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2000年代:『美少女戦士セーラームーンCrystal』OP・ED
2014年から2016年までは、原作漫画に忠実なアニメ化を目指した『美少女戦士セーラームーンCrystal』。TVシリーズは第1期から第3期まで(全38話)放送され、続編として2つの劇場版を公開。1990年代のTVアニメ版と区別し、タイトルを省略した「セラクリ」の愛称で呼ばれています。
キャラクターデザインに加え、主人公の月野うさぎ役以外の声優が全員変更され、これまでの「美少女戦士セーラームーン」シリーズとは別の新たな声優陣が勢揃いしています。
第1期・第2期OP:「MOON PRIDE」ももいろクローバーZ
17年ぶりの『美少女戦士セーラームーン』OPテーマはももいろクローバーZが担当し、「セラクリ」第1期と第2期にて連続で使用されました。元気いっぱいの印象がある5人の個性が光る曲です。
作詞作曲編曲は、アニメ『進撃の巨人』のOPテーマ「紅蓮の弓矢」などを制作したRevoが手がけ、「複雑なハーモニーにも見事に応えてくれた」と、ももクロを絶賛。讃美歌のようにスタートし、間奏ではギターやピアノが情熱的に展開し、まさに戦う女の子たちを表現しています。
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第1期・第2期ED:「月虹」ももいろクローバーZ
第1期のEDテーマは、OPテーマと同じくももいろクローバーZが担当しました。原作漫画家の武内直子が白薔薇sumireの名義で作詞を手掛け、「タキシード・ミラージュ」や「Moon Revenge」などセーラームーンの人気曲を制作した小坂明子が作曲しています。
逆境にもめげず夢を追い続ける強い心をしっとりと歌い上げています。タイトルの月虹をはじめ、星空、流星、などと天体の言葉を散りばめて、夜空の壮大なスケール感があり、メンバーのハーモニーも重なって癒される楽曲です。
第3期OP:「ニュームーンに恋して」やくしまるえつこ(Act.27~29・Act.38)、堀江美都子(Act.30~33)、ももいろクローバーZ(Act.34~37)
歌手・音楽プロデューサー・アートなど多岐に渡り活動するやくしまるえつこがプロデュースしたOPテーマ。やくしまるえつこ、堀江美都子、ももいろクローバーZと、各話によって異なる歌い手バージョンが使用されました。3種3様の乙女感は聴き応えがあります。
オルゴール調のイントロから一気に盛り上がるサウンドで、やくしまるえつこの、あどけない歌声が儚い乙女の雰囲気を出していて魅力的です。キュートできれいで、花いっぱいに囲まれたOP映像もファンを喜ばせています。
“アニメソングの女王”と呼ばれる堀江美都子バージョン。「キラキラ、乙女、流星群、セーラー戦士のキリッとバトル、衣裳のカラーは水色」などと即座にイメージを掴み歌っています。堀江は「ブレスが超難関!」と語っていますが、一言ずつ言葉を丁寧に発して温かみがあります。
ももいろクローバーZのバージョンでは、メンバーが入れ替わり重なって歌い上げています。チームだからこそ共鳴し、戦士らしさがあふれています。歌詞では〈今夜何かが起きる〉という予感にドキドキして、曲終盤では〈きみの引力に気づいてしまった〉と着地して、少女漫画の雰囲気を見事に曲に落としこんでいます。
第3期・第1ED「eternal eternity」セーラーウラヌス(皆川純子)& セーラーネプチューン(大原さやか)
第3期の3曲あるEDテーマのひとつ「eternal eternity」は、中性的なセーラーウラヌス/天王はるか(皆川純子)と、凛と美しいセーラーネプチューン/海王みちる(大原さやか)がデュエットするキャラクターソングです。歌詞には〈遥か/満ちる〉など、2人の名前にちなんだキーワードも散りばめている叙情的な楽曲です。
少女が憧れるお姉さま像が大人気の2人が歌う本曲は放送後すぐに話題に。YouTube「美少女戦士セーラームーン公式チャンネル」では動画公開後50万回再生を突破した記念に、セーラーウラヌスとセーラーネプチューンが担当パートだけを歌っているバージョンの動画が公開されました。
第3期・第2ED「乙女のススメ」セーラーちびムーン(福圓美里)
第3期の2曲目のEDテーマはセーラーちびムーン(福圓美里)が歌うキャラクターソングです。オモチャ箱からトキメキや好奇心がポンポン飛び出しているようなポップな曲調。〈なりたいあたし 会いたいあたし〉〈乙女たるもの 大志を抱け〉と、自分を大好きな純粋な気持ちが溢れています。乙女が成長するかのように、歩き走るED映像が「乙女のポリシー」の映像とリンクしています。
第3期・第3ED「永遠だけが二人を架ける」タキシード仮面(野島健児)
第3期の3曲目のEDテーマは、タキシード仮面(野島健児)が歌うキャラクターソング。ミュージカルを観ているように展開する繊細なメロディラインで、謎の男、タキシード仮面の2面性や深層を艶っぽく歌っています。歌い出しの〈もう/そう〉といった囁きがタキシード仮面様の世界観へ誘い、「斬新すぎる!」と話題になりました。