sasakure.UK – ファンを魅了し続ける“ささくれ節”! 超人気ボカロPを徹底解説

sasakure.UK – ファンを魅了し続ける“ささくれ節”! 超人気ボカロPを徹底解説

ボカロの中でも独特!? sasakure.UK魅力

ファンならイントロを聞いただけで「sasakure.UKの曲!」と分かるほど、彼の曲は独創的で個性に溢れています。
ここからは、ファンを惹きつけてやまないsasakure.UKの魅力をご紹介します。

幻想・SF文学的な世界観

作家・宮沢賢治などの文学作品の影響を受けているというsasakure.UKの楽曲は、時に幻想的で、時にSF文学的な世界観に満ちています。

そのため、明るくかわいい曲でも、歌詞を見ると奥行きのある深いストーリーが広がっているのが魅力のひとつ。映画や小説などの作品を見ているような体験を味わえます

また楽曲には、ロボットや獣人、妖など人間以外の存在が登場することも多く、「ボーカロイド」という人間ではない存在が歌うからこそ、物語にリアリティが生まれていると言えるでしょう。

独特のささくれ節

sasakure.UK楽曲の魅力といえば、「変拍子」を多用した独特のリズムや、雰囲気を盛り上げる「転調」です。
特に変拍子は「個性的な楽曲が好き」というsasakure.UKのこだわりでもあり、ファンの間では「ささくれ節」の愛称で親しまれています。

曲の展開が読みにくく、つい聞き入ってしまいますが、そのせいで音楽ゲームではゲーマー泣かせの譜面になることもしばしば。高難易度曲になる理由でもあります。

唯一無二の音色

8bitゲームのようなピコピコ音や、時を刻むようなジ、ジ、という音など、さまざまな電子音が使われ、まるで遊園地のようなにぎやかな音も魅力のひとつです。

イヤホンで聞くと音が縦横無尽に駆け回っているように聞こえる曲もありますが、決して「騒がしい曲」ではなく、耳馴染みのいい曲として聞けてしまうのがすごいところ。

sasakure.UK本人も「聞いていて心地がいい音」を大切にした曲作りを行っており、意識的に曲の雰囲気を変えたり、音の工夫を行ったりしているそうです。
そのため彼の楽曲からは、楽しさと懐かしさや切なさが共存するような、不思議な音色を感じられます。

sasakure.UKのおすすめ楽曲5選

ここからは、sasakure.UKのおすすめ楽曲を5曲ご紹介。
気になる1曲があれば、ぜひ聞いてみてください。

ぼくらの16bit戦争/GUMI

こちらは2009年7月12日に投稿された楽曲。
前述した『*ハロー、プラネット。』と同じ終末シリーズの1曲で、ニコニコ動画で350万回再生を達成している人気曲のひとつです。(2022年7月11日現在)

宗田理の小説『ぼくらの7日間戦争』を彷彿とさせるタイトルで、歌詞では“16bit”を巡る戦争に巻き込まれた“僕”の葛藤が描かれています。

楽曲は、ささくれ節が炸裂したプログレッシブロックチューン。
冒頭から最後まで目まぐるしい楽曲展開で、何度聞いても飽きない名曲です。
2022年7月には、有形ランペイジが演奏に加わったリマスター版も公開されています。

深海のリトルクライ/土岐麻子

こちらは2012年の楽曲。
歌手の土岐麻子(とさ あさこ)がボーカルを務める1曲で、透明で儚い楽曲世界が多くの人の心を惹きつけています。YouTubeでは1000万回再生を突破している有名曲です。

アンデルセンの『人魚姫』をモチーフとした楽曲で、幻想的な海の世界とそこに生きる少女物語が描かれています。つい聞き入ってしまう1曲で、ボカロ曲とは違った一面も感じられるのがポイントです。

楽曲制作の経緯としては、sasakure.UKが彼女の大ファンであり、イメージ楽曲を作ってオファー。
コラボが実現し、歌詞をさらに練り上げて現在の楽曲が完成しました。

トゥイー・ボックスの人形劇場/初音ミク

2013年投稿のボカロ曲。
ポップでかわいい曲調とキャッチーなサビが特徴で、ドット調のMVにはイラスト制作でsasakure.UKも携わっています。

ミクの声も透明感があってかわいいもので、一見するとリズミカルで楽しい曲に聞こえますが、MVや歌詞を見ていくと徐々に不穏な雰囲気が……。

公開当初から数多くの解釈が生まれており、「実は怖いボカロ曲」としても知られています。
考察好きの方は聞いてみてはいかがでしょうか。

Mr. Wonderland/ピリオ

こちらは「ピリオ」というキャラクターが歌唱する楽曲です。

少年のような声ですが、キャラクターボイスは一切不明
歌っているのがボーカロイドのような合成音声ソフトなのか、人間なのかも明らかになっていません。
唯一のヒントは、sasakure.UKの楽曲にしか「ピリオ」は存在しないということのみ。不思議ですね……。

本楽曲は、そんなピリオの声とピアノ、リズミカルな電子音が重なり合ったもの。
MVにはロボットとヒト型のなにかが登場し、2人の物語が示されています。
終末感のあるSF文学的な歌詞も気になりますが、考察をせずとも鳴り続ける音が心地いい1曲です。

化孵化/可不

こちらは2021年5月に投稿された比較的最近の楽曲。
低音のピアノによる旋律と電子音の組み合わせが心地いい1曲です。

また、MV、楽曲、歌詞が重なって完成する総合作品のような作りになっているのも特徴的。
MVには、過去作『レプリカ』に登場したキャラクターが登場し、物語が続いていると分かります。

タイトルの読みは「かふか」。カフカの小説『変身』を連想させ、MVには『変身』の怪物と同様に、醜い怪物として人間に畏れられる存在が登場します。
ぜひ『レプリカ』と続けて聞いてほしい1曲です。

最新情報

2022年7月現在、最近投稿された注目楽曲はこちら。
まだチェックしていない方は、ぜひ聞いてみてください!

VTuberに楽曲書き下ろし

2022年6月には、VTuberへの書き下ろし楽曲が2曲公開。


ホロライブプロダクション所属の白上(しらかみ)フブキ『KING WORLD』、にじさんじ所属の社築(やしろ きずく)『BlackFlagBreaker!!』を提供しています。

白上フブキは1期生兼ホロライブゲーマーズに所属し、ゲーマーとして有名なVTuber社築根っからの音ゲーマーとして有名なVTuberです。

sasakure.UKらしい楽曲とVTuber個人の世界観が混じりあい、それぞれの物語が表現されています。

「初音ミク『マジカルミライ10th Anniversary』」のテーマソング担当

2022年開催の「初音ミク『マジカルミライ10th Anniversary』」のテーマソング『フューチャー・イヴ』を制作。
楽曲とMVが6月に公開され、演奏には有形ランペイジも参加しました。

SFらしい世界観ながら「ボーカロイド」「人」との関係性が普遍的に描かれ、メッセージ性のある歌詞となっています。
10周年のお祝いをsasakure.UK的世界観で表現しており、ボーカロイドを好きな人ほど刺さる1曲です。

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まとめ

今回は、初音ミクを中心に独創的な世界観の楽曲を描き続けるsasakure.UKを紹介しました。

個性的なリズムや音色、物語性は唯一無二のもので、初投稿時より多くのファンを惹きつけています。

この先もどのような世界が音楽によって紡がれていくのか、注目です!

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