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明日海りおの代表作
明日海りお×蘭乃はな『エリザベート-愛と死の輪舞(ロンド)-』
2014年に上演された、ウィーン・ミュージカル「エリザベート」の宝塚版。
海外ミュージカルを元にした宝塚作品の中では最大のヒット作で、明日海にとっては新人公演主演作という思い出の作品でもあります。
明日海演じるトートは、エリザベートを愛し、その愛ゆえに命を奪おうとする、現実には存在しない「死の概念」です。
出てくるだけで空気を一変させ、エリザベートの逃れられない死の運命を象徴する、非常に難度の高い役柄を強い説得力をもって演じました。
また、キーマンのルキーニ役を「宝塚随一の歌唱力」と絶賛された望海風斗が演じた他、フランツ役を北翔海莉、ルドルフ役を芹香と柚希が役替わりで演じる等、当時の宝塚のトップ級の実力者が集まった華やかな作品として、歴代エリザの中でも強い人気を誇っています。
明日海りお×花乃まりあ『ME AND MY GIRL』
2016年に上演された、同名の大人気ミュージカルの宝塚版。
名門伯爵家の跡継ぎでありながら下町育ちで育ったビル(明日海)と恋人のサリー(花乃)の身分を超えた若い一途な愛をコメディタッチで描く、ハッピーなラブストーリーです。
明日海演じるビルは、ポジティブでユーモアたっぷりの明るい青年。
サリーへの一途な恋心と、下町育ちの粗野な部分と根底に眠る貴族らしい紳士的な精神のギャップは、多くの女性を魅了します。
また、主題歌の「ミー&マイガール」始め、「一度ハートを失ったら」「ランベス・ウォーク」等、多くの有名楽曲も本作の大きな魅力です。
明日海りお×華優希『ポーの一族』
2018年に上演された、萩尾望都の伝説的少女漫画を原作とした、高い文学性と耽美かつ幻想的な世界観で高い人気を誇る作品です。
33年間舞台化を断り続けた原作者の萩尾に「待った甲斐があった」と言わしめたほどの高い再現性が魅力で、特に主役のヴァンパネラ・エドガー役を演じた明日海の存在は圧巻。
漫画の世界からそのまま飛び出してきたかのような完璧な美貌と、永遠の若さに閉じ込められたこの世ならざる者の孤独を感じさせ、原作・宝塚双方のファンを魅了しました。
退団後の2021年に行われた外部公演でもエドガーを演じ、大絶賛を浴びています。
元雪組トップスター望海風斗との共演『ガイズ&ドールズ』
2022年に上演された世界的ブロードウェイミュージカルの日本版。
1930年代のニューヨークを舞台に繰り広げられる、詐欺師のスカイ(井上義雄)と清純派で堅物なサラ(明日海)、14年間も婚約中のネイサン(浦井健治)とアデレイド(望海)の2組のカップルの恋の駆け引きが描かれる、コメディ作品です。
明日海演じるサラは、表情がころころ変わるチャーミングなキャラクター。
元雪組トップスターの望海との掛け合いやデュエットも、さすが宝塚の同期と思わせる完成度で、多くの人気ナンバーと共に観客を魅了しました。
まとめ
明日海りおは、「フェアリータイプ」と呼ばれるロマンチックなビジュアルと、多彩な役柄を演じる表現力、圧倒的なスターオーラによって人気を集めた、元宝塚歌劇団花組のトップ・オブ・トップです。
退団後も、女優としてテレビや舞台と幅広いジャンルで活躍する彼女の姿を、ぜひ実際に劇場等で確かめてみてください。