2000年にメジャーデビューし、今年2020年で記念すべき20周年を迎えた音楽ユニット「LOVE PSYCHEDELICO」(ラブ・サイケデリコ)。
当初から一貫した“現代に響くビンテージサウンド”を武器に、これまで数々の名曲を輩出してきました。
4月に発売した新曲はドラマタイアップで話題を博し、8月には『FNS歌謡祭 夏』、9月には「Slow LIVE’20 in 日比谷野外大音楽堂」への出演が決定。
今回は、節目の年に話題が再燃中の「LOVE PSYCHEDELICO」のプロフィールや経歴、魅力、おすすめ楽曲のほか、最新の活動情報まで徹底的にご紹介します。
目次
LOVE PSYCHEDELICOとは?
プロフィール
「LOVE PSYCHEDELICO(ラブ・サイケデリコ)」(略称:デリコ)は、ボーカル&ギター担当のKUMIとギター&ベース担当のNAOKIによる音楽ユニットです。
2000年、現在も所属するビクターエンタテインメントから1stシングル「LADY MADONNNA~憂鬱なるスパイダー~」でメジャーデビューを果たし、2003年にリリースした1stアルバム『THE GREATEST HITS』では160万枚超を売り上げる大ヒットを記録。
国内だけでなく海外でも精力的なライブ活動を展開しており、彼等の生み出す日本語と英語歌唱を織り交ぜた“洋楽風の邦楽”は世界中から絶大な支持を獲得しています。
活動名義「LOVE PSYCHEDELICO」の由来
ユニット名である「LOVE PSYCHEDELICO」は、当初のユニット名「LOVE PSYCHEDELIC ORCHESTRA」が長すぎるという理由から“ORCHESTRA”の“O”部分のみを残して完成したそうです。
PSYCHEDELICは“幻覚剤によって幻覚を見ている状態”を意味しており、1960年代にアメリカ西海岸で始まったLSDによる幻覚を音楽で体現する「サイケデリック・ミュージック」にも用いられていた言葉。
詳しいことは明かされていませんが、ユニット名にこの単語を含めることによって“自分たちの音楽に酔いしれて欲しい”という思いを込めたのかもしれません。
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経歴
青山学院大学の音楽サークルで結成
「LOVE PSYCHEDELICO」が結成されたのは、1997年のこと。
当時通学していた青山学院大学でNAOKIさんがKUMIさんに声をかけたことをきっかけとして、軽い気持ちでバンド活動をスタートします。
しかし、他のメンバーは“加入しては脱退”の繰り返し。
後任のベースとドラムを探している間に2人だけで作ったデモテープが偶然にもレコード会社関係者の手に渡り、アコースティックギターとボーカルの録り直し意外はほとんど手を加えず、世の中へ発表されることになったといいます。
同曲が、後のメジャーデビューシングル「LADY MADONNNA~憂鬱なるスパイダー~」でした。
海外での音楽活動を展開
2001年1月にリリースした1stアルバム『THE GREATEST HITS』が160万超を売り上げるまでの大ヒットを博した後、3月にはアメリカに渡って音楽フェスティバル「SXSW」に出演します。
さらに、全米のライブハウスを巡ってライブを開催する中でアメリカ人のファンを大勢獲得していきました。
初のドラマタイアップと武道館公演
2003年に通算8枚目のシングルとしてリリースした「My last fight」は、フジテレビ系ドラマ『ハコイリムスメ!』の主題歌に起用。
同曲が彼等史上初のドラマタイアップ曲となりました。
2005年3月には1stベストアルバム『Early Times』を発売し、オリコンチャートで2週連続1位を記録。
その勢いに乗って5月、初の武道館ライブを開催します。
オノ・ヨーコとの交流が音楽活動に影響を与える
2005年の春にオノ・ヨーコと出会って以降、「ジョン・レノン スーパー・ライブ」に毎年出演するようになったデリコ。
翌年、NHK総合の番組『英語でしゃべらナイト』の4月7日放送分のオープニングから自身等のアレンジによるビートルズの「HELP!」のカバー曲が使用されるようになり、2007年にはフジテレビ系音楽番組『僕らの音楽-OUR MUSIC-』で初のテレビライブとオノ・ヨーコとの対談の様子が放送されます。
2009年12月2日、フジテレビ系『FNS歌謡祭』に初出演した際にもジョン・レノン&オノ・ヨーコが1971年に発表した「ハッピー・クリスマス(戦争は終った)」を披露する等、彼女による影響は音楽活動に多大にもたらされたようです。
米国デビューと国内での精力的なライブ活動
2008年5月20日、デリコはアルバム『This Is Love Psychedelico』で正式に米国デビューを果たします。
2010年1月には日本国内において通算5作目のアルバム『ABBOT KINNEY』を発売し、6月に同作を携えた全国ツアー「LOVE PSYCHEDELICO 2010 “ABBOT KINNEY” CONCERT TOUR」を開催。
翌月には香港と台湾でのワンマンライブも実施する等、精力的なライブ活動を展開します。
デビュー15周年アルバムを携えた全国ツアーを開催
記念すべきメジャーデビュー15周年を迎えた2015年。
2月18日には、それを記念したベストアルバム『LOVE PSYCHEDELICO THE BEST Ⅰ』と『LOVE PSYCHEDELICO THE BEST Ⅱ』を同時リリースし、同年5月から2作を携えた全国ツアー「LOVE PSYCHEDELICO 2015 -15th ANNIVERSARY TOUR- 『THE BEST』」を開催します。
同ツアーには、ドラマー、シンガーソングライター、作詞・作曲・編曲家、音楽プロデューサー等、マルチに活躍するミュージシャンの高橋幸宏さんがサポートドラマーとして参加。
2017年に行われたインタビューでデリコは、有名ミュージシャンと一緒に全国を回った当時を振り返り「すごく良い経験だった」と話していました。
アジアツアーと初の“フェス”参加
2015年11月からは、アジアツアーをスタート。
27日には“香港最大規模”とも言われるロックフェスの一つ「Clockenflap 2015」に主催者側から熱烈なオファーを受け、ヘッドライナーとして出演することが決定します。
29日には台湾・国際コンベンションセンターでワンマンライブ「LOVE PSYCHEDELICO 2015 -15th ANNIVERSARY TOUR 『THE BEST』-in TAIWAN」を開催。
世界中のファンが集った会場で圧巻のステージを披露しました。
デビュー20周年目も躍進の日々
2020年には、いよいよデビュー20周年という節目を迎えたデリコ。
同年3月25日には、配信限定シングルを含む全シングルに加え、カップリング曲まで全46曲を収録した『Complete Singles 2000-2019』を発売し、ファンを歓喜させました。
さらに、4月には前作からおよそ1年4か月ぶりとなるニューシングル「Swingin’」をリリース。
同曲は、テレビ東京系ドラマBiz『行列の女神~らーめん才遊記~』の主題歌に起用されました。
6月から9月にかけて開催を予定していた20周年記念ライブツアー「LOVE PSYCHEDELICO 20th Anniversary Tour 2020」は、全日程とも昨今の新型コロナウイルス感染拡大の影響によって来年への延期が発表されています。
LOVE PSYCHEDELICOのメンバー紹介
KUMI
LOVE PSYCHEDELICO・KUMIの出産後初リリースはクリスマスソング、アコースティックツアー開催も https://t.co/PdUNGVXlMH pic.twitter.com/zuriygJVup
— ミュージックマン (@musicman_net) November 26, 2018
ボーカル&ギター担当。
活動名義:KUMI(クミ)
本名: 非公開
生年月日:1976年4月11日
出身地:千葉県
最終学歴:青山学院大学卒業
英語歌唱を得意とするKUMIさんは、2歳から7歳までをアメリカ・サンフランシスコで過ごした帰国子女。
ネイティブが聴いても外国人かと勘違いしてしまうほどの“滑らかな発音”で注目を集めています。
日本語の発音も英語に近く、邦楽と洋楽の中間的なイメージを抱かせる独特な歌唱が大勢のファンの心を掴んでいるようです。
中学・高校時代は留学生・帰国性の受け入れに積極的な中高一貫校である千葉県千葉市美浜区の渋谷教育学園幕張中学校・高等学校に通っていました。
卒業後に進学した青山大学で音楽サークルACM(Aoyama Creative Music)に所属した頃、音楽好きに。
彼女が初めてアルバムを買ったというデヴィッド・ボウイのほか、NAOKIさんから勧められたボブ・ディランをよく聴いていたと明かしています。
NAOKI
ギター&ベース担当。
活動名義:NAOKI(ナオキ)
本名:佐藤直樹(さとうなおき)
※LOVE PSYCHEDELICOの初期の作品では、「NAOKI SATO」と本名を英語表記した名前を用いていました。
生年月日:1973年7月21日
出身地:静岡県
最終学歴:青山学院大学卒業
出身地である静岡にある県立静岡東高等学校を卒業した後、青山学院大学に進学したNAOKIさん。
当時はギターに夢中で、授業をさぼっては学食でギターを弾いてばかりいたそうです。
その結果、元々呼ばれていた“青学のヴァン・ヘイレン”というあだ名が“青学の学食のヴァン・ヘイレン”へと変わってしまったことをラジオ番組で明かしていました。
KUMIさんとは同じ音楽サークルに所属していたことがきっかけで出会い、ユニットを結成するに至りました。
ライブ中には、憧れの存在だというジョン・レノンに影響を受けて始めたビールを飲むパフォーマンスが反響を呼んでいます。
2015年に出演したテレビ朝日系音楽番組『ミュージックステーション』では、嵐の櫻井翔さんと“たまたま、偶然に顔を合わせる不思議な縁”があることを証言。
バーでNAOKIさんが飲んでいた際にたまたま隣に居合わせたのが櫻井さんだった、空港で荷物を入れていたら櫻井さんが後ろにいた等、彼との間には様々なエピソードがあるそうです。
LOVE PSYCHEDELICOの魅力
デビュー20年のラブ・サイケデリコに聞いた「究極のアマチュアリズム」。https://t.co/TBKUBI7dPp
「最初はろくに楽譜も読めないまま活動していた」
「芸術は今の瞬間勝負じゃない」コロナ禍でも前向きな理由とは?
– ウィズニュース @withnewsjp #ラブサイケデリコ #デリコ pic.twitter.com/vrZMVh73bK
— withnews (@withnewsjp) July 5, 2020
洋楽風の邦楽
今日ヒットする邦楽には、日本語の中に英語歌唱も含まれる曲が多い印象を受けます。
デリコはその先駆けとも言うべき存在。
それだけで終わらず、KUMIさん持ち前のネイティブ並みの英語発音、少し下手くそな日本語発音が組み合わさることによって生まれる“洋楽風の邦楽”というこれまでに無い音楽ジャンルは、彼等の大きな魅力です。
現代に響くビンテージサウンド
1970・80年代の音楽に影響されてきたデリコの特徴は、当時のアーティストたちに影響を受けたブレない音楽スタイル。
しかし、それらは決してビンテージもので終わるだけの“パクリ”ではなく、その時代の流行をしっかり捉えたものへと見事にアップデートされています。
だからこそ、現代を生きる大勢の聴き手から支持される曲を生み出し続けられるのでしょう。
究極のアマチュアリズム
ユニット結成当初は、プロになるという願望は一切なかったと明かす2人。
楽譜を読めないレベルのアマチュアからスタートし、その後は“とにかく音楽を楽しむ”ことに重きを置いて好きなものを作り続けてきました。
そんなデビュー前から現在まで受け継がれる“究極のアマチュアリズム”が、2人の生み出す音楽に深く根付いているものだそうです。
LOVE PSYCHEDELICOのおすすめ楽曲3選
デリコがこれまでリリースした曲の中で、特に彼等の魅力が詰まった3曲を厳選してご紹介します。
Last Smile
2000年11月1日にリリースされた、デリコの通算3枚目のシングル。
ファン以外からの認知度も高く、“デリコの代表曲”と言っても過言ではない1曲です。
歌詞を読み込んでいくと分かりますが、本曲の主人公はタイトルの如く「Last Smile(直訳:最後の笑顔)」を残して自分の前から去っていく相手に対し、好意を抱いていた男性。
彼の失恋をテーマにした切ないラブソングに仕上がっています。
KUMIさん持ち前の美しい英語発音が最大限まで活かされており、聴き流していると日本語を一切含まない“現代の洋楽”かと勘違いしてしまうほどですが、実際には半分以上が日本語で構成されています。
今からおよそ20年前の曲にもかかわらず、聴き手に古臭い印象を全く与えないのも面白いところ。
ゆったりとしたビート、それに相反するサビ部分の疾走感あるメロディーが絶妙にマッチしている点にはデリコの楽曲制作における高いセンスを感じます。
Your Song
2000年7月5日にリリースされた、デリコの通算2枚目のシングル。
デビューから間もなくして発売された曲ですが、すでに確立されたデリコの個性が1曲の中で存分に発揮されていると話題に。
歌詞を見るに、今はまだ好きに音楽を奏でられる一人の少女を見ている歌い手(本曲の主人公)が、未来は悲しく辛いものであることを心の中で語り掛けているイメージを与えられます。
歌い手はきっと夢を見た後の悲しみを知っているのでしょう。
好きなことを続けるにしても現実はそう簡単ではなく、厳しいものだというリアルな人間世界の情景をそのまま伝えているダイレクトな描写に基づいた曲であるように思いました。
Swingin’
デリコがデビュー20周年を迎えた、2020年の4月15日にリリースされた配信シングル。
先述したドラマ『行列の女神~らーめん才遊記~』の主題歌に起用され、そのオシャレで流行に寄り添ったリズム感やメロディーに魅了される視聴者が相次ぎました。
軽快で爽やかなメロディーとKUMIさんの優しい歌声が作り出す世界観には聴き手を引き込むような引力があり、何回聴いてもまた聴きたくなるような中毒性があるようです。
現代風のカラフルなイラストに彩られたMVとも相性抜群。
山あり谷ありの20年間のバンド活動の中で「今が一番楽しい」と語る2人が、時を同じくして紡ぎあげた本曲だからこそ、悩みや不安を一切感じさせないどこまでも明るいイメージに仕上がった曲なのでしょう。
LOVE PSYCHEDELICOの最新活動情報
2020年の『FNS歌謡祭 夏』に出演決定
📺『#2020FNS歌謡祭 夏』8/26放送❗司会は相葉雅紀&永島アナ
🎤 第1弾25組✨https://t.co/YMKKSRsAY2
AI、絢香、嵐、瑛人、ヒゲダン、倖田來未、ジャニーズWEST、DA PUMP、乃木坂46、Perfume、V6、Hey! Say! JUMP、三浦大知、森山直太朗、デリコ、LiSA、リトグリ…#FNS歌謡祭 #FNS歌謡祭夏 #FNS pic.twitter.com/8DnS4W1dJQ
— ORICON NEWS(オリコンニュース) (@oricon) August 7, 2020
先日、2020年8月26日に放送されるフジテレビ系『FNS歌謡祭 夏』にデリコが出演することが発表されました。
他の出演者情報についてはこちらからチェックできます。
公式サイト:https://www.fujitv.co.jp/FNS/s/
番組概要
- 放送日:2020年8月26日(水)
- 放送時間:18:30~4時間半放送
- 放送チャンネル:フジテレビ
- 公式サイト:https://www.fujitv.co.jp/FNS/s/
「Slow LIVE’20 in 日比谷野外大音楽堂」に出演決定
「Slow LIVE '20」今年は会場野音なんですね。
9月13日(日)のステージにLOVE PSYCHEDELICOも二人でAcoustic Setで出ます。とにかく今は演奏出来るのが楽しみで仕方がない。
会場で皆さんとお会いできますように。https://t.co/WWxUuZ4t3t— NAOKI PSYCHEDELICO (@NAOKI_DELICO) August 7, 2020
夏の終わりの風物詩として、毎年開催されてきた“大人のミニフェス”、「Slow LIVE」。
今年2020年は昨今の新型コロナウイルス感染拡大の影響を考慮し、日比谷野外大音楽堂と東京国際フォーラムのホールCの2会場で座席数を50%以下にして開催されることが発表されました。
デリコは、日比谷野外大音楽堂公演・2日目への出演が決定。
現在は「間隔」、「換気」、「移動」、「お願い」の4つの対策を柱に出演者、スタッフとも当日に向けて準備を進めているそうです。
他の出演者情報についてはこちらからチェックできます。
公式サイト:https://www.red-hot.ne.jp/slow/
「Slow LIVE’20 in 日比谷野外大音楽堂」の開催概要
- 会場:日比谷野外大音楽堂
- 開催日:2020年9月12日(土)~9月13日(日)
※雨天決行、荒天中止/未就学児の入場不可
- チケット受付(主催者先行):2020年8月7日(金)12:00~8月16日(日)23:59
- チケット受付(一般発売):2020年8月29日(土)10:00~
公式サイト:https://www.red-hot.ne.jp/slow/
ローソンチケット:https://l-tike.com/slowlive20
最後に…
デビュー以降、これまでの音楽スタイルを変えることなく独自の楽曲制作で“色褪せない音楽”を輩出し続けてきたLOVE PSYCHEDELICO。
初期の曲はリリースからおよそ20年経っているにも関わらず、全くそれを感じさせないうえに現代でもウケる要素が詰まっているのは驚きですよね。
一般的にタイアップ曲からファンになる人は有名曲ばかりに目が行きがちですが、それ以外も“歌い継がれるべき名曲”揃いのアーティストなので、是非多くの曲を聴いてみてください!
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