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スピッツとはどんなロックバンド?
1990年代から2010年代までの各年代において人々の心に刻まれるヒット曲を世に送り出してきたスピッツ。
彼らの名を日本中に轟かせた“ロビンソン”を筆頭に“チェリー”や“楓”、“スターゲイザー”、“ルキンフォー”など数々の超名曲を残してきました。
特定の年代に愛されるバンドではなく、すべての年代から等しく愛を注がれる存在だと言えるのではないでしょうか。
では、スピッツとは、一体どんなロックバンドなのでしょうか?
スピッツ・バンド名の由来
かつては伝説のパンクバンドTHE BLUE HEARTSから多大な影響を受け、パンキッシュなパフォーマンスを披露していた時期もあるスピッツ。
今はその頃の面影すらなく、草野マサムネさんのソフトな声が心地よいエヴァーグリーンな香り漂う楽曲を演奏しています。
そんな真逆とも思える音楽性の転換を見せたスピッツですが、少し可愛らしい響きを持つバンド名はどこから来たのでしょうか?
『スピッツ』というバンド名は、草野さんが、
- 「『s』に『p』が続く単語が好きで、かつ、ドイツ語で尖っているという意味を持つ『Spitz』は、バンド名にふさわしい」
- 「スピッツというワードは、短くてかわいいのにパンクっぽい名前である」
- 「スピッツという犬種は、弱いくせによく吠える」
という理由から名付けたといわれています。
自分をタフに見せたいバンドが溢れるパンクシーンの中で、「弱いくせによく吠える」という犬種を選んだあたりに名付け親である草野マサムネさんのユニークさが透けて見えると思うのは筆者だけでしょうか。
いずれにせよ、あまりにもパンクバンドっぽい名前を付けていたら今の音楽性とはマッチしないでしょうし、スピッツというどことなく可愛らしい響きを持つ名前を選択したのは大正解だったと言えるでしょう。
ミステリアス性が人気の秘訣!
幅広い年代から絶大な支持を集めるスピッツ。
彼らの人気の秘密はどこにあるのでしょうか?
筆者は、その魅力とはズバリ『ミステリアス』な部分にあると考えています。。
例えば、“ロビンソン”のAメロの歌詞では
『新しい季節は なぜかせつない日々で 河原の道を自転車で走る君を追いかけた』
と歌われています。
卒業や就職を機に今までの友達と別れて新しい社会に繰り出すこともあるわけですから、新生活に不安を覚えることもあるでしょう。
しかし、そんな切なく不安を感じている主人公が、急に河原の道を自転車で走る君(おそらく異性ではあるのでしょう)を追いかけるようなことをするでしょうか?
どう考えても、気持ちと行動がかみ合っていません。
ただ、この謎めいた行動でさえ、ミステリアスな一面として多くのファンに受け入れられ、聴き手によっていろんな世界観が想像されていくのです。
例えば、不安な気持ちはあるけれど、自転車で走って行く君を見ていくと、どこかまばゆい気持ちを感じ、気がついたら追いかけてしまっていたとか・・・
これは一つの事例に過ぎず、人それぞれ聴き手によってどのようにでも解釈できるミステリアスな歌詞が聴く者を魅了してやまないのでしょう。
だからこそ、世代を超えて多くのファンから愛されているのです。