『オメでたい頭でなにより(オメでた)』は、自由に騒げる楽しさを追求したバンドです。2016年より赤飯、ぽにきんぐだむ、324、mao、ミト充の5人によって活動が始まり、ファンを盛り上げることを最優先で考えてきました。
今回、そんな彼らの魅力について紹介しつつ、バンドメンバーのプロフィールやおすすめの楽曲についても触れているので、ぜひご覧ください。
目次
オメでたい頭でなにより
2016年8月29日に始動した、赤飯、ぽにきんぐだむ、324、mao、ミト充の5人組によるラウドロックバンド『オメでたい頭でなにより(オメでた)』。
自分たちの音楽を聴いてくれた人たちがひとりでも多く「楽しく、幸せに騒げる、底抜けに自由でオメでたいバンド」をコンセプトに活動を続けています。
そのコンセプト通り、ライブでのパフォーマンスは観客と共に盛り上げ、楽しさ溢れる熱量を発信し続けています。
ラウドロックを中心に、世代関係なく大人から子供まで楽しめる音楽を実現しようと、誰もが知っている日常の中からありとあらゆるものをリスペクト・オマージュを散りばめ、思わず笑ってしまうようなコミカルな世界観を生み出しています。
また、コミカルな世界観だけでなく、懐かしさや切なさも表現することができるバンドとして、知名度が広がりつつあります。
元々は「赤飯バンド」という名前
オメでたい頭でなにより。ふざけたバンド名かと思いきや、その演奏は本物です。実にかっこよく、観客を自分たちの世界へと引き込む技術には驚きを隠せません。
そんな彼らのユニークなバンド名には深い由来があります。それを語るにはまず、前バンド名についても紹介したいと思います。
まず、現在のバンド名である『オメでたい頭でなにより』、通称『オメでた』は、2015年頃からメンバーのボーカルを務める赤飯さんを中心とし、その名前から『赤飯バンド』として活動をしていました。
しかし、このバンド名ではどれだけ演奏が上手くても説得力に欠けることから、バンド名を変更することになりました。赤飯さん本人も活動を続けていくうちに名前がコンプレックスになっていたそうです。
『赤飯』という名前を変えればいい話ですが、赤飯さんはあえて名前を逆手に取ってコンプレックスを打ち負かそうと考えたそうです。
自分の名前『赤飯』からイメージを膨らませ、思いついたのが『お祝い事』でした。では、『お祝い事』とは何か。連想ゲームのように色々と考えた末に出てきたのが『めでたい』でした。
この『めでたい』をさらに膨らませた結果、赤飯さんは「中々芽が出ないにも関わらずいつまでも音楽活動の夢を追い続けているオメでたい頭だ」という皮肉が生まれたと語っています。
そうして『オメでたい頭』が生まれたそうです。しかし、その後に続く『なにより』はどこからきたのかというと、それはファンの声がきっかけになったとのこと。
『オメでたい頭』というバンド名から、ファンには「楽しそうでなによりですね」と言われることが多く、メンバーはこの名前を肯定と捉えて組み合わせたのものが『オメでたい頭でなにより』というバンド名になりました。
オメでたのメンバー
赤飯(Vo.)
赤飯(せきはん)さんは、オメでたのボーカルを担当しています。生年月日は1983年8月13日。三重県松阪市出身です。
元々はニコニコ動画の歌い手として活動をしていた赤飯さんは、当時から高い人気を誇っており、『七色の声』と評されていました。
その評価通り、彼の歌声はとても幅広いことでも知られています。
シャウトからのデスボイスを出したかと思えば、女性かと思わせるような高い歌声を発することができます。
また、どれもクオリティが高いことにも注目です。
赤飯さんがまだソロで活動していた頃にリリースした1stアルバム『EXIT TUNES PRESENTS SEKIHAN the BEST』で、その実力を確認できるでしょう。
初登場ながらオリコンウィークリーランキング6位(総合部門)を記録しており、赤飯さんの実力が本物であることを物語っています。
この驚異的な歌声に関しては、どうやらモーニング娘。を真似していたらできるようになったようですが、それを維持するというのはなかなかできることではありません。
普段からのケアをしっかりと行っているからこそ『七色の声』と呼ばれるようになったのでしょう。
バンドの世界観を表現するうえで、赤飯さんはなくてはならない存在です。
ぽにきんぐだむ(Gt./Vo.)
ぽにきんぐだむさんは、オメでたのギターとボーカルを担当しています。生年月日は1986年9月8日。大阪府出身です。
彼は10代の頃からプロとして活動をしており、現バンドの活動以外にも様々なサポート、スタジオワークを行ってきました。
VOCALOID楽曲をカバーしていたことでも有名な和楽器バンドでは、メンバーのソロプロジェクトにも参加するなど活躍を繰り返し、徐々に知られるようになりました。
楽器メーカーでも有名な日本の星野楽器が手掛けるギターブランド『Ibanez』とエンドーサー(主に楽器メーカーとの専属契約を結ぶ)を行っており、日本人としては稀なドイツのシールドメーカー『SOMMERCABLE』とも契約を結んでいます。
その他に『Limetone Audio』や『KarDiaN』など、国産エフェクターブランドとも契約を交わしており、ギタリストとして国内外で注目されているひとりです。
また、10代の頃からプロとして活動していたぽにきんぐだむさんは、フジテレビ系列『HEY!HEY!HEY!』では宇多田ヒカルさんのサポートメンバーとしてギターを演奏。
音楽に関して高いこだわりがあることでも知られている宇多田さんのサポートに入り、しかも10代で参加しているというのですから驚きです。
そんなぽにきんぐだむさんですが、音楽活動のためなのか筋トレを日常的に行っています。SNSでは『#ぽにトレ』というハッシュタグと一緒にその様子が投稿されており、YouTubeではオメでたのオフィシャルチャンネルの企画のひとつとして『オメマッチョプロジェクト』が全22回に渡って投稿されました。
ぽにきんぐだむさん以外にも赤飯さんも同じく筋トレを日常的に行っており、ライブではその鍛えられた肉体を披露しており、女性ファンからは黄色い声援が送られていました。
324(Gt.)
324(みつよ)さんは、オメでたのギターを担当しています。生年月日は1989年10月31日。北海道中標津町出身です。
サングラスが特徴的な324さんは、高校生の頃に観たEric Clapton(エリック・クラプトン)のライブがきっかっけで音楽の道を志すようになりました。
赤飯さんと同じくニコニコ動画で活躍していたひとりでもあり、弾いてみたを中心に活動を行っていました。
エレキギターの奏法のひとつであるアーミングテクニックは相当なもので、本人も得意としているようです。絶妙な加減で猫の鳴き声を披露してみせるなど、ファンを退屈させません。
そんな凄腕を持つ324さんですが、少しおっちょこちょいな一面も持ち合わせています。
学生時代にアルバイトとして勤務した飲食店で、お猪口(おちょこ)を持ってきてほしいと頼まれた際に聞き間違えてチョコを持っていくという失態をしてしまいます。
上記が原因の1つとしてバイト先はクビになってしまい、本人はこの出来事から「自分は音楽でしか食べていけない」と悟ったそうです。
プライベートではゲームなどの配信も行っているようです。また、パソコンには詳しいようで、最近ではSNS上で自作パソコンを組み上げる様子が上げられています。
mao(Ba.)
mao(まお)さんは、オメでたのベースを担当しています。生年月日は1989年2月26日。三重県の出身です。
ニコニコ動画で活動していたmaoさんは、好きなのか投稿する動画にはいつもアルパカの人形が置かれていました。
投稿名も『mao@アルパカ』としているあたり、なにやらこだわりを感じます。
ちなみに将来の夢はゴールデンレトリバーを飼って隠居することだそうです。アルパカの件もそうですが、一時期はSNSでパンダの写真を投稿するなど、大型でもふもふとした動物が好きなようです。
18歳の頃からベースを始め、東京事変やGOING STEADY(ゴーイング・ステディ)のベースを主張した音に惹かれ、大学では軽音サークルで活動をしていました。
趣味はインドアなものが多く、映画や海外ドラマの鑑賞。YouTubeの視聴やソシャゲが中心だそうです。ただ、最近は体を動かすことに目覚めたのか、ぽにきんぐだむさんと一緒に筋トレを行っている写真がSNSで上げられています。
ミト充(Dr.)
ミト充(ミト)さんは、オメでたのドラムを務めています。生年月日は1984年5月4日。東京都の出身です。
本人曰く、名前の『充』は読んでも読まなくてもいいそうで、ファンには好きに読んでくださいとブログでコメントを残しています。
姉の影響で吹奏楽部に所属しており、当時はユーフォニアムを担当していたようです。その後、打楽器に転向し、ドラムに触れるようになりました。失礼かもしれませんが、現在の見た目の派手さは、吹奏楽というよりはドラマーにはぴったりです。
Pat Torpey(パット・トーピー)、村石雅行さん、長谷川浩二さんの影響を受け、ドラムにのめり込むようになります。
数々のバンドやサポートなどの経験を経て、現在では様々なジャンルを叩くことができるようになりました。ロックに限らず、ポップ、アイドル、VOCALOIDなど幅広くこなし、吹奏楽部での経験を生かしたパーカッションとしてアコースティックライブのサポートや、アニメ劇伴音楽などのパーカッションアレンジも行えるようです。
その実力からドラムレッスンも行っており、スタジオレッスンだけでなく、電子ドラムを用いたオンラインレッスンも行っています。
オメでたい頭でなによりの魅力
底抜けに自由でオメでたいバンド
2016年8月29日に初ライブ、バンドとして始動とありますが、実際は2015年の夏頃から活動を行っていたようです。
現在のメンバーは当時、赤飯さんのソロ活動のサポートとして招集されていましたが、活動していくうちにこのメンバーでバンドをしないかというのが発端だったとのこと。
しかし、最初はバンドの方向性に悩まされたようで、バンドをやりたいという気持ちだけでなく、それを通して何を発信したいのか、どういうものを作っていきたいのかの明確なビジョンはありませんでした。
ですが、バンド名を変更したことによって、それが少しずつ形になってきます。
赤飯さんは「今は明確に『オメでたい』という言葉にかこつけて、そういうフロアを作っていきたい。それを通じて、みんなに笑顔を届けたい」と語っています。
自由であり続けること実現するために彼らは日々活動を続けています。そして、その成果はバンドメンバーだけでなく、着々とファンにまで伝染するようになりました。
彼らのライブでは若い世代を中心に、ウォール・オブ・デスやサークルも当たり前。最前列ではなぜか頭を振り回して踊り狂うノリのいい人たちもいて、さらに奥の方では親子連れが見守るような笑顔を振りまいていたりと、言葉だけではどんなライブなのかと疑問を抱くほどです。
赤飯さんも最初は驚いたそうですが、彼らが目指すバンドの形はこういったものであることを認識したそうです。年齢も関係なく、全員を受け入れて楽しめる空間。そういった自由を求める空間がバンドを成り立たせ、観客に笑顔を届けることができるのでしょう。
個性的なタイトルの楽曲
オメでたはその音楽スタイルだけでなく、個性的なタイトルも話題のひとつでもあります。
曲作りは基本的に324さんが担当しており、その後バンドメンバーで上がってきた曲にテーマを決めるところから始めます。最近はタイトルから決めることもあるようです。
テーマを考える時は、たいていファミレスで駄弁りながらのようで、曲作りですら自由なスタイルです。
代表例として『オメでたい頭でなによりです!』のアルバムに収録されている『生霊の盆踊り』という曲は、曲の中で「オー、ボーン」と言いたいというところから始まりました。
そこから盆踊りへとつながり、盆踊りといえば映画『死霊の盆踊り』となったそうです。若干ずれているようにも思えますが、彼らの想像はさらに飛躍します。
映画のタイトルが出てきたところで、バンドのメンバーが一言「そういえば俺、左足に生霊がついているんだよね」と呟いたことで、「それじゃあ『生霊の盆踊り』でいこう」と決まったとのこと。
この出来事を読む限り、個性的なタイトルは相当自由な空間で作られているようです。しかし、その個性さが、どのバンドにもないオメでただけの音楽スタイルを確立しているのでしょう。
YouTubeでも自由に楽しく配信
「楽しく、幸せに騒げる、底抜けに自由でオメでたいバンド」をコンセプトに掲げて活動を続けるオメでたですが、その活動はライブだけに留まらず、YouTubeでも自由溢れる活動を行っています。
ミュージックビデオの投稿はもちろんですが、他アーティストの曲をカバーしたり、エンタメ要素溢れる企画で盛り上げたりと、その内容やジャンルはまさに自由そのものです。
生放送なども行っており、ファンとの距離感がより縮まる試みも行っています。
投稿頻度は1ヶ月に数本となっているので、気になる方はぜひ一度覗いてみましょう。
オメでたのおすすめの曲
鯛獲る
メジャー1stシングル『鯛獲る』は、いつになっても誇れるような曲にしなければならないという想いから作られた曲です。
なのに、タイトルが『鯛獲る』というのは、さすがはオメでただなと思わせてしまいます。
この曲には様々な工夫が盛り込まれており、演歌調のイントロや和楽器が随所に散りばめられたアレンジが加わっています。
その賑やかさはお祭りを思わせるものとなっており、ぜひ夏の季節に聴いてみてください。
チャバシラタッター
短いながらも全てを表現しているかのような『チャバシラタッター』は、メジャー1stアルバム『オメでたい頭でなにより1』に収録されており、そのアルバムの締めのナンバーにふさわしい楽曲です。
この曲はとにかく忙しさに溢れており、怪しげなイントロが始まったと思えば、激しさ溢れるリフ。曲の終わりには大ジャンプで終わるという、特にドラムには相当負担のかかる曲となっています。
実際にこの曲を発表した際にはメンバーから「オメでたい頭でなによりってバンドは特にドラムが大変だと思うんですけど、この曲は特にご迷惑おかけします……」と謝罪の言葉があるほどです。
さくらんぼ/大塚愛 cover
続いて紹介するのは、大塚愛さんが歌う『さくらんぼ』のカバーです。
有名な曲ですから、赤飯さんの幅広い歌声でどのように歌うのかと注目した人もいるのではないでしょうか。
しかし、蓋を開けてみると、自由過ぎる『さくらんぼ』がありました。『さくらんぼ』の『ぼ』とともに放たれるシャウトにはホラー要素すら感じさせます。
一部のファンからは「『ぼ』にどんな恨みがあるんだよ」と笑われる始末。
ですが、この曲はちゃんと大塚愛さんをリスペクトしていることがわかります。全体のミュージックビデオを見て、気づいた人もいるのではないでしょうか。
大塚愛さんの『さくらんぼ(部屋での楽器演奏)』『黒毛和牛上塩タン焼680円(焼き肉)』『フレンジャー(ボウリング)』『SMILY(ピーチ)』と、様々な映像のオマージュが散りばめられています。
これはこれで非常に楽しめる楽曲となっています。
自由に楽しくオメでたを応援しよう
以上、オメでたい頭でなによりの紹介でした。
まだまだデビューから日の浅いバンドではありますが、その自由さは音楽業界でも数少ないうちのひとつでしょう。
ちょっとふざけているのではと思うことも、実はしっかりとファンを楽しませたいという想いからのスタイルでした。
オメでたを応援する時は、難しいことは考えず、とにかく楽しむことが非常に大切です。
ぜひライブなどに足を運んだ時には、他のファンと一緒に弾けるつもりで盛り上がりましょう。
それでは、ここまでご覧いただきありがとうございます。