チェンソーマン – 【マキマ】ラスボス兼ヒロイン、デンジの運命の人を徹底解説

チェンソーマン – 【マキマ】ラスボス兼ヒロイン、デンジの運命の人を徹底解説

単行本全11巻が好評発売中の藤本タツキによる漫画、『チェンソーマン』
週刊少年ジャンプでの連載が堂々完結した本作は、ジャンプ+に舞台を移して第二部のスタートも告知されており、ファンの期待は高まる一方です。

2021年6月27日には、ハイクオリティで評判を集める制作会社MAPPAが手がけたPV第一弾も公開され、作画の素晴らしさにファンが狂喜しました。

『チェンソーマン』には敵味方問わず多くのイカレたキャラクターが登場します。その筆頭がチェンソーマンガチ勢のマキマです。

一体マキマとはどんなキャラクターなのでしょうか?
今回はマキマのプロフィールや魅力、恐るべき本性などを解説していきます。

マキマの解説

マキマとデンジの出会い

マキマはポチタと融合し、人でも悪魔でもない存在・チェンソーマンに覚醒したデンジの前に現れた謎の美女。その正体は内閣官房長官直属のデビルハンターで、公安デビルハンター達の上司にあたりました。

赤髪を後ろで一本のみつあみにしており、外見年齢は二十代に見えます(実際の年齢は不詳です)。グルグルと渦を巻く赤い瞳と巨乳にも注目。

勤務中は黒いパンツスーツがデフォルトで、ハキハキした言動と相まってデキるキャリアウーマンの印象が強いです。なおこれは公安デビルハンターに支給される制服であり、オフではカジュアルな私服に着替え飼い犬たちと戯れていました。

マキマは第1話ラストに登場し、チェンソーマン化したデンジを公安にスカウトします。

デンジがマキマに惚れたきっかけ

デンジがマキマに惚れたきっかけはサービスエリアでうどんをおごってもらったから。

極貧の生い立ち故異性に優しくされた経験がなかったデンジは、食べ物を恵んでくれた彼女に即オチ。以来「マキマさんの胸を揉みたい」「セックスしたい」と、すがすがしいまでにゲスな欲望全開でデビルハンターの道を突き進みます。

東京に着いたデンジはマキマの指示により早川アキに預けられ、彼女が実験的に組織した魔人との混成班、公安退魔特異4課に配属されました。

マキマに好意を寄せているのはデンジだけではありません。部下の早川アキもマキマに恋愛感情を抱き、初登場回ではデンジを裏路地に連れ込んで牽制しました。

趣味は映画鑑賞で、デンジを休日に映画館デートに誘った事があります。この時は何軒も映画館をハシゴしてハズレを引き、最後にダメ元で入った映画館で素晴らしい作品に出会い、一筋涙を流しました。藤本タツキの映画愛が伝わる名シーンです。

マキマのプライベート

プライベートでは都内のマンションに一人暮らししており、ティラミスはじめスイーツの名前を付けた7匹の犬を多頭飼いしています。
セリフの端々からわかるとおり、彼女は大の犬派。犬種までは言及されていませんが、ビジュアルから推察するにハスキー、柴犬など番犬が多いと思われます。
なお飼い犬の毛色は終盤に登場するチェンソーマン討伐隊とも一致しており、公安デビルハンター=マキマの飼い犬の皮肉の可能性が高いです。

プライベートでは愛嬌を見せるマキマも仕事中は非情な命令を下します。デンジに対しては特に犬扱いして憚りません。特異4課の直属の上司であり、公安デビルハンターを纏める立場なので、政府上層部との会議などフォーマルな場では堂々とした振る舞いをします。

マキマの正体

そんなマキマの正体は支配の悪魔でした。

支配の悪魔の能力は対象を洗脳し自由自在に操るというもので、地獄を司る古く強大な悪魔たちの中でも一際厄介な存在と見なされています。

何故なら地球上のありとあらゆる生き物が、何らかの概念や感情に支配されているからです。

恐怖と憎しみに支配され戦争を起こす、飢餓に支配され生き地獄を味わうといった具合に、支配の悪魔の本質は全生物の情動と直結しているが故に途方もない力を秘めていました。

早川アキもまたマキマの犠牲者であり、彼女に好意を強制されていました。
アキは初登場時からマキマ好きを公言していましたが、74話でデンジとパワーを戦闘から外してくれと交渉に赴いた時点でその呪縛が解けかけており、「あれ、なんでこの人のこと好きだったんだっけ……?」と戸惑っています。

25話で頭を撃ち抜かれたのに26話で復活していたカラクリも、不老不死の支配の悪魔なら頷けますね。

さらに27話では用意させた死刑囚に暗殺対象の名前を言わせることで遠隔爆破を実現します。死刑囚は生贄であり、暗殺対象と同時に死を迎えました。この力には他に標高の高い神社を儀式場に選ぶ、特殊な印を組むなどの制約があるようです。

マキマは公安に潜り込みデンジを手懐け、どんな目的を成し遂げようとしていたのでしょうか。

マキマの野望

ずばりマキマの野望とは、世界から死や戦争を根絶し永遠の秩序をもたらすこと。

ここだけ取り上げれば悪役には見えません。むしろ人類の利益になります。

マキマ曰く彼女は人間が犬を愛するように人類を愛しており、可愛いペットを苛む災厄を取り除こうとしていたのです。

マキマの野望の成就に欠かせない存在がチェンソーマンでした。

チェンソーマンは地獄においてイレギュラーな存在であり、チェンソーマンに食べられた悪魔はその概念ごと消滅してしまいます。
ならば死や戦争の悪魔をチェンソーマンに食べてもらえば解決と考え、彼を眷属に引き入れようとこんな回りくどい手段をとりました。

デンジを早川家に居候させたのは、天涯孤独な彼に家族を与えてから奪いどん底に突き落とす為。

最初から何も持たない者は失う痛みを知らず追い詰めることができません。ですからマキマはデンジに家族を与え、相棒を与え、居場所を与えてから全部を取り上げました。デンジが心を閉ざし外界を拒絶すればポチタと分離が可能になります、それがマキマの狙いだったのです。

この思惑は見事に当たりました。
アキを亡くしたデンジはマキマに依存し、彼女の計略でパワーを殺してしまったのがトリガーとなって暴走を始めます。

元よりマキマとチェンソーマンは宿敵同士、激烈な死闘を繰り広げた仲でした。チェンソーマンの前身と目されるポチタが初登場時にボロボロだったのは、マキマに追い詰められた結果です。

チェンソーマンを仲間にしたいなら支配の力を使えば簡単?

否、マキマの力には落とし穴が存在します。

マキマが支配できるのは自分より劣る者のみ、彼女が格上だと認めた存在には効きません。

即ち、マキマはチェンソーマンの信者だったのです。

マキマがチェンソーマンを手中におさめるには、ポチタと融合したデンジの心を折り、彼自ら依存してくるように仕向けなければいけません。

しかし計画は失敗。マキマはデンジと融合後に弱体化したチェンソーマンに幻滅し、「チェンソーマンは服を着ない」「言葉を喋らない」「やること全部めちゃくちゃ」と嘆いています。
チェンソーマン推しのマキマにとってヒーローの堕落は許しがたかったのでしょうね。

マキマの最期

マキマはラストバトルにおいて26回死亡と再生を繰り返した末、デンジの心臓=ポチタを引き抜きます。

マキマが求めていたのはチェンソーマンの核であるポチタのみで、デンジのことは最初から器としか見ていませんでした。

されど不意を突かれて命を落とし、肉をデンジに食べ尽くされます。いかにマキマが不死身とはいえ、体を消化されてしまったのでは再生不可能。デンジは勝利をおさめました。
その後支配の悪魔はナユタという少女に生まれ変わり、デンジと同居を始めます。

マキマの名前の由来

マキマの名前の由来について藤本タツキは面白い発言をしています。
チェンソーは木を切るもの。マキマから「キ」を抜くとママ。マキマはデンジのママに等しい女性、母性の象徴だというのです。

マキマの傘下には大勢の魔人や武器人間がいました。

彼らがマキマに抱く感情は畏怖か強制された好意の二択で、ビームがチェンソーマンに捧げるような熱狂とは違います。

マキマは殉職した公安デビルハンターや打倒した敵の死体回収を命じ、後にその抜け殻を操ってチェンソーマンを包囲しますが、彼らはマキマに絶対服従の操り人形でしかなく、早川家のような温かい感情の交流はありませんでした。

支配の悪魔であるマキマは絶対的に孤独な存在でした。

支配を司る悪魔であるが故に、彼女は他者と対等な関係を築けないジレンマを抱えています。

最終話にて、ポチタは「マキマの本当の望みは誰かに抱き締められること」だとデンジに告げました。
この裏付けとなるのが39話の映画デート回、マキマは親子かそれに近しい男女の抱擁シーンで泣いています。自分の手に入らないものが描かれていたからこそ琴線に響いた、というのは穿ちすぎでしょうか?

マキマの名シーン・名セリフ

ここからはマキマの名シーン、名セリフをご紹介していきます。

「返事ははいかワンだけ いいえなんて言う犬はいらない」

デンジと出会ってまもなくマキマが放った言葉です。デンジのことを完璧犬扱いしているのがわかりますね。はいかワンしか認めない、戦慄の女王様ぶりです。

「とりあえずファースト間接キスは…チュッパチャップスのコーラ味だね」

姫野にゲロを吐かれてしょげ返るデンジに、チュッパチャップスをあげて一言。(小)悪魔の本領発揮です。

「私も田舎のネズミが好き」

逃亡中のレゼを路地裏に追い詰めて浴びせたセリフ。

危険と隣り合わせの環境で贅沢に暮らす都会のネズミと平穏無事に生きる田舎のネズミ、レゼの運命を暗示するたとえ話にぞっとします。

「死体が喋っている」

両手を挙げて仲間の命乞いをするクァンシにかけた言葉。この直後にクァンシたちは首をはねられ非業の最期を遂げました。

まとめ

以上、マキマのプロフィールや正体、目的などを解説しました。
理想の巨乳美人上司と見せかけ、その裏ではデンジをどん底に突き落とす根回しをしていたマキマ。人類救済の目的自体は素晴らしいのですが、そこに至るまでの過程が邪悪すぎます。

第1回公式人気投票では2位、第2回人気投票でも2位をタイトするなど、『チェンソーマン』の世界観を支え続けた立役者ともいえる彼女がアニメでどんな活躍を見せてくれるか楽しみですね。

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