若い世代から絶大な支持を集める、音楽界のカリスマ・米津玄師。
ドラマ「アンナチュラル」の主題歌に起用された「Lemon」は爆発的なヒットを記録し、そのほか「ピースサイン」「 Framingo」など、様々な話題作を世に送り出してきました。
そんな米津玄師ですが、多くの人には知られていない名曲が多数存在します。そこでこの記事では、米津玄師の隠れた名曲を紹介します。
「スルメ曲」と称されるほど中毒性のある米津玄師の隠れた名曲を、ぜひ聴いてみてください。
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目次
米津玄師の隠れた名曲10選 Part.1
乾涸びたバスひとつ
最初に紹介する米津玄師の隠れた名曲は、「乾涸びたバスひとつ」です。アルバム「diorama」に収録されている曲で、ファンの間で高い人気を博しています。
イントロは、ドラムだけのシンプルなもの。歌い出しと同時に演奏が始まり、曲の入りで一気に引き込まれます。曲全体でエレキギターが効果的に使われており、アンニュイな雰囲気を醸成しています。メジャーな曲調でありながら、センチメンタルな気持ちにさせるメロディーも特徴的です。
米津玄師は、言葉遊びのセンスが突出していることでも知られています。曲名にある「乾涸びたバス」という言葉からも、その片鱗を感じ取れるでしょう。「乾涸びる」という言葉には、物から水分がなくなり、乾き切るという意味があります。しかし、バスから水分をイメージすることはあまりないでしょう。そのため、バスが乾涸びるほどの長い時間が経過し、すっかり廃れてしまった光景がイメージできます。
「乾涸びたバスひとつ」の歌詞では、愛しい人と離ればなれになった少女が、遠い記憶を思い出しながらバスの中で1人過ごす姿が描かれています。
Cメロの後には、感情の昂りを表すようなアドリブとシャウトが印象的。米津玄師の珍しい姿を見られることでも魅力的です。
一遍の小説を読んでいるかのような歌詞の世界観が、「乾涸びたバスひとつ」のおすすめポイントです。
雨の街路に夜光蟲
続いて紹介する米津玄師の隠れた名曲は、アルバム「Bremen」に収録の「雨の街路に夜光蟲」という曲です。
「夜光虫」とは、夜中に海で青く輝く虫のこと。大量発生することで、幻想的な光景を作り出します。
「蟲」という表記には、小さな虫がたくさん集まってる様子を表すという意味があります。このような言葉へのこだわりが感じられるのも、米津玄師の作詞家としての才能を感じさせるポイントです。
歌詞としては、「冒険」や「旅立ち」を感じさせるストーリーが構成されています。
震えていたのは君の手か僕の手の方か
街のライトが雨に照らされて弾ける夜に
雨の中、街灯や車のライトが反射して光り輝いている夜。「僕」と「君」は不安なのか恐怖なのか、どちらともなく震えている手をつなぎ合っています。
二人でだったら行けるよね 地球の隅っこへ
雨が降る中でも、2人でだったらどこへでもいける、そんな信頼関係を感じます。
大げさなほどに愛を歌うよ
悲しい歌を塗りつぶすように
どんな悲しいことも、塗りつぶしてしまうほどに溢れている、「君」への愛。そこには、2人で旅をしている相手を不安にさせまいという優しさが汲み取れます。
純愛ソングが好きな人にはたまらない楽曲です!
Blue Jasmine
次に紹介するのは、「Blue Jasmine」です。アルバム「Bremen」に収録されています。ジャスミンティーを日常の風景として捉え、大切な人が自分のそばで何気ない毎日を送っていることの尊さを描いています。
カッティングから始まるイントロが印象的。それから、米津玄師のコーラスで憂いを帯びたようなメロディーが流れます。
あなたの思い出話を聞く度 強く感じているんだよ
僕はその過去一つ残らず 全てと生きていると
「あなた」の過去は、きっと自分が知らない話。おそらく、辛くて悲しい話も聞いたのでしょう。それらすべてを経験した今の「あなた」を、包み込んで生きていくという決意を感じます。
これから僕らはどこへ行こう? ねえダーリン何処だろうときっと
となりにあなたがいるなら それだけで特別なんだ
隣に愛する人がいるから、それだけで特別。この歌詞の美しさは、聴く人のハートを奪うことでしょう。
差し出したお茶を美味しそうに飲む 君のその笑顔が
明日も明後日もそのまた先も 変わらなければいい
こちらもストレートな表現。米津玄師の曲は抽象的で難解な表現が多い中、この曲は直接的な表現が使用されていることが印象的です。将来もずっと変わらずそばにいて欲しい、そんな思いが伝わります。
聴いた後は、心が温まる曲です。ぜひ聴いてみてください!