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1980年代にリリースしたシングル
ひとり上手
「ひとり上手」は1980年10月にリリースされた9枚目のシングルです。
タイトルだけでも悲しげな雰囲気が伝わる通り、同曲では恋人に振られた女性の心情が描かれています。
<肩を抱いているのは/私と似ていない長い髪>という歌詞をもとに考えると、相手にはすでに別の相手がいる様子。
しかも自分とは全く似ていない髪型の女性…「私は本命じゃなかったのかも」とさらに落ち込んでしまいそうですよね。
それでも相手を嫌いになりきれない主人公は<電話だけで捨ててね/僕もひとりだよとだましてね>という切ない思いを残しています。
この未練がなんともリアル…思わず共感してしまう方もいるかもしれませんね。
悪女
「悪女」は1981年10月にリリースされた11枚目のシングル。
同曲はリリース直後に大ヒットし、現在も中島みゆきの代表曲として親しまれています。
そんな「悪女」で歌われている主人公は、実は悪女になりきれなかった女性。
別の女性に気が向き始めている恋人に対し、自分も遊んでいる振りをしようとして強がるものの、「行かないで」という気持ちがポロっと漏れてしまう…そんなストーリーです。
とはいえ、
・男と遊んでる雰囲気を自作自演する
・その様子を女友達に電話で伝える
・朝帰り感を出すために男物の香水をつけて始発で帰る
など、悪女になり切れなかった冷静に考えるとなかなかパンチのきいた女性が描かれています。
行動と心情のギャップがとても面白い一曲です。
「受話器」「コロン」「サ店」など、今となってはレトロなフレーズにも注目してみてください。
見返り美人
「見返り美人」は1986年9月にリリースされた19枚目のシングル。
同曲も失恋ソングですが、悲しみに浸るわけではなく「私を振ったあいつを見返してやる!」という強い気持ちが歌われています。
<とめてくれるかと背中待ってたわ/靴を拾いながら少し待ったわ>という歌詞はものすごい修羅場を連想させますね。
その後登場する<ひと晩泣いたら女は美人/生まれ変わって薄情美人>は失恋に涙する全女性に送りたい名フレーズ。
歌詞はもちろん、サウンドも歌声も非常に力強いのが印象的です。
「時代」で傷ついた心を癒し、少し落ち着いたら「見返り美人」で奮い立つ…そんな聴き方もありかもしれません。