2013年結成の3ピースロックバンド、Saucy Dog(サウシードッグ)。
ボーカル・ギターの石原を除く全メンバーチェンジなどの波乱を経ながらも、2016年に現メンバーの秋澤・せとを迎えてからは、コンテストライブでのグランプリ獲得、ドラマ主題歌やCMでのタイアップ連発など、着実に人気を集めているバンドです。
代表曲とも言える「いつか」は、THE FIRST TAKEでのパフォーマンスも注目されました。
2021年には初のホールツアーも達成。
2022年1月26日に配信リリースされている「ノンフィクション」は、「WOWOWオリジナルドラマ 神木隆之介の撮休」の主題歌に起用されています。
今回はSaucy Dogのメンバー、石原慎也(Vo.Gt.)、秋澤和貴(Ba.)、せとゆいか(Dr.)の3人について、人物やエピソード、音楽性などを掘り下げてご紹介します。
3ピースバンドという、シンプルな構成のバンドの中で、それぞれのメンバーがどんなキャラクターであり、どんな役割を担っているのか、要注目です。
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目次
石原慎也(Vo.Gt.)
2022.01.23(sun)
運気が上がりそうな写真を頂きました。photo by @junpeihiyoshi pic.twitter.com/9nQmmkuODc
— 石原 慎也 / Saucy Dog (@saucydog_sinn) January 24, 2022
まずはボーカル・ギターを務める石原慎也。
3月3日生まれ、島根県出身。
出身地の島根県では、2021年6月に「帰省ツアー~メンバーのご当地頂きます~」と題したツアーでライブを開催しています。
会場となった松江市のライブハウス「松江B1」は、石原にとって音楽にのめり込むきっかけとなったライブハウスだったとのことで、アットホームな空気の中で熱演を見せたようです。
バンド内では唯一の結成時からのメンバー。
2015年に前メンバーが脱退した後、翌年にベーシストの秋澤が加入するまでの間は石原のみでバンドを継続していました。
1人きりになってもバンドを終わらせなかったところには、バンドへの強い思いが感じられますね。
音楽的なルーツとしては、小学生の頃から高校まで吹奏楽部に所属していて、クラシックに親しんでいたとのこと。
吹奏楽部の経験の名残で、バンド内で楽曲のイメージを伝える時にも情景や映像的なイメージで話してしまうことがあるそうです。
10代の頃に聴いていた音楽としては、THE BLUE HEARTS、尾崎豊、ORANGE RANGE、ELLEGARDEN、RADWIMPS、BUMP OF CHICKENなどを挙げています。
ルーツには王道の邦楽ロックもあるようです。
ギターに出会ったのは中学時代。
友人の家でアコースティックギターを弾かせてもらったのをきっかけに、自分でも中古のアコースティックギターを手に入れたのが最初でした。
初めてバンドをやったのは高校生の時だそうですが、エレキギターを買ったのは高校卒業後、大阪スクールオブミュージック専門学校に進学してからだったのだとか。
ボーカリストとしては、ややハスキーな低音部や柔らかいファルセット、感情を込めて絞り出すような歌い方が特徴的であり魅力的ですね。
ボーカルの基礎を学んだのは専門学校時代。
当初はギターコースに入学したものの、その後加入したバンドで「歌って」と言われた曲を歌えず、悔しさからボーカルコースに転向したとのことで、結果的にそれが今の活躍に結びついていそうです。
専門学校では「渡辺敦子先生(プリンセス プリンセスのベーシスト)にお世話になった」というエピソードもあります。
自身以外のメンバーの脱退という経験もしている石原ですが、こうした支えもあってバンドの危機を乗り越え、今なお優れた作品を世に送り出していると言えるでしょう。
現在バンドでは、作詞作曲においても中心的な役割を担っています。
歌詞にはパーソナルな経験や思いを投影したものも多く、ファンから人気の高い「いつか」もそんな曲です。
もういない相手に思いを馳せ、別れを歌うバラード。聴く人の胸も締め付けるような切ない1曲となっています。
デビュー前のオーディションでも審査員から高く評価されたのだとか。
石原のソングライターとしてのポテンシャルの高さ、ボーカリストとしての表現力が感じられる曲だと言えるでしょう。
石原のギターの音色も曲の表情を描く上で重要な役割を果たしています。
「シンデレラボーイ」の、綺麗な中に歪みの感じられるアルペジオなどはその一例です。
ボーカル・ギターとしても、そしてソングライターとしても、バンドの支柱となっているミュージシャンです。
目標として度々挙げているのは「全国アリーナツアー」。アリーナ2daysを完売できるようなバンドに憧れているとインタビューなどで話しています。
この先もSaucy Dogをそんなバンドに育てるべく、引っ張って行ってくれることでしょう。
秋澤和貴(Ba.)
本日で28歳になりました。こんな日にライブ出来て幸せです!
メッセージも沢山ありがとうございます!
そして、27 clubには入れなかったのが残念でした!これは今日のライブの写真です!
photo by @tshiraishi1988 pic.twitter.com/G5PM9ufWq2
— あきざわかずき/Saucy Dog (@sdb_akizawa) December 18, 2021
ベーシストの秋澤和貴は12月18日生まれ、高知県出身。
もともと両親が音楽好きで父親もベースをやっていたという秋澤。
自身がベースを手にしたのは、野球部を引退した中学校3年生の時だったそうです。
きっかけとなったのは、Red Hot Chili Peppers(レッド・ホット・チリ・ペッパーズ)の『LIVE AT SLANE CASTLE(ライブ・アット・スレイン・キャッスル)』のライブ映像。ベースの格好良さを知ったことで、自分でもベースを買って練習し始めたのだとか。
よく聴いていたという音楽も洋楽が多いそう。
Arctic Monkeys(アークティック・モンキーズ)やThe Rolling Stones(ザ・ローリング・ストーンズ)、Green Day(グリーン・デイ)、Oasis(オアシス)などが好きなバンドとして挙げられています。
特にUKロックがルーツになっているようです。
高校卒業後、ボーカルの石原と同じく大阪スクールオブミュージック専門学校に進学し、そこで石原と出会います。
在学中は異なるバンドに所属しており、Saucy Dog初期メンバー脱退後の2016年に石原に合流しました。
専門学校での思い出として、ベースの先生が厳しかったということを挙げていたりもしますが、音楽に対する真摯な姿勢が窺がえる発言も少なくありません。
バンドをやっていくことに対して周囲から否定的な言葉を投げかけられても、誰に言われようが気にしないという強い意思の持ち主です。
ベーシストとしては、バラードをしっかりと支えるような低音も、動きのあるプレイもどちらもこなすプレイヤーです。
先ほども挙げた「シンデレラボーイ」もそうですが、他にもたとえば「あぁ、もう。」でも秋澤のベースがメロディアスで印象的ですね。
3ピースバンドという、バンドとしてほとんど最小限の構成であるSaucy Dogの中で、楽曲の土台をしっかり築く役割も、曲を彩る役割も、どちらも担うことのできるベーシストだと言えるでしょう。
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せとゆいか(Dr.)
【メディア情報】
せと ゆいか × BEAMS WOMEN HARAJUKU(@BEAMS_PRESS)*せとゆいかインタビュー&Spotifyにてプレイリスト掲載
📎着用写真・インタビューhttps://t.co/Bdo9p7GSqC
📎「春に聴きたいプレイリスト」https://t.co/NIp9IrKxq3 pic.twitter.com/gV2MN15NIc
— Saucy Dog (@saucydog_offi) February 10, 2022
ドラム、コーラスを務めるせとゆいかは1月22日生まれ、奈良県出身。
バンドに加入したのはベース・秋山と同じく2016年です。
加入する前はアパレル業界で働いていたこともあり、お洒落な着こなしが注目されるファッションリーダーでもあります。
バンドではグッズ制作も担当。
「レコーディングの合間に考えることが多い」というグッズは、バンド名にちなんだ犬のキャラクターがあしらわれているものなど、可愛らしいデザインのものが揃っています。
本日は、Zepp Osaka Baysideにて
「マカロックツアーvol.9 ~Saucy Dogと東名阪ドッグラン!リベンジマッチ篇~」🟡先行物販 16:00〜
開場 17:30
開演 18:30 pic.twitter.com/HM2hwObZGS— Saucy Dog (@saucydog_offi) January 28, 2022
どれもお洒落でさすがですね。
小さな頃から身近に音楽に触れてきたそうで、ピアノやダンスを習っていたこともあるとのこと。
よく聴いてきた音楽のジャンルとしては王道の邦楽ロックやポップスが多いとのことで、ベースの秋澤とは対照的です。音楽的なルーツはどちらかといえばボーカルの石原に近いと言えます。
大学では軽音楽部に所属していたものの、自分のやりたいことが何なのかを考えた結果、大学を中退しアパレルに就職。
その後も趣味としてバンドを続けていましたが、そのバンドが解散し、今後どうしていくかを迷っていた時にSaucy Dogに誘われて加入したそうです。
ドラマーとしては3ピースバンドの屋台骨として楽曲を支えるとともに、透き通った声のコーラスでも随所で華を添えています。
2022年1月26日リリースの「ノンフィクション」では力強くも軽快なビートを刻むドラムが魅力的です。
思ったことはしっかりと伝える性格のようで、加入後間もない頃はコーラスの入れ方で石原と言い合いになったり、バンド内の雰囲気が悪かった時には「まずは挨拶からちゃんとしよう」と声をかけたりしていたというエピソードも残っています。
制作時には作品全体のバランスをとるようなアイディアを出すこともある様子。
たとえばアルバム『レイジーサンデー』(2021年8月25日リリース)の制作中には、収録曲がミドルテンポの曲やバラードばかりになっていた中で、アップテンポの曲として「クリープハイプの『おやすみ泣き声、さよなら歌姫』のような曲を入れよう」と、せとが提案し採用されたそうです。
そしてできた曲が「君がいない」でした。
タイトルから受ける寂しげな印象に反して、疾走感のある1曲となっています。
Bメロで打ち鳴らされるせとのドラムロールも存在感を放っていますね。
バンドの紅一点であり、Saucy Dogという3人組のバランスを保っていくうえでなくてはならない存在となっていると言えるでしょう。
まとめ
今回は、Saucy Dogのメンバー3人、石原慎也(Vo.Gt.)、秋澤和貴(Ba.)せとゆいか(Dr.)について、エピソードや音楽的なルーツ、バンド内での役割、パフォーマンスの特徴などをご紹介してきました。
アットホームな雰囲気を持ちつつ、優しいバラードから疾走感のあるヒリヒリしたロックナンバーまで、さまざまなタイプの音楽に挑戦しながら今なお成長中のバンド、それがSaucy Dogです。
そんなSaucy Dogにとって、メンバー3人それぞれがなくてはならない重要な役目を持っているということがおわかりいただけたのではないでしょうか。
これからの活躍もますます目が離せないSaucy Dog。
3人の個性にもぜひ注目しながら、リリースやライブをチェックしてみてくださいね。
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