韓国では様々なオーディション番組やサバイバル番組が放送され、番組を通じて多くのアイドルグループが誕生しています。しかし、その全てが成功しているとは限りません。また、既にデビューしたアイドルが再起を図るための番組も放送されており「これほどたくさんのアイドルグループが存在しているのか」と驚いてしまうほど。
今回は韓国のオーディション番組「PEAK TIME」で注目を集めたグループBAE173(ビーエーイーイルチルサム)を紹介。デビュー経験者や子役として活躍していたメンバーも多く在籍しており、メンバー全員が韓国国籍ながらグローバルファンからも注目を集めているグループです。
目次
BAE173って、どんなグループ?
BAE173は、2020年11月にPOCKETDOL STUDIOからデビューした9人組ボーイズグループです。メンバーは全員が韓国人で構成されており、既にデビューを経験したメンバーも含まれており、デビュー前から話題になっていました。
現在は1人が脱退し、8人体制で活動しています。
グループ名の「BAE」は「Before Anyone Else」の略で「他の誰よりも先にある」という意味があります。また、数字の「1」は最も完璧なグループになることを意味しており「73」は幸運の数字が組み合わさったもの。
BAE173は音楽活動以外にもドラマや音楽番組のMC、化粧品のモデルなど幅広いジャンルで活躍中で、K-POPの第4世代を代表するアイドルグループとして話題を集めています。
BAE173の誕生
2020年5月、所属事務所のPOCKETDOL STUDIOは、公式SNSを通じて2020年秋にボーイズグループが誕生予定であることを伝えました。
SNSではメンバーのビジュアルが1人ずつ公開されていき、その中には既に他のグループで活動していたメンバーや、オーディション番組「PRODUCE X 101」から誕生したグループに所属していたメンバーもいたことから、正式デビュー前ながら大きな話題となっていたのです。
同月25日にはグループ名がBAE173に決まったことが伝えられ、メンバーのプロフィールトレーラーが公開。さらに翌月にはBAE173のロゴモーション映像が制作されるなど、着々とデビューに向けて準備が進められました。
そして、11月19日に1stミニアルバム「INTERSECTION:SPARK」を発売し、正式にデビューすることが決定したのです。
予想を越える反響
デビュー日には記念ショーケースを開催し、この模様はインターネットを通じて全世界に配信されました。彼らのデビューアルバムとなった「INTERSECTION:SPARK」は、TWICEやT-ARAなどをプロデュースしたチームGALACTIKAが制作に携わっていたこともあり、多くのK-POPファンが注目したアルバムとなっています。
また、タイトル曲の「Crush on U」のMVは短期間で1,000万回の再生回数を突破。彼らの楽曲は海外のファンも多くの関心を寄せており、既にグローバルな活動を予感させていました。
2021年4月には2ndミニアルバム「INTERSECTION:TRACE」を発売。このアルバムは1stミニアルバム「INTERSECTION:SPARK」から続くストーリーとなっており、メンバーが作詞・作曲に携わるなど、成長を見せたアルバムでもあります。
特にタイトル曲「愛した」では、メンバーが演技に挑戦するなど新しい一面も垣間見え、万能に活躍できるアイドルであることを証明しました。
PEAK TIME出演
2022年には2枚のミニアルバムを発売し、日本でもファンミーティングやコンサートを開催。ソロ活動も始まったメンバーもおり、BAE173の認知度は徐々に広まっていきました。しかし、そこで満足するのではなく更なる飛躍を目指して、彼らはオーディション番組「PEAK TIME」への出演を決めたのです。
メンバーのナム・ドヒョンは、新型コロナウイルスの後遺症のため「PEAK TIME」には出演していません。
「PEAK TIME」は2023年2月にABEMAで放送されたオーディション番組で、既にデビューしているアイドルグループが、ワールドワイドアイドルの座を巡って競争し、最高の「PEAK TIME」を目指すというコンセプト。
しかし、言い換えればデビューしたものの、思ったような結果が得られず挫折したり、グループ自体が解体させられたアイドルの再起プロジェクトと捉えることも可能で、実際に番組のティザー映像には、アイドルとしての苦難を語る場面が使われていました。
そのためファンからも「推しがPEAK TIMEに出るのつらい」「アイドルって厳しい世界なんだな」と様々な意見が聞かれ、BAE173の中にも出演に反対の声をあげたメンバーの姿も…。
ただ、この出演が成功すればグループの認知度を高めることもできますし、なにより自身のレベルアップになる可能性もありました。そして「これが最後だ」と、番組に出演しました。
「泣けるオーディション番組」と話題に
「PEAK TIME」は、自身のグループ名を最後まで公開できない公平性や、現役アイドルがかつて同じステージで競い合っていたライバルを審査するという過酷さ、さらに出演しているアイドルたちの背景や思いが涙を誘い「泣けるオーディション番組」と話題になりました。
番組を通じてBAE173は多彩なステージを見せ、最終順位5位に。残念ながら優勝はできませんでしたが、総勢24チームが争う中で5位という結果は大健闘といえるのではないでしょうか。