テレビの歌謡番組が娯楽の中で大きな役割を果たしていた昭和という時代に、トップスターとして年齢・性別問わず支持されながら、結婚引退で鮮やかに去っていった山口百恵は、今も伝説とされています。
そんな彼女の代表曲には、どんな曲があるでしょうか。これから紹介していきます!
目次
山口百恵の代表曲5選
山口百恵が歌った曲は時代を越えて人の心に残り、今も聴き続けられています。
当時ファンのみならず、多くの人の心を奪った楽曲、そして今もカラオケなどで歌われて、世代を問わず親しまれている楽曲を、その理由と共に紹介します。
プレイバック Part 2
1978年にリリースされた『プレイバック Part 2』はアップテンポで躍動感がある曲として、山口百恵の曲の中でも、耳に残っている人が多いかもしれません。
歌詞の冒頭に、ポルシェが走っていく疾走感が表現されます。
また、サビ以降の「馬鹿にしないでよ そっちのせいよ」「プレイバック プレイバック」は、当時この曲を聴いていなかった人でも知っているほど有名です。
おとなしく付き従っている清楚な女性が理想とされた昭和の古い概念を打ち破るような、爽快感がある歌詞に、女性アイドルとしては低い彼女のハスキーボイスがマッチしています。
スカッとしたいときに、このリズムで歌い切ると、歌詞やメロディーに合わせて気が晴れるような気持ちになるかもしれません。
秋桜
山口百恵の曲の中でも特に有名で、知らない人は少ないといっても過言ではない『秋桜』。
嫁ぐ前日の娘が、今まで苦労して育ててくれた、いつの間にか年を取った母に対して感謝の想いを胸に浮かべる内容です。
「コスモス」ではなく「秋桜」と漢字表記されるのは、今では一般的ですが、定着したのはこの曲がヒットしてからと言われています。また、これは作詞作曲者であるさだまさしによるものというのも有名な話です。
短調で寂しげなメロディーに優しく切ない歌詞が、世間の女性に歌い継がれ、結婚披露宴などでも人気がありました。
さよならの向う側
現配偶者の三浦友和との結婚を発表し、1980年10月に日本武道館でファイナルコンサートが開催されました。
『さよならの向う側』は同年1980年8月にリリースされた曲です。
これをファイナルコンサートで涙ながらに絶唱したことで、山口百恵の華麗で鮮やかな引退のイメージに、この曲を思い出す人は今も多くいることと思います。
この曲の歌詞は、まるで結婚を控えて幸せになることを決意した山口百恵の心情を、そのまま表現しているようです。
愛している人への感謝の想い、多くを教えて一緒に過ごしてくれた大切な人への強い想いが歌詞にあふれています。結婚をしようとしている男性ではなく、大切な誰かへの別れを前にして、それまでの幸せと感謝の気持ちを歌詞にしているのです。
家族や多くのファンに向けたメッセージとも考えられます。
いい日旅立ち
谷村新司が作った『いい日旅立ち』も、しっとりしたバラードとして人気です。1978年にリリースされました。
『秋桜』を作ったさだまさしと同様、谷村新司も、日本情緒を歌い上げるフォークのシンガーソングライターです。
歌詞には「雪解け」や「夕焼け」、「青いすすき」という、日本ならではの情景が目に浮かぶ美しい表現が溢れています。
ローテンポで静かめなメロディーは初めて歌う人でも歌いやすいため、カラオケでゆっくりと歌を楽しみたい人に、今も人気の楽曲です。
具体的に誰かとの恋愛描写は、この曲の歌詞にはなく、両親への思慕や懐かしい思い出を噛み締めるような歌詞です。
そういった内容が、若い世代だけではなく、年齢層が高めの人にも支持された理由でしょう。
イミテイション・ゴールド
1977年リリースの『イミテイション・ゴールド』は、今目の前にいる男性を、去年好きだった男性とつい比べてしまう内容です。
見た目のちょっとした差や、癖や仕草の違い、それがどうしても去年の彼を思い起こさせて比べてしまう、謝りながらも、自分を縛り、忘れさせてくれない彼から心が離れる日を待つつもりだという、切ない女心を歌い上げる曲です。
テンポは速いものの、短調で切なさも感じるメロディーで、今の彼にまだ心を決めかねることができない女性の揺れる様子を描いた歌詞は、時代を超越して今でも多くの女性を虜にしています。
タイトルの「イミテーション」は「偽の、模造の」という意味です。それに「ゴールド」つまり「金」がつきます。
輝いてはいるけれど、それは本当に自分が求める輝きではないという意味にも取れますね。
追い求めるのが去年の彼、という切ない気持ちは、理解できる女性が多いでしょう。
まとめ
人気絶頂の中で、結婚すれば家庭に入りたいという自身の望みを叶え、鮮やかに引退をした山口百恵は、その去り方も含めて伝説のアイドル、スターとなっています。
特定のカラーに染まった歌だけではなく、音楽性や歌詞も多様性があり、固定のイメージがなく、歌唱力が高かったこともあって多くの名曲が生まれました。
そして、山口百恵が歌ったからこその名曲といえるものがほとんどです。
カラオケなどで思い出しながら歌ってみたい、またこれからも多くの人に歌い続けてもらいたいものです。
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