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26時10分
ソウル、ファンクなどが好みなら聴いていただきたい1曲が「26時10分」。
先ほどご紹介した「流星群」や「…恋に落ちたら」のように明るく爽やか、煌びやかなイメージとは違った、Penthouseのシティソウルが持つもう一つの側面を見ることができます。
ボーカル2人の歌声はただ力強く響くだけでなく、時にシャウトにも近い歌い方になったり、そうかと思えばアンニュイな雰囲気を漂わせたりと、この曲ではダークな印象も与えます。
ワウのきいたギターや、やや変則的な動きも見せるドラムやベース、ジャズ風の即興的なフレーズを奏でるピアノも、都会の夜の混沌とした雰囲気を思わせるアレンジです。
緩急のある曲の構成も、Penthouseにはまだまだ数多くの引き出しがあることを予感させます。
雨の日は映画のように
またガラリと雰囲気を変えて、6曲目は「雨の日は映画のように」。
ラグタイムやジャズを思わせる歌い出し。
曲名もあいまって、「雨に唄えば」のような映画のワンシーンを思い浮かべながら聴きたくなります。
英語と日本語の歌詞を滑らかに行き来するボーカルも自然で、ますますミュージカルや映画を観ているような心地にさせてくれる楽曲です。
後半にかけて盛り上がりを見せるメロディと大島の歌声も印象的。
聴いているうちに、雨の日も心踊るひと時に変わるでしょう。
あなたゆずり
7曲目にご紹介する「あなたゆずり」はミディアムテンポのナンバーで、歌詞が印象的。
大切な相手に思いを馳せるような言葉が綴られている優しい曲です。
ボーカルの大島の、柔らかくも芯があり、表情豊かな歌声が生かされています。
他のどの曲にも増して聴く人の心にストレートに届いてくる力が感じられます。
聴いていると、ありふれた光景や日常の一場面も愛おしく思えるような楽曲。
華やかさや煌びやかさとはまた一味違ったPenthouseの魅力が表れています。
Change the world
今回の記事で最後にご紹介するのは、メジャー1st EP『Living Room』の1曲目である「Change the world」。
ファンキーなビートとギターのフレーズがお洒落。
耳馴染みよく、聴きながら自然と身体が動くような軽やかな楽曲です。
間奏のピアノも煌びやか。
流れるようなメロディの美しさはここでも存分に発揮されています。
明るく爽快な歌詞と力強い歌声の相性もぴったり。
「Change the world」という曲名から連想するスケールの大きさとは良い意味で裏腹に、気負ったところがない曲調や歌詞もこの曲の魅力。
不安や迷いを軽やかに飛び越えていくようなイメージが浮かびます。
ソウルフルな力強さをシティポップのようなキャッチーさと共に届けてくれる楽曲という点で、非常にPenthouseらしい作品だといえるでしょう。
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まとめ
今回は「シティソウル」の6人組ツイン”リード”ボーカル・バンドであるPenthouseについて、音楽的なルーツや背景に注目しつつ、おすすめの楽曲をご紹介してきました。
ソウルミュージックやファンク、ブラックミュージック、シティポップなどをベースとしつつ、クラシックやジャズの要素も取り込み、それらを多くの人にとって馴染みやすくポップなものに昇華して、魅力あふれる楽曲をリリースし続けているバンド、それがPenthouseです。
Web上でもリアルのライブでも、様々な形で新たな活動を広げています。
まだチェックできていないという方も、もう聴いてファンになったという方も、ぜひこれからのPenthouseにも注目してみてくださいね。