「羊文学」メンバーの年齢、名前、意外な経歴、おすすめ曲とは…?

「羊文学」メンバーの年齢、名前、意外な経歴、おすすめ曲とは…?

羊文学の名前の由来

一度聞いたら忘れられないバンド名「羊文学」。

この名前を付けたのは、バンドのフロントマンである塩塚モエカさんです。

この由来について塩塚さんは、テレビ朝日系列で2002年から2011年まで放送されていた「ストリートファイターズ」の「Hジェネ祭り」というオーディション企画に出ていたS.R.S(Sleeping Rag Sheep)が好きで、「羊」をバンド名につけたかったこと。

そして、音楽だけじゃないということを表現したくて「文学」とつけたと明かしています。

しかし、2019年塩塚さんはtwitterで「バンド名中学生の時につけたんだけど、変えたいと思いながらここまで来てしまった」と話しています。

筆者としては、インパクトのあるバンド名と楽曲とが絶妙なマッチングを果たしていると考えています。

ぜひ、このバンド名のままブレイクして欲しいです。

羊文学の魅力

羊文学の魅力は、大きく分けて3つ。

フロントマンである塩塚モエカさんの歌唱力と歌詞、そして3人で奏でる重厚なサウンドです。

塩塚モエカさんはかつてキリスト教系の学校に通い、インディーロックゴスペルを愛好しています。

そんな彼女の歌声は美しさ力強さを兼ね備え、バンドのサウンドの中でより際立ちます。

また、彼女の歌詞は羊文学の最大の魅力といっていいでしょう。

ファースト・アルバムとなった「若者たちへ」は、メンバー全員が大学生活を送っているさなかに発表されました。

モラトリアム期の真っただ中で塩塚モエカさんがつづった歌詞の数々は、まさに思春期の若者の葛藤不安定さ、漠然とした不安など、複雑な感情が凝縮されて歌に込められていました。

MEMO

塩塚モエカさんは、デビュー当初は怒りや不満を音楽にぶつけるように制作していたそうですが、そうした題材への限界、また自身のモラトリアム期の終了などを悟り次のステップへと進みます。

これまで以上にポジティブな感情を歌詞にすることで、聞いている人のよりどころとなるような作品を生み出し始めたのです。

発想の転換点を20歳で迎えたと本人が語っているので、アーティストとしての懐の深さをも感じさせてくれます。

こうした歌詞をのせて届けるバンドサウンドは、まさに羊文学の生命線です。

重厚でいて美しいサウンドを3人で織りなし、3枚目のEP「きらめき」ではこれまでとは違うポップなサウンドにも挑戦し、引き出しを増やし続けています。

デビュー当初、塩塚モエカさんは「間口の広さと過剰さを合わせていくのが羊文学だと思っている」と語っていました。

その言葉どおり、等身大の歩みを続けながらもより幅広い層に届く楽曲を、自分たちの芸術的なこだわりと商業的なスピード感の狭間で生み出し続けています。

羊文学おすすめのナンバー

これまでフルアルバム1枚EP4枚をリリースしています。

その作品の中からおすすめのナンバーをピックアップしていきます。

1999

2019年12月4日発売


2018年に配信限定でリリースされ、2019年に限定生産でCDもリリースされると全国的なヒットとなり、羊文学の名前を広めた一曲ともなりました。

ファンの間でも長らくCD化が待たれていた楽曲で、2019年12月に公開されたミュージックビデオは、映像作家・石田清志郎さんが監督を務め、羊文学の演奏シーンも印象的な作品となっています。

すでに新世代のクリスマス定番ソングと評されており、今後も羊文学の軸となっていく作品となりそうです。

Step

2017年10月4日発売


1枚目のEP「トンネルを抜けたら」の中に収録されている一曲です。

塩塚モエカさんにとってこの曲は、1つの転換点。

「これまで怒りや辛さを爆音で発散している感じだった」とする楽曲作りから「長く音楽をやっていきたいと思っていて、もっと視点を広げたかった」と制作したのがこのStepであり、2枚目のEP「オレンジチョコレートハウスまでの道のり」に収録された曲たちだそうです。

若者ならではの心の停滞感、上手くいかないことや過去を振り返って立ち止まっている自分を受け止めながら、前を向く決意を歌ったような一曲となっています。

ロマンス

2019年7月3日発売


3枚目のEP「きらめき」に収録されています。

塩塚モエカさん曰く、映画「嫌われ松子の一生」のような狂っているものをポップに、皮肉交じりに表現するのが面白いと思い、キャッチーな言葉でまとめたという一曲です。

歌詞の中にある「女子はいつだって無敵だよ」という一聴するにポジティブに思える歌詞さえも、「無敵だと思っていないから口にしてみるという感じ」と語っています。

軽快かつポップなメロディーの中に、美しいボーカルで紡がれる女の子の奥底にある狂気

聞けば聞くほど、その奥側の感触に手が届くような感じがする一曲です。

人間だった

2020年2月5日発売


4枚目のEP「ざわめき」に収録されているナンバー。

リードトラックであるこの曲は、生き物としての人間社会の歪みや時代の危うさを歌えないかという思いで作られました。

これまでにはなかった「語り」部分も取り入れた意欲作で、人間という生き物そのものへの警告ともとれるような壮大なテーマと向き合った一曲です。

ちなみに塩塚モエカさんは「風を切る奇跡 思い出してよ」という歌詞がお気に入りだそうです。

最新情報

ビルボードライブの生配信が決定

12月4日にビルボードライブ横浜で行われる「羊文学 まほうがつかえる 2021」の2ndステージが、ビルボードライブにて生配信されることが決定しました。
Streaming+のほか、KORG「Live Extreme」による高画質&高音質ライブストリーミング、eContentでの配信も決定しているとのことで、11月26日正午時より配信チケットの受付が開始されます。

まとめ

ここまで、2020年のブレイクアーティストの大本命と言われる羊文学について紹介しました。

重厚なオルタナティブ・ロックのサウンドだけではなく、よりポップなものに挑戦するなど作品の幅が広がり続けている羊文学。

フロントマンである塩塚モエカさんが紡ぎだす歌詞は、まさに文学の名に恥じない作品性の高さを誇っています。

さらに、歌に対して「怒りや不満」といった強いエネルギーをもって書かれたものから、「許し」や「寛大さ」など、誰かの気持ちに寄り添うようなものに緩やかに幅を広げて、作品を生み出しています。

デビューアルバムから3年ほどの間にこれだけの進化を遂げている3人なので、今後の展開も非常に楽しみです。

そして、2020年8月23日開催の「FUJI ROCK FESTIVAL’20」に出演が決定しており、羊文学が最初に注目を浴びたステージに再び上がることとなります。

しかし現在、新型コロナウイルス感染拡大の影響でライブなどは中止・延期が相次いでしまっている状況です。

花火大会や夏祭りなども続々と中止が発表されているため開催は微妙なところですが、無事に音楽を楽しめる夏が来ることを祈るばかりです。

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