【神聖かまってちゃん×進撃の巨人】主題歌「僕の戦争」の歌詞に込められた意味とは…?

【神聖かまってちゃん×進撃の巨人】主題歌「僕の戦争」の歌詞に込められた意味とは…?

「僕の戦争」に込められた意味とは

進撃の巨人の最終章を飾るオープニング主題歌「僕の戦争」ですが、この主題歌にはどのような意味があるのでしょうか。テレビサイズでは全て英歌詞での歌唱であるため、聞いただけではわからない人も多かったのではないでしょうか。また、バックで流れるコーラス部分はなんと言っているのか、非常に気になるところです。

それらを踏まえたうえで、下記の項目では主題歌に込められた意味について解説したいと思います。

概念を崩壊させた歌

固定概念にとらわれない壮大なストーリー展開に、幾度もファンを驚かせてきた進撃の巨人。

そんな進撃の巨人だからこそ、今回の楽曲を制作したの子さんは、主題歌においても固定概念にとらわれない曲を作りたいと考えたそうです。

“戦争”という重たい単語の反面、“僕”という子供らしさすら感じる単語を一緒に並べたタイトル。この時点から、その異質さというものが見て取れるかもしれません。

の子さんは「メロディやサビといった概念を取り払い、概念を崩壊させて制作した」と述べています。

軍靴の足音や、戦場の荒々しさを連想させるリズム。それらは全て規則性はなく、恐怖や不安を抱かせ、これがアニメ作品の主題歌なのか、と思わせる出来栄えとなっています。

しかし、この概念にとらわれない内容だからこそ、巨人が人間を喰らうという世界観にぴったりと当てはまり、多くのファンに支持されたのではないかと思います。

映像にネタバレが一切ない

「僕の戦争は」は非常にインパクト溢れる主題歌ですが、アニメで放送された映像を見て、このように思った人も多いのではないでしょうか。

「進撃のキャラクターが出てこない」

映像は様々な色の爆煙で埋め尽くされ、時折出てくるのは顔がない兵士の姿だけ。一応、最後の締めくくりでエレンが巨人化した姿が描かれていますが、それ以外の主要キャラクターたちは一切出てきません。

よくあるオープニングであれば、ストーリーに関連するキャラクターや背景シーンが描写されますが、それらが一切ないというのは非常に珍しいことです。

シリーズの最終章ということもあるかもしれませんが、型破りな曲である「僕の戦争」の影響も強く受けているのかもしれません。

しかし、ネタバレは一切ありませんが、戦争という荒々しさは充分に感じることができるでしょう。

中毒性が非常に高いコーラス部分

「僕の戦争」を盛り上げる要素の1つとして、コーラス部分も重要な役割となっています。

幼い子供の声が響き渡り、それが戦場の苛烈さを描いた映像と重なるのは、異質であり、インパクトを与えるには充分すぎる演出です。

ファンの中にも「今回の曲は怖い」「どろどろとした感じ」「怖いもの見たさ」という反応が多いように思えます。

しかし、軽快なリズムに乗せられたコーラスは非常に中毒性に溢れており、なぜか何度も聞きたくなる衝動に駆られます。

コーラス部分は英語?スペイン語?ラテン語?

では、そのコーラス部分ですが、実際に何と歌っているのでしょうか。公表されている歌詞などを見ても、コーラスに関しては記載されてはいません。

一部のファンの間では、英語・スペイン語・ラテン語が混ざったものではないかという意見もあるようです。


La la la la la vidas la la vi vi vidas
La vidas la la vi vi vida

La vidas la la vi vi vidas
Justice!Justice!Vi vi vida

(My) War
Monster, monster, monster, monster

上記に掲載しているものは、冒頭と末尾のコーラスの一部を耳コピしたものです。

“La vida”はスペイン語で“人生・生涯・生命”という意味があり、“vi”はラテン語で“力”という意味があります。

“Justice”は英語で“正義”。末尾の“Monster”“怪物”です。

正直なところ、これが実際にそのような意味を持っているのかは不明です。この歌詞の出どころもはっきりしたものではなく、SNSなどを中心に広まった信憑性が薄いものでしかありません。

「の子」曰く“の子の子呪文”

様々な憶測が飛び交う中、作詞・作曲を担当したの子さんが、個人の動画配信内で「あれは特に意味はない」と答えています。

実際には下記のような言葉になるようです。


ららららー
ばーばりあさ らてぃてぃてぃ らすてぃてぃ
ばーばりあさ らてぃてぃてぃたー
ばーばりあさ らてぃてぃてぃ らすてぃてぃ
らすてぃす らすてぃす らてぃてぃーたー

本人も作曲中に「咄嗟に出てきたリズムで声を当てただけ。15秒もかからなかった」と述べており、この言葉の羅列を本人は“の子の子呪文”と称しています。

しかし、咄嗟に出てきた言葉だけで、あれだけ異質な曲調を作り上げることができるのは驚きです。

コーラス部分以外の歌詞は?

では、コーラス以外の歌唱部分はどのような意味が含まれているのでしょうか。

実際の歌詞と一緒に和訳を掲載してみました(進撃の巨人の世界観に合わせて訳している部分があるため、間違った和訳となっているかもしれません)。

Let’s start a new life from the darkness
(暗闇から新しい人生をはじめよう)
Until the light reveals the end
(光が僕の終焉を暴き出すまでね)
Sinister faces, growing curses
(邪悪な顔、増大していく呪い)
This is my last war
(これが僕の最後の戦争だ)

Angels playing disguised with devil’s faces
(天使が悪魔の仮面を被った)
Children cling to their coins squeezing out their wisdom
(知恵を絞って小銭にしがみつく子供たち)
Angels planning disguised with devil’s faces
(悪魔に扮した天使たちの企み)
Children cling on to their very last coins
(最後の小銭にしがみつく子供たち)

Destruction and regeneration
(破壊と再生)
You are the real enemy
(お前が真の敵だ)

https://www.youtube.com/watch?v=6TolbTZXDjI

和訳からもわかるように、明るい曲ではありませんね。しかし、進撃の巨人の世界観に寄り添ううえでは、これぐらいの激しさが必要なのかもしれません。

フルで判明した意味深な日本語歌詞

主題歌「僕の戦争」が、2021年2月22日よりフルサイズ音源が配信されました。ジャケット写真は諫山創さんが描き下ろしたもので、制服姿の少女がヘルメットを被り、銃を抱えています。戦うことが当たり前だという面構えが、この曲をより引き立てているようにも思えます。

そんなフル音源ですが、曲の最後では日本語の歌詞が存在します。冒頭から中盤まではそのような歌詞は存在しないのですが、これには何か意図があるのでしょうか。実際に歌詞を見て確認してみましょう。

帰り道を無くした風景
夕焼けこやけ逆さまに
下校時間 鳴きだすチャイムと
だんだんと落っこちてゆく
帰り道を終わらせないって
泣いていいよ今だけは
線路沿いに消えちゃった菜の花
来年また咲いてなんて

帰り道を無くした風景
夕焼けこやけ逆さまに
下校時間 他人の影踏み
気づいたら夜明け 1人きり
1人きりを終わらせないって
泣いていいよ今だけは
明日の準備がどうせまたあるし
宿題やって寝なくちゃね

https://www.youtube.com/embed/gYuO6OUm6SQ

“下校時間”“チャイム”という単語から“学校”であることが容易に想像できるかと思います。

この日本語歌詞ですが、全体を見てみると“いじめられている子”に焦点を当てているのではないかと感じさせられます。

もしかすると、タイトルの「僕の戦争」はこのことを指しているのかもしれません。いじめられっ子が学校に行くのは、戦争と同じように辛いものであるという暗示ととらえることもできます。

また、日本語歌詞が記載されたことにより、どこか遠い国での戦争が、学校という環境を軸にしたことで身近に転がっていることを比喩しているようにも思えます。

テレビサイズだけでは進撃の巨人の壮大な主題歌という感覚でしかありませんが、フルで聞くことによって、現実的なイジメ問題についてのイメージが浮かんできます。

の子さんはこの曲を制作された際は、固定概念にとらわれないものにしたいと述べていました。実際に今回の曲はJ-POPの枠組みから見ると、かなり革命的な曲のように感じます。

最後に

アニメの世界観を彩る主題歌ですが、その曲調や歌詞から読み取れるものが沢山あることがわかったと思います。

その考察は間違っているかもしれませんが、その答えを見つける楽しさを知ることによって、よりアニメの世界観にのめり込めるきっかけにもなるでしょう。

皆さんも今回の曲に限らず、気になった主題歌について自分なりの考察を立ててみてはいかがでしょうか。曲を理解することによって、より作品の面白さを引き出せるかもしれません。

それでは、ここまでご覧いただきありがとうございます。

『進撃の巨人』歴代主題歌特集はこちら!

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