「アンダーグランドで少し危ない」そんな印象を持っている人も多い小劇場。
劇団四季や宝塚なら見たことは無くとも知っていて、チケットさえ買えば見られるだろうと考える人もいるでしょう。
最近では小劇場での公演も活発でアングラではなく、独特の世界観をしているところがほとんどで、むしろ演劇を肌で感じられる場所になっています。
1度ハマると抜けられない人も続出している小劇場の魅力をご紹介します!
目次
小劇場ってそもそも何?
小劇場とはその名の通り「小さな会場で行われる演劇」のことを指します。
知名度の低い劇団やこれからの活躍が期待される俳優や女優がこういった小劇場を使って公演しています。
「知名度の低い劇団」と言いましたが、これから伸びていく劇団や駆け出しの劇団などがひしめき合って公演をしているので、とてもエネルギッシュで斬新な演劇を見られるのが最大のメリットです。
また、俳優や女優も最初は無名でも実力や才能でキャリアを積んでいき、結果的に大きな舞台に呼ばれるようになったり、テレビドラマに出演したりと金の卵たちがたくさんいるのが魅力の一部です。
小劇場出身で今有名な俳優さんというと阿部サダヲさんや八嶋智人さん、女優さんだと吉田羊さん、真木よう子さんがいます。
先に挙げた4人も最初は全くの無名でした。そこから演技力を買われて現在テレビで見る機会も多くなったのです。
劇団、出演者ともに規模が大きくなっていくことや、力をつけていく過程が見られたりするのが小劇場の最大の魅力です。
自分が応援している人がどんどんスターになっていけば、うれしさも味わうことができます。
大きい劇場との違いは?
大きい劇場
・観劇に来る人 1公演につき500人~最大2000人
・公演される場所 名の知れた芸術劇場、催事ホールなど。劇団によっては専用の劇場もあり
・出演者 歌唱力などスキルを持っている人やテレビ、映画で人気の人
・チケットの値段 相場として5,000円~2万円超えまで
■小劇場
・観劇に来る人 一公演につき50人~300人ほど
・公演される場所 専用の小さな規模の劇場、イベントホールなど
・出演者 無名の人やこれから目指している人が多い傾向
・チケットの値段 0円~5,000円ほど
規模から出演者、チケットの値段までほとんどの面で違ってきます。
小劇場のチケットの値段が気になった方もいるでしょう。
「とにかく自分たちの公演を見て欲しい!」と考えているところは、招待や無料公演日などを設けている場合もあります。
規模についても小さく、客席も長いベンチにひしめき合って観客が見るところも多くあり、それだけ密な空間なので演者の熱意を肌で感じられるのが小劇場ならではのポイントです。
小劇場でやっている演劇は大きく4タイプ
大きく分けて演劇は4タイプに分ける事ができます。
- 会話劇
- 無言劇
- ミュージカル
- 即興劇(エチュード)
このようなタイプがあります。
それぞれどんな特色があるのか見ていきましょう。
会話劇
一般的に多く公演されている演目です。
演者の会話からストーリーが進んでいくので比較的見やすく、受け入れやすいと言われています。
無言劇
先ほどの会話劇とは逆で、演者は話すことなく公演が進められます。
言葉に発して表現しできない分、体や表情など演者の演技力が問われる演目です。
メッセージ性が高く、社会風刺も盛り込まれる場合もあるため、何かを考えるきっかけになりやすいのが無言劇の特徴です。
ミュージカル
歌って踊るといった基本的なことはもちろん、小劇場だと規模が小さい分、客席まで演者が来る場合があるなど、より身近に感じやすい点があります。
決められた曲やセリフが多いので、かっちりとした演目を見たいときにおススメです。
即興劇(エチュード)
演者がシチュエーションのみ共有して、会話はアドリブでストーリーを作っていく演目です。
出演者どうしの連携や演者の実力を見られるだけではなく、その一公演だけのストーリーが見られるので、臨場感がたっぷりあります。
細かく分けるとキリがないほどのジャンルがありますが、この4タイプが主に行われています。
中には会話劇+即興劇と合わせて行われる場合もあり、バリエーションも豊富です。一番は自分がどのジャンルにひかれるかで決めるのが良いでしょう。
チケットはどこで買うの?
「行きたくなったけど、そもそもチケットってどうやって買うの?」
小劇場に触れたことのない人は迷うところでしょう。
意外にもチケットは手に入りやすい場合が多いので、見たい気持ちがあるうちにぜひ購入しましょう。
今は小劇場でのチケットもコンビニや大手チケット販売サイトで売っていることが多くあり、一番は劇場や劇団のサイトを見ると案内が載っている場合がほとんどで、チケット案内に従って購入すれば特に問題なく公演を見ることができます。
また、SNS(TwitterやInstagram)でチケットの情報を載せているところもありますので「演劇 チケット」と検索すれば無数に出てくるはずです。
演者本人が売っている場合もあり、少し安い場合などもあり手軽に買えるメリットがあります。
最近では少なくなりましたが、演者や劇団関係者が小劇場の外で手売り(その場でチケットを買うこと)していることもあります。
劇団や役者の雰囲気を感じ取れるため、この方法も活用できるでしょう。
この劇団を見れば間違いナシ!
今回は2つの劇団を紹介します!
どちらも安定していて金の卵がそろっている劇団です。
見ておいて間違いないので、ぜひ参考にしてくださいね。
「VOYANTROUPE」(ヴァイヤント ループ)
前衛的な衣装や舞台セットとテンポのあるセリフが特徴です。
題材も重たいテーマが多いですが、考えさせられるものが多く、演劇としての満足度は高いでしょう。
劇団員も真摯に演技に向き合っている人が多く、熱量が感じられるのが魅力で、東京を拠点に活動しています。
「イナダ組」
今や札幌出身の俳優、タレントとして活躍している大泉洋も過去に在籍していた実力のある劇団です。
新人はもちろんのこと、テレビディレクターや普段は作家として活動している人を役者に起用するなど、新しい試みを常に繰り返しています。
札幌を拠点に活動していますが、地方公演として全国行脚することもあります。
最後に
これを参考に小劇場の世界へ一歩踏み込んでみるのもいいかもしれません。
今までになかった体験や魅力が満載なので、新しい自分に向き合えるきっかけになること間違いなしです。
今回は以上になります。
最後まで読んでいただきありがとうございました!