勢喜遊 – King Gnuのリズムマスター! 経歴やドラムプレイ、ファッションを徹底解説

勢喜遊 – King Gnuのリズムマスター! 経歴やドラムプレイ、ファッションを徹底解説

King Gnuのドラマーとして、激しいロックから穏やかなバラードまであらゆる音楽の土台を担っている勢喜遊さん。

確かな実力に裏付けられた斬新なドラムプレイはもちろんのこと、派手なファッションや髪型でもたびたび注目を集めています。

彼はどのようにしてドラムと出会い、King Gnuのメンバーとなったのでしょうか。

今回の記事では、勢喜遊さんのプロフィールや経歴などを紹介しつつ、King Gnuの楽曲においてドラムがどのような特徴をもっているのか解説します。

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勢喜遊のプロフィール・経歴


名前:勢喜遊(せきゆう)
生年月日:1992年9月2日
出身地:徳島県阿南市
血液型:O型
担当楽器:ドラム・サンプラー

ドラムやダンスが身近にあった少年時代

勢喜遊さんの生まれである徳島県阿南市は、四国の最東端に位置する街です。

実家は父親・母親ともに音楽活動を行っている音楽一家。勢喜遊さんは幼い頃から音楽に囲まれた生活を送り、電子ドラムやダンスに熱中しました。

音楽全般においてリズムは重要な要素ですが、その中でも特にドラムやダンスは身体全体を使って拍を感じるもの。今や国内外で高い評価を得ているプロドラマー・勢喜遊さん誕生のきっかけは、彼が故郷で過ごした少年時代にもあるように感じます。

その後、中学校に進学した勢喜遊さんはソロでダンスを続けながら、吹奏楽部でパーカッションを担当。バンドの一員として演奏する機会も中学生の頃から増え始めます。

本格的にドラムを勉強、そして東京へ

中学校卒業まで、独学や部活動などさまざまな形でパーカッションに触れてきた勢喜遊さん。

高校生になると、いよいよ専門の先生からドラムレッスンを受け始めます。ちなみに先生はラテン音楽(ボサノバ・タンゴなど)を得意とするバンドのメンバーであり、勢喜遊さんもパーカッションで参加したことがあるのだとか。

また、当時の勢喜遊さんはかつてスペクトラムでボーカル・ギターを担当していた西慎嗣(にししんじ)さんと出会い、音楽について多くを学ぶと共に人脈を広げていきました。スペクトラムの楽曲では、アメリカ出身のプロレスラー、スタン・ハンセンの入場曲として使用されていた「SUNRISE」が有名です。

勢喜遊さんは2012年の元旦、自身が19歳の時に上京していますが、東京で音楽活動を行うようになってからも西慎嗣さんとの交流は続いています。どんな形であれ、音楽を続けるうえで人との繋がりがいかに重要かを感じさせてくれるエピソードです。

King Gnuのメンバーとの出会い

上京後、勢喜遊さんは働きながら都内のさまざまなセッションバーへ顔を出し、ドラマーとして場数を踏んでいきました。

人脈が広がれば広がるほど、思いがけない形でライブや仕事の機会を得ることがあります。そのいずれもが彼の音楽活動へ少なからず影響を与えたと思われますが、特筆すべきはやはりKing Gnuメンバーとの出会いでしょう。

ベース・新井和輝さんとは、ライブやジャムセッションを楽しめる西荻窪のバー「CLOP CLOP」で出会っています。当時の新井さんは東京経済大学へ通う大学生。この出会いがきっかけで、2人は三味線ユニット輝&輝(きき)が2014年に結成したバンドのメンバーとしても活動しています。(現在はメンバーではありません)

また、ギター・ボーカルを担当する常田大希さんと出会ったのは六本木のバー「Electrik神社」。こちらも「CLOP CLOP」同様、ライブやジャムセッションをすることのできるお店です。たまたま同じ時間、同じ空間に居合わせたからこそ彼らは知り合えたのであり、それがなければ現在のKing Gnuは存在しなかったかもしれないと考えると運命を感じずにはいられません。

常田大希さんとボーカル・井口理さんは、幼馴染であることや同じ東京藝術大学へ通っていたこと(常田さんは中退しています)などの縁があり、共に音楽活動をしていました。そこへ勢喜遊さんと新井さんが加わり、King Gnuの前身バンドであるSrv.Vinciを結成。「ロウラヴ」や「Mad me more softly」など、多くの名曲を生み出しています。

個性が大爆発!派手なファッションや髪型も話題

勢喜遊さんは約170cmのすらっとしたモデル体型であり、長い手足を駆使して演奏する姿が印象的。

それだけでもかなり目立ちますが、彼の代名詞といえばやはりド派手な髪型やファッションでしょう。髪型はライブやテレビ出演のたびに毎回アレンジを変え、ツンツンと逆立った金髪やライオンのたてがみを連想させるオレンジヘアーなど、どれもインパクト抜群です。

また、ステージに立つ際のファッションは髪型に負けないほどカラフルでおしゃれ。蛍光色を散りばめたズボンを履いてみたり、逆にストライプ柄のスーツでキメてみたりと個性が溢れています。

勢喜遊さんが強い影響を受けたバンドの一つに「レッチリ」ことRed Hot Chili Peppersがあり、彼はもちろんレッチリTシャツも着用しています。天才的な腕とセンスをもつドラマーですが、好きなバンドやアーティストをグッズという形で傍に感じようとする姿は少し親近感を覚えますね。

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2019年10月29日・三味線奏者の白藤ひかりと入籍

勢喜遊さんは、King Gnuの記念すべきメジャーデビューと同じ年である2019年10月29日に結婚しました。

お相手は、勢喜遊さんも共演経験のある三味線デュオ・輝&輝の白藤ひかりさん。約6年という長い交際期間を経て、2人はめでたく家族となりました。

入籍日の10月29日は、勢喜遊さん本人が「彼女との出逢いのきっかけをくれた」と語る新井和輝さんの誕生日。メンバーをはじめ、人との繋がりを大切にする勢喜遊さんだからこそ、素敵な出逢いに恵まれたのだと感じさせてくれます。

2人の音楽活動、そして結婚生活がこれから先も順調に進んでゆくことを願わずにはいられません。

「劇場版 呪術廻戦0」主題歌!勢喜遊のドラムプレイが光る代表曲2選

King Gnuの音楽は、聴き手が「このメロディやリズムが来たら次はこうなるよな」と予想していたものを良い意味で裏切り、病み付きになってしまうような感動を与えてくれます。

激しく叩きつけるハードロックの楽曲にも、心の柔らかなところへ寄り添うようなバラードにも変幻自在なリズムは潜んでいます。このリズムを根底で支えているのが新井さんのベース、そして勢喜遊さんのドラムです。

今回の記事では勢喜遊さんに焦点を当てて解説しますが、興味のある方はぜひ全ての楽器やボーカルへ耳を傾けてみてください。

また、楽曲の雰囲気が見事に対比を描いている名曲セットということで、昨年公開された大人気作品「劇場版 呪術廻戦0」の主題歌を選びました。物語の世界を彩る2曲において、勢喜遊さんのドラムは一体どのような役割を担っているのでしょうか。

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オープニング主題歌 – 一途

「劇場版 呪術廻戦0」の主人公・乙骨憂太と里香の関係性をテーマとした楽曲です。

映画公開日の2週間前、2021年12月10日にデジタル配信が行なわれました。デジタルダウンロード・ストリーミング再生回数で共にランキング上位を獲得しており、MVはYouTubeでの再生回数がなんと5000万回を突破する人気ぶり。(2022年5月時点)

今なお多くのファンを熱狂させる「一途」は、聴き手を否が応でも物語の世界へ引きずり込む疾走感と、肌を刺すヒリついた雰囲気が魅力。その疾走感を生み出す大きな理由のひとつが、勢喜遊さんのドラムが常に刻んでいる16ビートです。

ちなみに16ビートとは、1小節を16でカウントするビートのこと。ファンクロックやフュージョンなどの音楽ジャンルで愛用されており、前へ前へと走り出したくなるスピード感を楽曲に与えます。

「一途」はそもそもテンポ自体が非常に速く、その中で細かい16ビートを刻まなければならないドラムは、勢喜遊さん本人も「腕爆発したらごめん」と語るほどハードなもの。しかし、一度演奏が始まれば譜面の難しさなど聴き手に微塵も感じさせないのが見事です。

楽曲全体を通して鳴り続けている16ビートですが、勢喜遊さんは全ての小節で同じリズムを叩いているわけではありません。1小節ごとにパターンの異なるビートが4小節でセットになっており、さらにパターンの終わりや小節のつなぎ目で変化を加えるフィルイン、効果的に取り入れたタムのリズムなど不意をつく仕掛けがあちこちに施されています。

気付けば16ビートのマジックに魅了され、楽曲の虜となっていること間違いなしです。

エンディング主題歌 – 逆夢

「一途」と対極をなす、胸を締め付ける切なさに溢れたバラードです。

デジタル配信がスタートしたのは、映画の公開日と同じ2021年12月24日。さらに翌年1月5日に公開されたMVは、2022年5月時点でYouTubeの再生回数が4000万回を突破しています。全編フィルムで撮影された美しい映像にもぜひ注目してみてください。

タイトルの「逆夢」とは、夢で見た内容と真逆の出来事が現実に起こること。現実でも夢そのままの出来事が起きる「正夢」とは正反対の意味をもっています。歌詞の一言一言を読んでみると、まるで主人公の乙骨が「幸せな夢や思い出に対して、現実は暗く残酷かもしれない。それでも僕は里香ちゃんの傍にいるよ」と語りかけているように感じられます。

「逆夢」のドラムは、ハイハット・スネア・バスドラムの重なり合いをメインとし、時おりタムのリズムを交えながら音楽を支えています。物語に起承転結があるように、喜勢遊さんのドラムも曲が進むにつれパターンを変化させてゆくのが特徴です。

心臓の鼓動を思わせるバスドラムのリズム、乙骨と里香を取り巻く時間の流れを表現したようなハイハットの8ビートなど、優しくも悲しい楽曲に寄り添う勢喜遊さんの演奏が秀逸。

最後に

King Gnuの音楽にはひとつとして「前も似たようなものあったな」と感じるものがなく、新曲が発表されるたびに予想の遥か上をゆく驚きと感動を得ることができます。

その音楽を常に支え続けるドラマー・勢喜遊さんの今後の活躍に期待が高まるばかりです。

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