和楽器バンド – ロックと和楽器の融合! 名曲「千本桜」を生んだ大人気バンドとは…?

和楽器バンド – ロックと和楽器の融合! 名曲「千本桜」を生んだ大人気バンドとは…?

和楽器バンドは、和楽器と洋楽器を取り入れて結成された8人組のロックバンドです。

その独特な世界観と確かな実力で、日本だけでなくグローバルに活躍しています。

この記事では、

  • 「和楽器バンドの活動歴が知りたい」
  • 「和楽器バンドのメンバーについて詳しく知りたい」
  • 「和楽器バンドのおすすめの楽曲が知りたい」

と考えている方に向けて、「和楽器バンドの魅力」についてご紹介します。

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概要・経歴

和楽器バンドは、日本を起点にグローバルで活躍する8人組ロックバンド。

ロックバンドらしいエレキギターやベース、ドラムに加えて尺八に箏(そう)、津軽三味線、和太鼓を交えたバンド編成となっています。

これまで、「ボーカロイド」のカバーを中心に多くの楽曲をリリースしていますが、どの楽曲も洋楽器と和楽器のバランスが良く、心地良いアンサンブルを奏でています。

また、ボーカル兼リーダーは、詩吟の師範を務める鈴華ゆう子(すずはな ゆうこ)が担当。

詩吟独特の歌いまわしは、やはり和楽器と相性抜群で、「ボーカロイド」の世界観を継承しながらも、リアルな日本の和を演出しています。

活動歴

それでは、和楽器バンドのこれまでの経歴を大まかにご紹介します。

  • 2013年3月:ボーカル「鈴華ゆう子」の呼びかけで、「鈴華ゆう子with和楽器バンド」を結成
  • 2014年1月:渋谷の「Club Asia」で初の単独ライブを開催。同時にバンド名を「和楽器バンド」に改名することを発表
  • 2014年4月:エイベックスよりボーカロイドのカバー曲が収録されたアルバム「ボカロ三昧」をリリースしメジャーデビュー
  • 2014年7月:初となる海外公演「第15回Japan Expo」に出演
  • 2015年4月:テレビ朝日「ミュージックステーション」にて、地上波初出演
  • 2016年1月:単独ライブを日本武道館にて開催
  • 2016年8月:リオデジャネイロオリンピック中継の主題歌として、「起死回生」が起用
  • 2017年2月:「東京体育館」にて、2日間の単独公演を開催
  • 2018年1月:「横浜アリーナ」にて、単独公演を開催
  • 2018年12月:4月25日にリリースされた5thアルバム「オトノエ」が、「第60回輝く!日本レコード大賞」の優秀アルバム賞に選ばれる
  • 2019年1月:「さいたまスーパーアリーナ」にて、2日間の単独公演を開催
  • 2019年6月:「エイベックス」との契約が5年目で満期を迎える。その後、「ユニバーサルミュージック」と契約し、所属となる「株式会社イグナイトマネージメント」を設立
  • 2019年7月1日:ファンクラブ「真・八重流」を発表
  • 2020年2月:「和楽器バンド Premium Symphonic Night Vol.2 ライブ&オーケストラ〜 in大阪城ホール2020」を開催

2013年3月には、今の形になる前の「鈴華ゆう子with和楽器バンド」を結成していましたが、当時のベーシスト白神真志朗(しらかみ ましろ)と三味線奏者の奏-Kanade-が脱退。

その後、新しいベーシストとして亜沙(あさ)三味線奏者として蜷川べに(にながわべに)を加え、今の和楽器バンドが結成されることになりました。

名前も改名するというのは、これからまた新しく進むという決意のようなものを感じますね。

リリース歴

次に、これまでリリースしてきたアルバムとシングルを、一覧でご紹介します。

  • 2014年4月23日:1stアルバム「ボカロ三昧」
  • 2015年9月2日:2ndアルバム「八奏絵巻」
  • 2017年3月22日:3rdアルバム「四季彩-shikisai-」
  • 2017年11月29日:4thアルバム「軌跡 BEST COLLECTION+」
  • 2017年9月6日:1stシングル「雨のち感情論」
  • 2018年1月24日:2ndシングル「雪影ぼうし」
  • 2018年4月25日:5thアルバム「オトノエ」
  • 2020年3月25日:Bestアルバム「軌跡 BEST COLLECTION II」
  • 2020年10月14日:6thアルバム「TOKYO SINGING」

この他にも、EPやライブ映像を収録した「映像シングル」もリリースしています。

和楽器バンドは、衣装や演出など、華やかなパフォーマンスも大きな魅力なので、音源だけでなくライブ映像と一緒に見た方が、より一層楽しめます。

大規模ライブイベントが通常通り行えるようになったら、一度は生で見てみたいですね。

メンバー紹介

鈴華ゆう子(すずはな ゆうこ)

  • 本名:鈴木裕子(すずき ゆうこ)
  • 生年月日:6月7日(年齢は非公表)
  • 出身地:茨城県
  • 職業:歌手、作詞作曲家、詩吟師範
  • 担当:ボーカル

鈴華ゆう子は、3歳からピアノを習い始め、5歳になるとすぐに詩吟の世界に足を踏み入れます。

それからは詩吟の才能が開花し、2011年には「日本コロムビア全国吟詠コンクール全国大会」にて、見事優勝しています。

大学は東京音楽大学 ピアノ科を卒業しており、詩吟だけでなくピアノの経験を活かし、作曲活動も行っています。

また、鈴華ゆう子は「伝統芸能をよりポップに世界へ広げたい」という強い想いがあり、それを実現するために3人組和風ユニット「華風月」を結成。

その流れで和楽器バンドが結成されていますので、鈴華ゆう子の想いが少しずつ実現されているように感じますね。

いぶくろ聖志(いぶくろ きよし)

  • 本名:衣袋聖志(いぶくろ きよし)
  • 生年月日:1983年12月1日
  • 出身地:東京都
  • 職業:演奏家
  • 担当:箏(そう)

いぶくろ聖志は、「華風月」のメンバーで、箏の可能性を広げ追求するために演奏活動に取り組んでいます。

筝は伝統的な和楽器の1つで、琴に似た構造をしています。

一部、音程を変化させる構造に違いはありますが、琴のようにハリのある音色が特徴です。

高校在学中に、文化庁の派遣によって中国で演奏。

その後はベトナム、イラン、カタール、クウェート、韓国など多くの国で海外公演をこなしています。

海外からの評価も高く、邦楽器の他にも洋楽器とのコラボ演奏にも多く参加しています。

和楽器バンドにおいても、伴奏からメロディまで、幅広く活躍しており、その実力の高さが伺えます。

神永大輔(かみながだいすけ)

  • 本名;神永大輔(かみながだいすけ)
  • 生年月日;1985年8月17日
  • 出身地;福島県
  • 職業;尺八奏者、講師
  • 担当:尺八

神永大輔は、8歳の頃から尺八に触れており、現在は「都山流師範”耀山”」の号を授かる程の実力。

これまでに、国内だけでなく海外のイベントにも参加しており、現在は尺八講師として、大学などで生徒に教えているようです。

また、意外にもゲーム音楽が好みらしく、ゲーム音楽のコンサートシリーズ「Playing Works」では、作曲家の「植松伸夫」とのコラボも果たしています。

和楽器バンドでも、尺八の独特な音色で存在感を放ち、「和」の世界観を強く演出しています。

蜷川べに(にながわべに)

  • 本名:不明
  • 生年月日:9月14日
  • 出身地:京都府
  • 職業:三味線奏者
  • 担当:津軽三味線

蜷川べには、4歳から民謡に触れ、8歳ごろからすでに津軽三味線を始めています。

動画サイトに「演奏してみた」を投稿するなどして活動しながら、数々の大会で優勝。

さらに、内閣官房長官賞文部科学大臣賞など、非常に格式の高い賞も受賞しています。

一方で、過去にはモデルや女優としても活動していた事もあり、現在はそのルックスと表現力を武器に、海外からの人気を獲得しています。

黒流(くろな)

  • 本名:不明
  • 生年月日:5月10日
  • 出身地:東京都
  • 職業:和太鼓奏者
  • 担当:和太鼓

黒流は、3歳から和太鼓に触れ、9歳の頃にはすでに東京の和太鼓プロ集団に所属していたらしく、その圧倒的なセンスが伺えます。

また、これまでにおよそ15か国で海外公演を果たしており、「東京ディズニーランド」「ディズニーシー」では、和太鼓の振り付け指導も担当。

和楽器バンドの中では最年少でありながら、多くの経験を積んでおり、ドラムの山葵との迫力ある掛け合いが、1つの名物にまでなるほど人気。

町屋(まちや)

  • 本名:桜村眞(おうむら しん)
  • 生年月日:1982年9月13日
  • 出身地:北海道
  • 職業:歌手、ギタリスト
  • 担当:ギター、ボーカル

町屋は、和楽器バンドのギタリスト兼ボーカルを担当し、多くの楽曲の作詞作曲を手掛けています。

元々はビジュアル系バンド出身なこともあり、ギターの腕前は非常に高く、サウンドプロデュース能力も秀でています。

他のアーティストへの楽曲提供なども行っており、和楽器バンドのサウンドを担う、中枢的なポジションです。

亜沙(あさ)

  • 本名:不明
  • 生年月日:12月18日
  • 出身地:埼玉
  • 職業:ベーシスト、歌手
  • 担当:ベース

亜沙は、学生の頃からベースを始めて、しばらくはインディーズで活動していました。

そんな中、ボカロPとしても活動しており、2012年投稿した「吉原ラメント」が大ヒット。

多くのアーティストがカバーを始め、一躍有名ボカロPとなります。

現在、和楽器バンドでも作詞作曲を手掛けており、町屋と共に、和楽器バンドサウンドの軸を作っています。

また、演奏する時は女性のようなメイクや容姿をしていますが、性別は男性です。

ちなみに、亜沙はカメラが趣味で、普段のメンバーの姿を撮影した写真は、ファンの間で人気なようです。

山葵(わさび)

  • 本名:不明
  • 生年月日:1988年11月5日
  • 出身地:中国生まれ岡山県育ち
  • 職業:ドラマー
  • 担当:ドラム

山葵は、中国人の父親と日中ハーフの母親の元に生まれ、15歳からドラムを始めています。

これまでに多くのセッションやレコーディングをこなしており、ロックだけでなく、ダンスや演劇とのコラボ公演も行っています。

演奏中は上半身裸で、その圧倒的な肉体美から繰り広げられるドラムパフォーマンスは、圧巻のひと言。

ドラムのテクニック、特に安定感には定評があり、黒流とのコンビネーションはファンの中でも非常に人気が高いです。

おすすめの楽曲

和楽器バンドは、これまでにカバーを中心に多くの楽曲をリリースしていますが、その中からおすすめの楽曲を3つご紹介します。

千本桜

和楽器バンドによる「千本桜」のMVは、2014年1月31日に公開されていますが、2021年9月現在までで、およそ1億4千万回もの再生数を誇っています。

「千本桜」というと、ボーカロイドの楽曲としてネットを中心に人気でしたが、そこからテレビCMにも起用されるようになり、ネットがあまり詳しくない層からも大人気な楽曲となっていました。

それだけではなく、コメント欄を見る限り、海外からのアクセスも多くあるようなので、こういった要因からとんでもない再生回数が回っているのでしょう。

和楽器アレンジの「千本桜」では、鈴華ゆう子の詩吟独特の歌いまわしが見事にマッチしていて、本家ボーカロイドでは表現しきれなかった、和のテイストがしっかりと再現されているように感じます。

また、冒頭の三味線から始まり、箏によるイントロパートで一気に世界観に引き込まれ、MVも作りこまれているため、飽きることなく最後まで自然と見てしまいます。

加えて、間奏では和楽器をメインにアレンジが展開されて、尺八により完全オリジナルのソロパートが導入され、非常にクールです。

エレキギターやベースなどの電子楽器とも、上手く調和がとれていてとても聞き心地が良いですね。

和楽器バンドの人気のキッカケとなった楽曲なので、「千本桜」なくして和楽器バンドは語れませんね。

吉原ラメント

この動画は横浜アリーナで「吉原ラメント」を演奏したライブ映像ですが、ライブでも全くブレない鈴華ゆう子の歌唱力の高さは、さすがの一言です。

三味線から始まる演出が粋で、楽曲の世界観にもピッタリ。

エレキギターが目立つ部分と、引っ込む部分をしっかりとパート分けされていて、他の和楽器の良さを生かしている点も、本当に素晴らしいですね。

やはり、こういった昔の世界を題材にしたボカロ曲は、和楽器バンドのカバーアレンジが非常に相性が良いように感じます。

とても聞き心地が良い1曲なので、ぜひ視聴してみてください。

Starlight

「Starlight」は、フジテレビの月9ドラマ「イチケイのカラス」の主題歌として、書き下ろされた楽曲です。

2021年6月9日にリリースしたEP「Starlight」に収録されており、和楽器バンドメンバーの町屋が作詞作曲を担当しています。

全体的に切なさに溢れた世界観で、これまでご紹介してきた2曲に比べると、和楽器の要素は少し薄めで、現代音楽に近いアンサンブルですね。

特に、ドラムの4つ打ちビートやクラップSEがEDMやダンスミュージックを連想させるので、ここ最近のトレンドを盛り込んで作曲したのかもしれません。

「Starlight」は、バラード調でありながらも、展開の早い構成なので、非常に聞きやすいです。

また、サビに入ると、儚くも力強さが感じられるようなメロディラインが流れ、何度も繰り返し聴きたくなる楽曲に仕上がっています。

少し落ち着いた和楽器バンドの演奏を聞きたい方に、おすすめの楽曲です。

まとめ

和楽器バンドは、日本だけでなく海外でも人気を誇っていて、その活躍は日本人としても嬉しい所です。

その活躍の背景には、ボーカルでありリーダーの鈴華ゆう子が掲げる「伝統芸能をよりポップに世界へ広げたい」という想いが、強く影響しているようにも感じます。

和楽器と洋楽器によるバンド編成では、今までのバンド以上に表現の自由度が高いと思います。

なので、今後どういったパフォーマンスが見られるのか、非常に楽しみです。

まだ一度も和楽器バンドの演奏を見た事が無い方には、一度その圧倒的なパフォーマンスを見てもらいたいですね。

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