今や国民的バンドとして親しまれる「ヒゲダン」こと「Official髭男dism」。
彼らのヒットソングといえば叶わぬ恋を歌った「Pretender」が思い浮かぶという人も多いかと思いますが、その裏で絶大な人気を誇るのが「115万キロのフィルム」という楽曲です。
同曲はウェディングソングとしても注目され始めているラブソング。
シングルとしてリリースされていないのにも関わらずなぜ人気なのか、楽曲の魅力について解説します。
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目次
「115万キロのフィルム」って?
「115万キロのフィルム」は、Official髭男dismが2018年にリリースした1stフルアルバム「エスカパレード」に収録されている楽曲。
同アルバムはオリコン年間インディーズアルバムランキングにて、2019年に13位、2020年に8位を獲得するなどロングヒットを果たした作品です。
そんなアルバムの1曲目を飾る「115万キロのフィルム」は、2021年現在もシングルとしてリリースされていない一曲。
それにも関わらずCMや映画のタイアップを獲得し、音楽配信ストリーミングサービスを中心にじわじわと人気を集め続けています。
2020年3月23日付のBillboard Japan Hot 100チャートでは、なんと11位獲得。
いまやヒゲダンを代表する一曲として知られています。
「Official髭男dism」は2012年に結成された4人組バンド。
2015年にミニアルバム「ラブとピースは君の中」でインディーズデビューし、2018年にはシングル「ノーダウト」でメジャーデビュー。
2019年には第70回NHK紅白歌合戦へ出場するなど、老若男女問わず愛される存在のアーティストです。
タイアップも続々決定!?
「115万キロのフィルム」はリリース後に2つのタイアップを獲得。
それぞれご紹介いたします。
「ローム株式会社」CMソング
2019年、半導体メーカーである「ローム株式会社」のCMソングに起用されました。
CMのコンセプトは、「半導体の技術で、自然の豊かさと、人の暮らしの豊かさ、そして未来の社会づくりに貢献すること」という会社の思い。
「115万キロのフィルム」で表現されている人間愛や熱い想いに共感し、同曲を選定したそう。
CMは15秒編と30秒編が制作され、壮大な映像と共にBメロからサビにかけて使用されています。
関西2府4県で放送されていたCMなので、それ以外の地域にお住いの方はぜひ動画をチェックしてみてください。
映画「思い、思われ、ふり、ふられ」
2020年8月に公開された映画「思い、思われ、ふり、ふられ」の主題歌にも起用されました。
同映画は咲坂伊緒による漫画作品を実写化したもの。
人気俳優の北村匠海と浜辺美波が主演を務めたことでも話題になった映画です。
内気な性格の少女・市原由奈が恋をしたのは、友人・山本朱里の弟・理央。
朱里は薦められないと伝えるものの、次第に由奈の恋を応援しようと決意。
また、自身も由奈の幼馴染・乾和巨に少しずつ心を惹かれていくという4人の恋愛模様を描いた青春ラブストーリー。
ちなみに、同映画はアニメ版も制作されました。
実写版の公開に先駆けて公開される予定でしたが、新型コロナウイルスの流行により延期に。
最終的に、アニメ版は実写版の公開から1ヶ月後に公開されました。
アニメ版の主題歌を務めたのは「BUMP OF CHICKEN」。
2020年にリリースされた26枚目のシングル「アカシア/Gravity」のGravityが起用されました。
楽曲の内容は?
「115万キロのフィルム」は、とある男性から女性への愛を歌ったラブソング。
といっても、「好きだ」「愛している」というよくあるフレーズではなく、ヒゲダンのセンスが光る粋な表現が多用されているのがポイント。
現在では結婚式でもよく使用されているようです。
早速詳細をチェックしてみましょう。
映画に例えたラブソング
「フィルム」というタイトルから連想される通り、「115万キロのフィルム」では男性から女性に向けての思いが映画や映画の撮影になぞらえて歌われています。
それを象徴するのが、<目の奥にあるフィルムで作る映画の話さ>というフレーズ。
単純に思い出と愛を語るわけではないという点にヒゲダンのセンスが溢れていますね。
また、<主演はもちろん君で/僕は助演で監督でカメラマン>というフレーズに表れている通り、あくまでも恋人が主役というのが女子にとってはたまらないポイント。
こんなこと言われたら嬉しいですよね。
さらに、今後撮影したいシーン=2人の未来について歌われている点も胸キュン。
出会いから今までの話、これからの2人の話、そして主役は女性という3点を考えると、まさにウエディングソングにぴったりです。
これから予定がある方はぜひ参考にしてみてください。
タイトルの意味は!?
楽曲タイトルを見た瞬間から気になっている人も多いであろう、「115万キロ」という数字。
「2人で歩く距離?」「愛の重さ?」など色々考えたという方もいることでしょう。
結論から言うと、これは80年分の映像を記録するのに必要なフィルムの長さなんだそう。
つまり、キログラムではなくキロメートルということ。
具体的に説明すると、1秒を記録するために必要とされるフィルムの長さは約457mm。
計算は端折りますが、115万キロメートルのフィルムがあると女性の平均寿命に近い80年間分の映像を記録できるのです。
つまり、「大好きな恋人の一生を記録できる分のフィルムの量」というのがタイトルに込められた意味。
ヒゲダンよ、どこまで素敵なんだ・・・と言葉を失ってしまいますね。
この歌詞が素晴らしい!
コンセプトやタイトル、メロディーにいたるまで素敵な要素で溢れている「115万キロのフィルム」ですが、その中でも特に注目したいのが未来を想像させる歌詞が含まれている点。
「ずっと一緒にいよう!」「結婚しよう!」というストレートなメッセージも素敵ですが、それとなく未来を感じさせる表現が非常に魅力的です。
まず注目したいのが、<きっと10年後くらいにはキャストが増えたりもするんだろう>というフレーズ。
これは2人が結婚し、子供に恵まれている様子を表しているものと思われます。
また、その直後の<苗字がひとつになった日も>というフレーズが表しているのは、おそらく入籍した日のこと。
ここまで粋な表現が散りばめられていると、ヒゲダンの力を借りて同曲でプロポーズするのもありかもしれません。
さらに、楽曲を締めくくる<撮影を続けようこの命ある限り>というフレーズも、「命ある限りはずっとあなたのことを見守っているよ」というメッセージのようで秀逸です。
もはや令和を代表するウエディングソングといっても過言ではないのかもしれませんね。
まとめ
ヒゲダンのセンスが光る至極のラブソング「115万キロのフィルム」。
プロポーズの予定がある方、結婚式の予定がある方はぜひ覚えておきましょう。
もちろん、そうでない方にとっても心温まるラブソングです。
昔のことを思い出しながら、これからの未来を夢見ながら、じっくりと聴いてみてくださいね。
また、Official髭男dismの楽曲は大人向けのラブソングや子供も親しめる応援ソングなど様々。
ぜひ他の楽曲もチェックしてみてください。
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