脱K-POP初心者！今さら聞けない専門用語のハナシ【前編】

ショーケース

初めて「ショーケース」という言葉を聞いたとき、お店でよく見るガラスケースの中に何かが入っているような印象を持ちました。

K-POPで使う「ショーケース」とは新曲発表の前に開かれるお披露目会のようなものです。ショーケースでは、新曲の披露の他に、その曲に込めた思いやジャケット撮影のエピソードなどここでしか聞けないトークも繰り広げられます。

また、ショーケースにはファンだけではなくメディア記者も参加します。ファンと記者と回を分けてショーケースが行われることが通常で、記者のためのショーケースでは写真撮影や質疑応答もあったりします。

ショーケースとコンサートは違うの？

コンサートは、ファンへ向けた曲披露の場であり、ファンとコミュニケーションをとりながら「音楽」や「パフォーマンス」を楽しむものです。事務所にも利益が入りますし「興行」として行われます。

ショーケースは、新曲のプロモーションなので披露する曲数も少ないですし、トークもあったりイベントのような雰囲気を持っています。第一の目的は発売する曲を「宣伝」したいので、利益より宣伝活動として位置しています。

そのためショーケースはコンサートと違って、無料で開催されたり有料でも普段のコンサートよりチケットの値段が安いのが特徴です。公式サイトやSNSで告知され先着順であるため、1分もたたずにチケットが売り切れることもあります。AB6IXのデビューショーケースは30秒でチケットが売り切れました。期待の大きさがわかります。

ショーケースの司会にも注目！

ショーケースでは、必ずと言っていいほど「司会」がいます。事務所の関係者が司会を行うことが多いのですが、時々同じ事務所の先輩アイドルだったり、韓国で活躍している芸人が務めたりと、アイドルを見る以外にも楽しみがあります。

例えば、Red Velvetのカムバックショーケースには少女時代のテヨンが、SHINeeのテミンやジョンヒョンがソロでショーケースを行ったときには同じメンバーのミンホがMCを務めていました。同じ事務所や同じグループのメンバーがMCをしてくれたら、普段聞けないような話題を聞き出せるかもしれません。

また、SUPER JUNIORのヒチョルは事務所の垣根を超えてJYPエンターテインメント所属ITZYのショーケースの司会を務めました。お笑い芸人で有名なのはパク・チソンさんです。元々H.O.T.の追っかけをしていたというパク・チソンさんは、ファンの心を理解しており「最後にはファンの皆さんが楽しかったと思ってもらえるように司会をしている」と涙を交えながら話していたことがあります。

トークでは司会の人がどれだけ会話を回せるかというところも重要になってくるので、もしショーケースに参加する機会があったらアイドル以外にも注目してみてください。

公式カフェとファンカフェ

アイドルを応援する際に「公式ファンクラブ」が存在します。これは日本でも同じですが、韓国では少しシステムが違います。それが「팬카패(ファンカフェ)」です。ファンカフェには「公式」と、そうでないものがあります。公式は「공식팬카패(公式ファンカフェ)」と呼ばれ、事務所が管理しています。

JYPエンターテインメントやSMエンターテインメントなど大手芸能事務所はそれぞれの事務所でコミュニティサイトを作っていますが、それ以外の事務所はDaum(ダウム)が提供する「DaumCafe」というアプリを利用しています。

ファンカフェって何をするところ？

公式ファンカフェでは、アイドルのスケジュールやサノク情報、チケットの申込案内を知ることができます。アイドルを応援するためには欠かせない情報です。時々、アイドル本人からのメッセージも投稿され、ファンと近くで交流しています。

公式だけではなく、私設のファンカフェもあります。そこでは空港などでマスターと呼ばれるファンのトップが撮影した写真がいくつも投稿され、推しの素敵な姿を共有したり、ファン同士の掲示板で情報交換をしたりします。時には公式より情報が早い場合も。

また、推しの写真を投稿するだけのサイトは「私設ファンサイト」と呼ばれ「ファンカフェ」とは違ったジャンルになります。「ファンカフェ」はファン同士で情報交換などのコミュニケーションがとれる場所のことを指しています。

公式ファンカフェには「等級」がある

公式ファンカフェに登録することは無料です。しかし、ファンカフェには「準会員」「正会員」などの「等級」が存在します。等級がアップするほどサノクの申込や、アイドルのメッセージ閲覧などできることが増えていきます。

しかし、簡単には等級アップできないところが面白いところです。「準会員」までは誰でもなることができます。「正会員」になりたい場合はいくつかの条件をクリアしなければなりません。

アイドルによって申請方法は違いますが、韓国のファンクラブ会員であることや、アイドルたちについての知識を問われます。また、申請フォームと違う言葉を入力してしまった場合は申請がはじかれてしまいます。

アイドルたちの知識は「デビュー日」や「メンバーの誕生日」「デビューアルバムの名前」など簡単な物もありますが、デビューして日にちが経つにつれ問題も難しくなっていきます。本当にそのアイドルを応援したい！という気持ちがなければ正会員にはなれないのです。

正会員の申請が却下された場合は何度でもチャレンジできるので、諦めずにチャレンジしてみてください！！