弾き語り、バンド形態でのライブ活動を中心に活躍するシンガーソングライター、カネコアヤノ。
唯一無二の感性から生まれる彼女の歌は、聴くものの心をそっと包んでくれるお守りのような存在として、多くの人を魅了しています。
特にライブのチケットは常に即日完売、入手困難と言われるほどの人気ぶりです。
今回の記事では「カネコアヤノの名曲3選」と銘打ち、そんな彼女の楽曲の中で特に人気の高いものを3曲厳選して紹介します。
カネコアヤノを知らないという方は、記事を読んで興味を持ったら、ぜひこちらの3曲から聴いてみてくださいね。
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目次
祝日
2018年に発売されたアルバム「祝祭」に収録されている楽曲「祝日」。
音楽番組「関ジャム 完全燃SHOW」の人気企画「売れっ子音楽Pが選ぶ2018年上半期ベスト5」で、音楽プロデューサーのmabanuaさんに1位に選曲されたことでも話題になりました。
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「祝日」の大きな魅力の一つは、一癖も二癖もある歌詞です。
「お腹が痛くなったら 手当をしてあげる」
この冒頭の印象的なリリックによって、聞き手は一瞬でカネコアヤノの世界観に引き込まれます。
その後も「嫌われないように毎日 不安にならないようにしている」「できないことも頑張ってやってみようと思ってる」といった、私たちが普段心の片隅に抱いている、少し陰りのある感情がぽつりぽつりと紡がれ、聞き手は感情移入せざるを得ません。
また、そうした暗い感情の吐露だけで終わらないのが、彼女の歌の魅力。
「幸せのためなら いくらでもずる賢くいようよ いつまで一人でいる気だよ」「これからの話をしよう 祝日、どこに行きたいとか」など、彼女なりの前向きな言葉を添えてくれることで、背中をそっと押されたような気持ちになります。
そして、それらの言葉をひとつひとつ大切に表現する彼女の歌声によって、一度聴いたらずっと心に残るようなパワーを持った曲なのです。
アルバム「祝祭」に収録されている楽曲の中で、唯一弾き語り音源となっている「祝日」は、そんなカネコアヤノのワードセンス、そして歌の表現力の多彩さを感じられる名曲と言えます。
また、彼女の片目のカットだけで作られたMVも、個性的で見ごたえたっぷりですよ。
光の方へ
「光の方へ」は、2019年9月にリリースされたアルバム「燦々」に収録されている楽曲です。
2019年11月に公開された映画「私は光をにぎっている」の主題歌として書き下ろされた曲で、映画の世界観を表現した楽曲として高く評価されました。
また、アルバム「燦々」としても、全国のCDショップの店員の投票で決まる「CDショップ大賞」にて、2019年の大賞に選ばれるほど評価の高い作品です。
「光の方へ」は曲名やサウンドの第一印象で、一見「明るく前向きな曲」と感じられます。
しかし、そんな曲の中でも「隙間からこぼれ落ちないようにするのは苦しいね」など、私たちの弱さにそっと寄り添うことを忘れないでいてくれるのが、この曲の魅力です。
聞き手を決して置いてけぼりにせず、そっと「光の方へ」手を差し伸べてくれるカネコアヤノの優しさの詰まった楽曲になっています。
また、一度聴いたら忘れない人懐っこいメロディも特徴で、思わず口ずさみたくなるのも名曲と言われる理由です。
ファンの間でも人気が高く、ライブでは特に盛り上がる1曲でもあるんですよ。
抱擁
最後に紹介するのが、2021年4月リリースの最新アルバム「よすが」の1曲目に収録されている「抱擁」です。
「よすが」は、2020年のコロナ禍を経て製作、発表されたアルバムということもあり、リスナーにとってもこれまでとは少し異なる意味を持った作品となっています。
「誰も悪くはなくて ただ、ただ、 抱擁をまっていた 胸の中で」
特にこの歌詞は、コロナ禍という理不尽な状況を受け入れながら生きる、私たちのやりきれなさを惜しみなく代弁してくれていると感じます。
ちなみに、過去のインタビューで「燦々」のアルバムタイトルを決める際、もう一つの候補として挙がった言葉がこの「抱擁」だった、というエピソードが語られています。
それほど「抱擁」という言葉は彼女にとって、大切な言葉であるということでしょう。
カネコアヤノさんの楽曲は「そっと包んでくれるような温かさがある」と形容されることが多いですが、「抱擁」はまさにその温もりを強く表した、名曲というべき楽曲です。
まとめ
今回の記事では、シンガーソングライター「カネコアヤノの名曲3選」として、彼女の楽曲を紹介しました。
もちろんこの3曲以外も素晴らしい楽曲ばかりで、もはやどれも「名曲」と言えるほどです。
この記事で彼女に興味を持たれた方は、こちらの3曲だけでなく、ぜひ他の楽曲も聴いてみてくださいね。
そしてぜひ、ライブにも足を運んで彼女の生の音楽を体験してみることをおすすめします!
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