曲の魅力に迫ります。
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目次
そもそも『SAO』とは?
『SAO』は川原礫(かわはられき)原作の人気ライトノベルで、全世界シリーズ累計発行部数は2,600万部を突破(2021年10月時点)。
アニメ、漫画、ゲームなど多岐にわたるメディア展開が活発な作品です。
なかでもアニメは4シリーズにわたって放送され、世界中で多くのファンを獲得しました。
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『SAO』のあらすじ
2022年、世界初のVRMMORPG「ソードアート・オンライン」のサービスが開始。
しかし、ゲーム開発者の思惑により参加者全員がログアウト不能に。
ゲーム内での死が現実世界での死に繋がる過酷な状況下、ゲームからの脱出を目指し、主人公のキリトたちが死闘に身を投じます。
LiSAと『SAO』の関係
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— LiSA (@LiSA_OLiVE) October 1, 2021
LiSAの手掛けた主題歌は、そのどれもが『SAO』と共に長く愛されています。そして、『SAO』はLiSAの曲をより多くの人に届けるきっかけとなりました。
主題歌に共通するのは、アニメの世界観を大切にすると同時に、LiSAの「想い」も歌った曲であること。
原作への強いリスペクトはもちろん、LiSAとして何が歌えるのかを考えて、LiSAは『SAO』と真摯に向き合ってきました。
だからこそ、LiSAの手掛けた主題歌には熱が宿り、聴く人の胸を打つのでしょう。
LiSAが『SAO』で歌った7つの主題歌
ここからは7つの歴代主題歌を順番に紹介し、LiSAが『SAO』に刻んだ足跡を辿ります。
crossing field(2012年)
『ソードアート・オンライン』アインクラッド編(第1期・第1~14話)オープニング主題歌
- 作詞・作曲:渡辺翔
- 編曲:とく
LiSAが初めて『SAO』とタイアップした曲。
激しさを持ちながらも、切なさを感じさせるメロディ。そして、LiSAの力強く心を揺さぶる歌声が胸に響きます。
表現されているテーマは「信頼」。LiSAは物語に寄り添いつつ、自身の想いも曲に込めました。
アインクラッド編は、主人公キリトが仲間と共にデスゲームのクリアを目指す物語。
歌詞には命を預ける仲間との信頼関係、そして自分を信じる心が描かれます。
LiSAがファンに向ける想いも、根底にあるものは同じです。
「信じてくれるキミが居てくれるから 私は私を信じて歌い続けられる」とLiSAは自身のブログに記しており、歌詞からもその想いが読み取れます。
No More Time Machine(2014年)
『ソードアート・オンラインⅡ』キャリバー編(第2期・第15~17話)エンディング主題歌
- 作詞:古屋真
- 作曲:野間康介
- 編曲:やしきん
キャリバー編は、聖剣エクスキャリバーを巡る仲間たちとの冒険を描いた物語。作中では仲間たちとの楽しく、かけがえのない時間が流れていきます。
LiSAが曲に込めたのは「今そこにある友情やつながりを大切にしてね」というメッセージ。
物語の登場人物たちはもちろん、ファンのみんなに向けた想いは優しさに溢れています。
明るく爽やかな曲調に、LiSAの優しい歌声とキラキラ輝く言葉が加わり、ワクワク感と切なさをもたらす主題歌です。
シルシ(2014年)
『ソードアート・オンラインⅡ』マザーズ・ロザリオ編(第2期・第18~24話)エンディング主題歌
- 作詞:LiSA
- 作曲:カヨコ
- 編曲:堀江晶太
シングル表題曲として初めてのバラード。
マザーズ・ロザリオ編では、ヒロイン・アスナと、ゲーム内で出会う剣士・ユウキとの強い絆を中心に物語が進みます。
この曲でLiSAが歌ったのは「大切な人に対する気持ち」です。
LiSAが苦労しながら1人で書き上げた歌詞には、『SAO』とLiSAのファンに向けた等身大の言葉がつづられました。
渾身のバラードは、美しい曲調にLiSAの情感たっぷりの歌声が響き渡ります。そしてLiSAが丁寧に紡いだ言葉は、聴く人の心に温かな感動を残すことでしょう。
Catch the Moment(2017年)
『劇場版 ソードアート・オンライン -オーディナルスケール-』主題歌
- 作詞:LiSA
- 作曲:田淵智也
- 編曲:江口亮
『Catch the Moment』はLiSAの心情が、より色濃く反映された曲。
ギターロックの心地よいサウンドに、LiSAの切れ味鋭いボーカルと素直な言葉が光ります。
今が幸せであればあるほど、明日への不安も大きい。だからこそ「今この瞬間を全て大事にしてほしい」という想いをLiSAは曲に託しました。
加えて、この曲では過去の失敗や後悔を全て受け入れる前向きさも語られています。
曲を聴き終わった後に、全ての瞬間が愛おしく感じられる主題歌です。
Thrill, Risk, Heartless(2018年)
ゲーム『ソードアート・オンライン フェイタル・バレット』主題歌
- 作詞:田淵智也
- 作曲:カヨコ
- 編曲:堀江晶太
銃撃戦がメインのゲームとタイアップした『Thrill, Risk, Heartless』。
激しいサウンドにのせて、弾丸を打ち続けるように言葉が繰り出される主題歌は、とにかくカッコいいの一言。
ゲームタイトルの「フェイタル・バレット(運命の弾丸)」から、「好きなものや目標に向かって突き進む気持ち」をLiSAは歌いました。
曲に込められた力強いメッセージは、私たちに戦う勇気を与えてくれます。
ADAMAS(2018年)
『ソードアート・オンライン アリシゼーション』(第1~13話)オープニング主題歌
- 作詞:LiSA
- 作曲:カヨコ
- 編曲:堀江晶太
「ダイヤモンド」の語源で「屈しない」を意味する『ADAMAS』は、4クール(全47話)にわたるアリシゼーション編の最初を飾った主題歌。
テーマは「硬い意志」であり、インタビューで答えているように、アニソンと自分が積み重ねてきたロックの進化形をLiSAはこの曲で表現しました。
歌詞にはLiSAが手掛ける主題歌では初めて、作品にちなんだ「SWORD(ソード)」の単語が使われています。
また、アーティストと観客が一緒になって歌うシンガロングや、英語詞のラップなど、多くの試みがなされているのも特徴。
「ジャンヌ・ダルク」のように先陣を切って突き進み、みんなを引っ張っていく。LiSAの覚悟を示したオーケストラロックです。
unlasting(2019年)
『ソードアート・オンライン アリシゼーション War of Underworld』(第1~12話)エンディング主題歌
- 作詞:LiSA
- 作曲:草野華余子
- 編曲:堀江晶太
『SAO』のために再びLiSAが歌ったバラード『unlasting』は、大切なモノをなくした悲しみを知る、全ての人に向けた曲です。
残された登場人物たちの「悲しみが永続しませんように」という願いを、LiSAはこの曲に託しました。
歌詞を書く際には、見ないようにしていた過去の傷をもう一度広げて、感情を掘り下げる作業をしたと語るLiSA。
シンプルでありつつも、心の深い部分にある「寂しさ」や「悲しみ」を吐き出した言葉は、聴く人の共感を呼びます。
ピアノや二胡、シンセサイザーの音色が切なく、LiSAの感情をのせた胸に迫る歌唱は印象的です。
劇場版新作と新曲「往け」(2021年)
2021年10月30日に『劇場版 ソードアート・オンライン – プログレッシブ – 星なき夜のアリア』が公開予定。今作は新たなアインクラッド編の物語が、ヒロインのアスナ視点で描かれます。
主題歌は、アスナのような「しなやかな女性」について歌った曲『往け』。作詞をLiSA、作曲をYOASOBIのAYASE、編曲を江口亮が担当します。
タイトルの『往け』は、行って帰ってくるという意味。
これまでに積み重ねた物語があったからこそ、もう一度走り始めることができる。そんなイメージでLiSAは歌詞を書きました。
前向きな歌詞にポップで爽やかなサウンドが相まって、どこまでも前へ前へと進んでいけるような気持ち良さのある曲です。
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最後に
ここまで、LiSAが『SAO』に提供した7曲を全て紹介してきました。
『SAO』の主題歌を通して、多彩なメッセージを発信し続けてきたLiSA。
作品に寄り添った主題歌たちは、そのどれもが色あせることなく輝きを放ちます。
今後もLiSAと『SAO』は新たな景色を私たちに見せてくれることでしょう。
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