androp【人気曲解説】感情の機微を鮮やかに描き出す名曲7選

androp【人気曲解説】感情の機微を鮮やかに描き出す名曲7選

透明感のある歌声に多彩なサウンド、美しいメロディが魅力のロックバンドandrop

彼らの楽曲には、人間の感情をそっとすくい上げ、寄り添ってくれるような優しさが一貫してあります。

本記事では、そんなandropの人気曲を徹底解説。
彼らの豊かな音世界に、どっぷり浸かってみてくださいね。

andropとは?


メンバー

  • 内澤崇仁(Vo&Gt)
  • 佐藤拓也(Gt&Key)
  • 前田恭介(Ba)
  • 伊藤彬彦(Dr)

andropは、2009年のデビュー以降、数多くのタイアップ曲や壮大なライブパフォーマンスなどで注目を集めてきたバンド

オルタナティブロックやエレクトロニカ、ポストロックといった様々なジャンルをルーツに持つボーカル内澤が生み出す楽曲は、そういった先鋭的な要素と温かいメロディ、歌詞が融合したもので、独自の世界観を纏っています。

そして、楽曲をひとつのイメージにまとめ上げ、鮮明かつ心情的に色を放つのが、佐藤前田伊藤による緻密なサウンド。

鋭いロックナンバーから晴れやかなアンセム曲、センチメンタルなバラードまで、実に多様な楽曲をリリースしてきた彼ら
デビューから13年、彼らは常に表現の幅を広げ、新しい魅力を放ち続けています。

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andropの人気曲

MirrorDance

「MirrorDance」は、2011年2月に発売された3rdアルバム「door」のオープニングナンバー。
「door」はメジャーデビュー作であり、その1曲目であるこの楽曲は、andropというものを表明するスタート地点とも捉えられます。

機械的なものと人間的なものの共存をイメージしてつくられたダンスロックナンバー。

この楽曲は、衝動、不安、開放という流れで構成されていると言います。
ギター、ベース、ドラムのオーガニックな音色による尖った印象のAメロから、エレクトロなサウンドが織り交ぜられ、渦巻くようなBメロ。
そして、その両者が融合し軽快にリズムを刻むサビが訪れ、柔らかくも芯のある歌声が突き抜けていきます。

楽曲で大きな存在を感じるのは、孤独や痛みを抱えながらも、この世界や”君”と繋がりたいと願う物語の主人公
2番では「やっぱり僕は人が好きだ」と歌われます。
この楽曲が彼らの出発点でもあるが故に、そうして手を取り合う”僕””君”は、歌を届ける”androp”と歌を聴く”君”、そのもののように感じられます。

闇に光が注いでいく表現は、心境の変化や生きる希望を表しているかのよう。
そのような光と影、生と死といった表裏一体なものは、彼らの中での一貫したテーマとなっています

「MirrorDance」は、精巧なバンドサウンドや根底にあるテーマ、痛切な想いを届ける歌声や歌詞、どこを取っても、現在まで続くandropの魅力が詰まった楽曲です。

Bright Siren

2011年9月発売のアルバム「relight」に収録されている「Bright Siren」

この楽曲のMVは国内外で多くのアワードを獲得し、世界からも注目を集めることとなりました

曲中にリズムも音色も大きく変わり、雄大なスケールの音像が広がるこの楽曲。
緻密に構築されたサウンドに、透き通るようなボーカルが乗せられます。

「悲しい歌に終わりを祈るように」「君の涙を僕の言葉で拭えるように」
歌詞もサウンドも、暗闇の中で祈り、かすかに煌めく光を見出していくかのような印象です。

そういった光の点滅や「思い出にならぬように」という歌詞のイメージから着想を得て、MVではカメラのストロボが使用されました。

250台ものカメラを集め、ストロボの光をプログラミングすることによってCGなしでつくられた映像。
楽曲の独特なリズム、音の展開、楽器のエフェクトにまでもリンクした光の描写は、まさしく芸術だと感じます

MVを監督した川村真司は、「Bright Siren」以降も彼らの映像作品を多数手がけることに。

この楽曲は、andropの映像世界を確かなものに位置付けた作品だと言えます。

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