土岐麻子 – 唯一無二の存在感を放つシンガーソングライター|そのプロフィールや経歴とは…!?

土岐麻子 – 唯一無二の存在感を放つシンガーソングライター|そのプロフィールや経歴とは…!?

普段何気なく聴いているCMソングや、TV番組のナレーション、ラジオのナビゲーターなど、「実はこの曲もあの曲もこの人だった!」「この人、この番組にも出演してたのか!」という経験をしたことのある方は少なくないでしょう。

そんな風に、暮らしの中に溶け込んでいる声の持ち主の一人が、土岐麻子(とき あさこ)です。

土岐麻子という名前を聞いただけではピンとこない方がいたとしても、その声はどこかで耳にしているはず。

ソロシンガーとして活動していますが、自身の作品のみならず、他のミュージシャンの作品にもゲストボーカルとして参加していたり、CMやTV番組のナレーション、ラジオ番組にも出演していたり、朗読をしたりと、あちらこちらで引っ張りだこ。
公式サイトのBIOGRAPHYでも「声のスペシャリスト」として紹介されています。

これまでの参加作品をチェックすれば、「この曲のコーラスも!」「このCMナレーションも?」という驚きがあるかもしれません。

もちろん、歌手として自身の音楽活動も充実しており、2022年には最新アルバム『Twilight』を引っ提げてツアーを開催。

柔らかく澄んだ歌声は非常に魅力的。ジャズやスウィング、ダンスミュージック調の曲から、様々なミュージシャンのカバーまで、作品も幅が広いです。

今回は、そんな土岐麻子の人物像や作品の魅力を深堀していきます。
「これ見たことある!」「この声知ってる!」というものがきっとありますので、ぜひそこを入り口にして土岐の音楽にも触れてみてくださいね。

ミュージシャン・土岐麻子とは?

土岐麻子はソロシンガーとして活動するミュージシャンです。

生まれは東京父親はサックス奏者の土岐英史

鷗友学園女子中学校・高等学校、早稲田大学第一文学部出身。

子どもの頃からクラシックバレエを習っていて、中学・高校時代は運動部のダンス班に所属していたといいます。
部活は厳しかったものの、熱心な部員であり、顧問の先生から見ても華があったとか。

ミュージシャンとしての活動は、バンドからスタートしています。
Cymbalsのリードシンガーとして、1997年にインディーズ、1999年にメジャーデビューを果たしました。しかし2004年にCymbalsは解散

その後、父である土岐英史を共同プロデューサーとして、ジャズ・カバー・アルバム『STANDARDS ~土岐麻子ジャズを歌う~』をリリースし、ソロでの活動を開始します。
以来、ジャズやシティポップ、ダンスミュージック、歌謡曲などの要素を織り交ぜながら、オリジナルの楽曲もカバーもコンスタントにリリースし続けています。

タイアップも数多くこなす他、「How Beautiful」が起用されたユニクロのCMなど、土岐本人がCMに出演したりナレーターを務めたりすることも少なくありません。
ドラマで朗読を担当することなどもあり、まさに「声のスペシャリスト」としての一面が窺えます。

テレビやラジオ番組のナビゲーターとしても活躍。

2009年10月から放送が開始されたレギュラーラジオ、JFN系「TOKI CHIC RADIO」では、楽曲紹介、ゲストとのトーク、バラエティ豊かなコーナーを楽しむことができます。
https://audee.jp/program/show/7449

さらに、2015年12月にはエッセイ集『愛のでたらめ』(二見書房)を発売するなど、文筆家としての一面も持っています。声のスペシャリストだけでなく、言葉のスペシャリストと言っても良いかもしれませんね。

意外なところでは、『歴史研究』第641号(2016年5月号)に「土岐一族と私」という文章を寄稿してもいます。

なぜ歴史?と思われるかもしれませんが、実は土岐麻子のルーツを辿ると、鎌倉時代~江戸時代の武家である土岐氏に行きつくそうです。


なかなかインパクトの強いプロフィールの持ち主ですね。

私生活では、2016年1月12日に結婚を発表
相手は仕事で知り合ったレコーディングエンジニアだと明かしています。前年にリリースしたアルバム『Bittersweet』を制作する中での物事の見方の変化から、相手の素晴らしさに気づいたのだとか。

2021年11月24日に2年ぶりとなるアルバム『Twilight』をリリース。2022年1月から2月にかけては同アルバムを引っ提げたツアーを回りました。
ミュージシャン、声のスペシャリスト、そして文筆家。様々なスタイルで活躍を続けているアーティストです。

土岐麻子の作品・ジャンルはどんなもの?

音楽的なルーツ

サックス奏者・土岐英史の娘でもある土岐麻子は、子どもの頃から音楽に親しんでいたようです。
家ではブラックミュージックやAORなどが流れていたのだとか。

Earth, Wind & Fireの「September」のコーラスを真似して歌ってみたりもしていたとインタビューなどで話しています。

1980年代のアイドルの曲など歌番組で流れる音楽にも触れていたり、1960年代や1970年代の音楽への憧れもあったりと、洋楽・邦楽を問わず様々な音楽を幅広く吸収してきたことが窺えます。

そんな土岐麻子の作品は、シティポップ的な要素が強いものでありつつ、耳に残るフレーズや、心を揺さぶられるような美しいメロディ、ドラマチックな展開なども印象的。
まさに、彼女が触れてきた様々な音楽を融合させたり、昇華させたりしているような作品だと言えるでしょう。

土岐麻子のおすすめ曲については後ほどご紹介しますので、気になる曲を探してみてくださいね。

多彩なカバー曲とコラボ曲

また、カバー作品や、他のミュージシャンの楽曲への参加、コラボなども数多くあります。

先ほど触れたEarth, Wind & Fireの「September」もカバーしていますよ。

原曲とはまた違った、ゆったり体を揺らしたくなるような心地よいアレンジと歌声です。

他にも、くるりスピッツASIAN KUNG-FU GENERATIONなど、J-ROCKのカバーも歌っています。

どれも優しい歌声が心地よく、繊細でありながら原曲の雰囲気も生かされていたり、終盤にかけては壮大さも感じられたりと、素敵なカバーに仕上がっていますね。

他ミュージシャンの楽曲への参加では、先ほど挙げたくるりのシングル「さよならリグレット」にコーラスで参加しています。

柔らかい印象の曲に一層のあたたかさと浮遊感を加えるようなコーラスですね。

聴く人にとっても心地好く、楽曲に柔らかさやあたたかさ、優しい風合いをもたらす歌声を聴けば、土岐がコーラスやゲストボーカルとしても、ナレーターとしても魅力的で引っ張りだこである理由がお分かりいただけるのではないでしょうか。

少し変わったコラボとしては、バカリズムと一緒に歌っている曲もあります。

意外なほど二人の歌声が合っていて、お洒落で楽しい気持ちにさせてくれる一曲です。

それ以外にも、南波志帆やNegiccoへの歌詞提供、真心ブラザーズの作品へのゲスト参加など、他アーティストとのコラボを含めると土岐麻子の関わっている作品数は膨大です。

探してみたら「ここでも歌っていたのか!」と驚くこと間違いなし。ぜひチェックしてみてくださいね。

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土岐麻子のおすすめ曲を紹介!

ここからは、土岐麻子の歌声や歌詞の魅力を感じていただけるおすすめ曲をご紹介していきます。

CMやドラマなどのタイアップも数多くこなすミュージシャンですから、「これ聞いたことある!」という楽曲もきっとあるはず。
知っている曲でも初めて聴く曲でも、土岐の音楽のポップさ、お洒落さや可愛らしさ、ドラマチックさや歌声の透明感、優しさを味わってみてください。

Gift~あなたはマドンナ~

タイアップの多い土岐ですが、その中でも代表曲と呼べるのは、資生堂「エリクシール シュペリエル」CMソングに起用された「Gift~あなたはマドンナ~」(2011年1月19日リリース)でしょう。

1980年代頃のシティポップを思わせるカラフルなイメージのアレンジに、土岐の透明感のある歌声が心地好く響く1曲。

あなたって不思議だわ あなたっていくつなの?」というサビの歌詞がやはり耳に残りますが、「悲しみも 喜びも 傷ついた過去さえも/シュペリエルな シュペリエルな/あなたへのギフト」というフレーズも、聴く人に勇気を与えてくれるでしょう。

乱反射ガール

乱反射ガール」は2010年5月26日リリースの同名のアルバム『乱反射ガール』に収められている1曲

その曲名の通り、キラキラと乱反射する光をイメージさせるような、幻想的で繊細な音色が印象的です。

先ほどご紹介したカバー曲や「Gift~あなたはマドンナ~」などとはまた違った雰囲気で、ミステリアスさも感じさせますね。

柔らかく透明感のある土岐の歌声もその印象をガラリと変えていて、曲調やアレンジに合わせてその色を変えるかのようです。

ほのかに感じられる切なさも聴く人の心を掴む、癖になるような1曲です。

セ・ラ・ヴィ ~女は愛に忙しい~

セ・ラ・ヴィ ~女は愛に忙しい~」はアルバム『Bittersweet』(2015年7月29日リリース)に収録。歌詞はジェーン・スーと土岐麻子の共作です。

ドラマ「私たちがプロポーズされないのには、101の理由があってだな」シーズン2のオープニングテーマにも起用されました。

ダンスミュージック調のアレンジやファンキーなギターの音色と合わさると、土岐の歌声はお洒落で妖艶な雰囲気にもなります。

三度目の運命の恋も/ただの人違い」というような、歌詞に潜む影もひとつの魅力です。

音楽番組を模したMVもインパクト抜群。
しっとりした大人のダンスナンバーでありつつ、耳に残るキャッチーさも持った曲です。

BOYフロム世田谷

こちらもアルバム『Bittersweet』からの1曲。
土岐麻子は学生時代千歳船橋に住んでいたと言いますが、「BOYフロム世田谷」のMVではそんな世田谷の街を闊歩する土岐の姿を観ることができます。

好きだった相手との別れが描かれた歌詞からは切なさや寂しさも感じられますが、アニメーションが可愛らしく、土岐のお茶目な一面も窺えるMV。

思わず口ずさみたくなる歌詞の響きや軽やかなサウンドも土岐麻子の作品の醍醐味です。

HOME

HOME」は2020年7月7日に配信リリースされた曲。アニメ「フルーツバスケット」の第2期のオープニングテーマに起用されました。

ゆったりと歩くようなリズムとノスタルジックな曲調から、帰り道の光景や家路を急ぐ人々の姿が目に浮かびます。

you’re my home, sweet home/どんな夜も 離れてても/心帰る場所はきみだよ」という歌詞からは、相手に対する深い信頼や親愛が感じられる、とてもあたたかい1曲です。

眠れぬ羊(with TENDRE)

最後は2021年11月24日にリリースされたアルバム『Twilight』から、TENDREとコラボした「眠れぬ羊」です。

「Twilight」という単語の意味する通り、夕暮れ時から夜にかけての光景を歌ったこのアルバムを締めくくる「眠れぬ羊」は、夜が明ける少し前の街の空気が感じられる、ゆったりとメロウで静かな1曲。

例えば誰かと夜通し語り明かした後、空が徐々に明るくなっていく中、それぞれの家に帰っていくというような場面。他愛もない瞬間や、過ぎ去ってしまった時間を愛おしむようなまなざしも感じられます。

ミニマルでありながら、アルバムのトリにふさわしい広がりをもった曲だといえるでしょう。

まとめ

土岐麻子の人物像や活動、作品についてご紹介してきました。

カバー曲や歌詞提供、CMソングなど、土岐麻子の作品は本当に様々な場面で流れています。
今回ご紹介できたのはほんの一部です。

「もしかしてこの曲も…?」と思うものがある方や、「ほかにどんなCMがあるの?」と気になった方には、2011年2月2日リリースのコンパイル盤『TOKI ASAKO “LIGHT!” ~CM & COVER SONGS~』などもおすすめ。カバー曲やCMなどで流れた人気曲をまとめてチェックできますよ。

メロウでポップで耳馴染みの良い楽曲の数々を、ぜひチェックしてみてくださいね。

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