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米津玄師の隠れた名曲10選 Part.3
駄菓子屋商売
「駄菓子屋商売」は、アルバム「diorama」に収録の隠れた名曲。米津玄師の代名詞というべきか、トンチキなメロディーが耳に残ります。
イントロから、日本語でも英語でもない、意味のわからない言葉が登場。人の声を使って、「言語」ではなく「音」として使用するのはまさに天才の所業です。
曲のテーマにあるのは、古びた駄菓子屋。
昔ながらの駄菓子屋といえば、木造家屋で年配の方が経営しているイメージが一般的でしょう。しかし、「エレベーター」や「ショッピングカート」「ラッピング」「アドバルーン」など、およそ駄菓子屋からは連想しづらいものも登場します。
これは、駄菓子屋が台頭していた時代から進み、コンビニやスーパーが登場したせいで駄菓子屋が追いやられている現状を歌っているのではないでしょうか。歌詞中にある時間の経過は、「三千年」「三万年」「三億年」と壮大なスケール。
ああ、街ではおばけの呼吸が沸き散れば
街は廃れ、住む人が全員死んでからも駄菓子屋の商売は続きます。
ナンセンスではちゃめちゃな世界観が、非常に印象的なこの曲。テンションをあげたい時にぴったりです!
ごめんね
米津玄師の隠れた名曲、次は「ごめんね」を紹介します。両A面シングル「Flamingo/TEENAGE RIOT」にカップリングとして収録の楽曲です。ゲーム「UNDERTAIL」をイメージして作られた曲であり、ゲーム内に登場するキャラクターの心情を描写した歌詞となっています。
君みたいに優しく なりたいだけ
祈る声は激しく あと少しだけ
優しさを持った「君」に対して、そんな風になりたいという願いを語る主人公。厳粛なメロディーと合致した世界観が最高です。
「ごめんね」のサビには、歌詞がありません。言葉にして歌っていないからこそ、曲中に登場する人物の感情をより豊かに表現していると捉えることもできます。ライブでは会場全体が合唱する箇所でもあり、米津玄師と一体感を味わえるファン垂涎のポイントでもあります。
楽曲としての完成度が非常に高く、どことなく荘厳な雰囲気を覚えます。この曲のモチーフとなった「UNDERTAIL」をプレイしてみると、より曲の魅力を感じられることでしょう!
メランコリーキッチン
最後に紹介する米津玄師の隠れた名曲は、アルバム「YANKEE」に収録の「メランコリーキッチン」です。シングルリリースもミュージックビデオもない楽曲ですが、完成度の高さからファン人気も高い楽曲となっています。アップテンポでリズミカルなメロディーに乗せて、早口で捲し立てるような歌い方が印象に残ります。
「メランコリーキッチン」は、不協和音がサウンドに組み込まれています。通常、不協和音は不快感を与える音の組み合わせなのですが、米津玄師はあえてその効果を音作りに利用しています。曲の良さを維持しつつも、不協和音によって不気味さを演出する手法は天才的です。このサウンドが、暗雲立ち込める倦怠期の重苦しい空気感を描いた歌詞と見事にマッチしています。
あなたがそばにいない夜の底で
嫌ってほど自分の小ささを見た
「あなた」と喧嘩した日の夜、ほんの些細なことで喧嘩をしたことや泣かせてしまったこと、それ以前の生活で見せてくれた笑顔を思い出すことで、自分の小ささを思い知ります。
いえない いえないな
独りでいいやなんて
「独りの方が気楽でいい」と感じてしまいますが、それを伝える勇気が出ません。
それにどれだけ救われたことか 多分あなたは知らないな
明日会えたらそのときは 素直になれたらいいな
食卓に並んだ料理を憂鬱な空気ごと飲み込む「あなた」の姿に安堵する主人公。明日までこの関係が続いていたら、自分が抱えている思いを素直に伝えたいと思っているようです。
関係が破綻したカップルの形容しがたい雰囲気を、卓越した表現力で描写していることが名曲たる由縁。中毒性の高さは米津玄師の曲の中でもトップクラスです!
まとめ
この記事で紹介した米津玄師の隠れた名曲は以下の10曲です。
- 乾涸びたバスひとつ
- 雨の街路に夜光蟲
- Blue Jasmine
- こころにくだもの
- Neighborhood
- かいじゅうのマーチ
- ララバイさよなら
- 駄菓子屋商売
- ごめんね
- メランコリーキッチン
細部にこだわる音作りが、米津玄師の曲の魅力。洗練された歌詞と音楽の世界観に、きっとあなたも虜にされること間違いなしです。
米津玄師の隠れた名曲を聴いて、新しい音楽の扉を開いてみませんか?