ハナレグミ – 深く温かい歌声が紡ぐ歌世界 | バンド時代からの経歴や魅力を徹底解説

ハナレグミ – 深く温かい歌声が紡ぐ歌世界 | バンド時代からの経歴や魅力を徹底解説

まるで毛布のような(!?)温かい歌声を持つアーティスト「ハナレグミ」

名前だけだとバンドのようですが、実はソロアーティストです。

しかも、意外なアーティストとバンドを組んでいた過去も…?

この記事ではハナレグミのプロフィールや経歴、人気曲をご紹介します!

ハナレグミのプロフィール


「ハナレグミ」は2002年より活動を始めたソロユニット

永積崇(「永積タカシ」と表記されることもあり)がボーカル&ギターを務めています。

そんな永積は1974年11月27日生まれ、東京都出身の男性。

実はハナレグミとしてデビューしたわけではなく、最初は「SUPER BUTTER DOG」というバンドのメンバーとして1997年にデビューしました。

MEMO

「SUPER BUTTER DOG」は1997-2008年に活動していたバンド。
のちに「レキシ」として活動する池田貴史(いけだ たかふみ)や「マボロシ」として活動する竹内朋康(たけうち ともやす)らが所属していました。

ちなみに、「ハナレグミ」というアーティスト名の由来は本人の顔。

永積と友人が飲んでいた時、どちらも目が離れ気味の「離れ目」であったことから「ハナレグミだね」と言われ、そのままアーティスト名として採用したそう。

ハナレグミの魅力

ハナレグミの魅力といえば、聴く人を包み込むような温かい歌声

楽しい時や悲しい時など、どんな時に聴いてもふっと心が安らぐようなやさしさに溢れています。

とはいえただ柔らかい歌声というわけではなく、主張しすぎずともしっかりと胸に響くのがポイント。

BGMにすれば心地よく聴くことができ、聴きこもうとするとどっぷり世界観に浸ることができます。

つまり、同じ曲でもその日その時のシチュエーションや自分の心情に合わせて味わうことができるアーティストなのです。

また、その声を生かした他アーティストとのコラボレーションにも注目。

個性的なのに相手の歌や演奏を決して邪魔せず、どんなアーティストともぴったりハマります。

歌唱力はもちろん、深みのある個性的な歌声や他アーティストと生み出す絶妙なハーモニーにぜひ注目してみてください。

ハナレグミの経歴


前バンドでメジャーデビューを果たした1997年から数えると、アーティストとしての活動歴は20年以上の大ベテラン。

これまでどんな経歴を辿ってきたのかチェックしてみましょう。

デビュー前〜SUPER BUTTER DOG時代

ハナレグミこと永積崇(ながづみ たかし)が音楽を始めたのは、高校2年生の時のこと。

アコースティックギターを使った弾き語りスタイルで活動を始めました。

高校卒業後は音楽の専門学校へと進学。

同学校に在学中の1994年、ギター・竹内朋康を中心に「SUPER BUTTER DOG」を結成します。

そして1996年、「犬にくわえさせろ」という作品をインディーズからリリース。

翌1997年には「FREEWAY」でデビューを果たし、メジャーシーンでの本格的な活動を始めました。

SUPER BUTTER DOGはその後も1年に1枚のペースでアルバムをリリース。

1999年にはメンバーが1名脱退してしまうものの、翌年は「FUJI ROCK FESTIVAL」等の大型野外フェスにも多数出演し、大活躍を果たします。

2002年には自主レーベルからシングル「風土」をリリースしますが、同年9月にSUPER BUTTER DOGは活動休止を発表。

これとほぼ同じタイミングで永積は「ハナレグミ」としての活動をスタートさせたのでした。

ハナレグミとしての活動スタート

2002年9月にSUPER BUTTER DOGとしての活動を休止すると、翌月10月には早くもハナレグミとしての1stシングル「家族の風景」を、11月には1stアルバム「音タイム」をリリースします。

すると同アルバムはオリコンランキングで39位を記録。

1stシングルはオリコン圏外でしたが、わずか1ヶ月で徐々に認知&人気を高めていきます。

さらなる活躍を目指し、永積はギターを片手に全国のライブハウスでソロライブを敢行。

その甲斐もあってか、2004年にリリースした2ndアルバム「日々のあわ」はオリコンランキングで15位を獲得。

同年に行った全国ツアーは全会場がソールドアウトするなど、徐々に人気アーティストとしての認知が広まり始めます。

翌2005年にはSUPER BUTTER DOG時代にリリースした楽曲「サヨナラCOLOR」をタイトルにした映画の公開が決定。

永積はエンディング曲とサントラを担当するなど、作品に深く関わりました。

翌2006年以降は再結成したSUPER BUTTER DOGの活動を中心に行うも、2008年にSUPER BUTTER DOGは解散。

2009年からは再びハナレグミとしての活動に力を入れ始めます。

SUPER BUTTER DOG解散後

SUPER BUTTER DOGが解散した翌年、5月に4thシングル「光と影」、6月には4th アルバム「あいのわ」をリリースします。

するとシングルはオリコンランキング26位、アルバムはなんと7位を獲得。

同年には全国ツアーを開催、ツアーファイナルの日本武道館では1万人ものファンを集めました。

その後は「FUJI ROCK FESTIVAL」や「RISING SUN ROCK FESTIVAL」など大型野外音楽フェスに続々と出演。

2012年には石川さゆりの楽曲
「ウイスキーが、お好きでしょ」のカバーがCMソングとして起用され、知名度を一気に高めます。

同カバーを収録した初のカバーアルバム「だれそかれそ」をリリースすると、オリコンランキングで7位を記録。

2014年以降は様々なアーティストとのコラボレーションや楽曲提供を行い、さらに知名度を上げると同時に人気アーティストとしての地位を確固たるものとしました。

その後もコンスタントに楽曲リリースやツアーを開催していましたが、2020年度以降は新型コロナウイルスの流行により一部のツアーやライブが中止に。

しかしYouTubeを使った生配信ライブでファンを楽しませるなど、現在も精力的に活動し続けています。

ハナレグミの人気曲

ハナレグミの楽曲はメロウな印象が強いものの、実はポップな楽曲も少なくありません。

しかし、やはり人気が高いのは温かな声がじんわりと染み入るようなゆったりとした楽曲。

とりわけ人気が高い5曲をご紹介します。

家族の風景

「家族の風景」は2002年10月にリリースしたハナレグミの記念すべき1stシングル。

リリース当初はオリコン圏外でしたが、ハナレグミの人気と共に人気が高まった楽曲です。

温かいメロディーに乗せて歌われているのは、とある家族の様子。

<キッチンにはハイライトとウイスキーグラス>という歌詞に現れている通り、「様子」というよりは日常のワンシーンをそのまま切り取ったかのような描写が印象的です。

また、<7時には帰っておいでとフライパンマザー>という家族の温もりを感じさせるような歌詞も心地よさのポイント。

自分の幼少期や家族のことを思いながらしっとりと聴くのにぴったりな一曲です。

MEMO

女性シンガー・笹川美和による同曲のカバーが、2018年に公開された映画「blank13」の主題歌に起用されました。

深呼吸

「深呼吸」は2016年にリリースされた5枚目のシングル。

同曲は映画「海よりもまだ深く」のために書き下ろされたもので、映画の「なりたい大人になれたかい?」という問いかけが楽曲制作の鍵になったんだそう。

そのため冒頭は<夢見た未来ってどんなだっけな/さよなら/昨日のぼくよ>という深く考えさせられる歌詞からはじまります。

とはいえ夢と現実のギャップに嘆く悲しい曲ではなく、楽曲の最後は前を向かせるような歌詞で締めくくられているのが魅力的なポイント。

過去を振り返って今を見つめ直し、「また明日から頑張ろう」と思わせてくれそうです。

MEMO

同曲のMVを監督したのは、映画の監督を務めた是枝裕和
映画のサイドストーリーとして撮り下ろされ、俳優・池松壮亮とハナレグミ本人が出演しています。

サヨナラCOLOR

「サヨナラCOLOR」はSUPER BUTTER DOG時代の楽曲。

2001年ごろに発表され、2005年に「明日へゆけ」という楽曲と両A面シングルとしてリリースされました。

同曲は新たな一歩を踏み出そうとしている人に向けた応援ソング。

といっても力強く励ますような楽曲ではなく、新しい世界に飛び込むことに対する不安をそっと払拭してくれるようなやさしさに溢れています。

冒頭の<そこから旅立つことは/とても力がいるよ>という歌詞は、新たな門出を迎えようとしている人にはグッと響くはず。

楽曲は送り出す側の目線で歌われているので、新たなことにチャレンジしようとしている友人に送るのもオススメの一曲です。

MEMO

同曲からインスピレーションを受けた俳優・竹中直人が同じタイトルで映画を制作。
その主題歌に同曲を起用し、ハナレグミと忌野清志郎による特別バージョンが発表されました。

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発光帯

「発光帯」は2021年3月にリリースされた8thアルバム「発光帯」の表題曲。

ハナレグミ は自身で作詞作曲を行うことが多いですが、同曲は作詞をクラムボンの原田郁子、作曲をレキシの池田貴史が務めています。

楽曲から自分らしさを抜くために制作にはほぼ関わらず、完全に2人に任せたそう。

しかし、曲を聴いてみるといい意味でハナレグミ色に染まっており、原田郁子&池田貴史の世界観と絶妙にマッチしています。

ちなみに、楽曲タイトル「発光帯」の発案は永積。

コロナ禍でフィルム写真にハマり実家の近くの道を撮影する中で、50年同じ道を通い続ける父親の存在や、古びた街並みが懐かしいだけでなく今も輝いていることに感銘を受けて思い浮かんだ言葉なんだとか。

楽曲でも過去を思う気持ちと、今や未来を見つめる気持ちが歌われています。

女優・夏帆が出演するMVも必見です!

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おあいこ

「おあいこ」は2015年にリリースされた6thアルバム「What are you looking for」に収録されている楽曲です。

<抱きしめるふりして/抱きしめてもらってた/愛するふりして/愛してもらってた>というなんとも感慨深いフレーズからはじまる一曲ですが、同曲の作詞作曲を務めたのはRADWIMPSの野田洋次郎

失恋ソングとも、恋人への感謝を伝える楽曲とも取れる繊細な歌詞が非常に印象的です。

野田の儚い世界観と永積の深く温かな声がぴったりとハマり、かなりエモーショナル。

CMディレクター・映画監督の石川寛が監督したドラマ仕立てのMVと一緒に視聴すると、映画を1本見たような充実感があります。

ぜひ合わせてチェックしてみてくださいね。

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ハナレグミのまとめ

以上、ハナレグミの経歴や人気曲について解説しました。

彼は自身のアーティスト活動の他、楽曲提供やナレーションでも活躍しているため「ハナレグミ」を知らずともどこかで彼の作品に触れているという人も多いはず。

これを機にぜひハナレグミの楽曲や他アーティストとのコラボソングなどを聴いてみてくださいね。

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