「終わりと始まりの物語を空想する」というテーマで物語性の高い楽曲を生み出す音楽ユニット・三月(さんがつ)のパンタシア。
その活動では、青春の中にいる女の子の様々な感情を音楽としてポップに表現し、多くのファンの共感を集めてきました。
本記事では、三月のパンタシアの魅力に迫ります。
目次
三月のパンタシアとは?
三月のパンタシア(以下、三パシ)は、女性ボーカルの「みあ」による音楽ユニット。
メンバーはみあ1人で、楽曲ごとにミュージシャンやイラストレーターなど多彩なクリエイターとコラボレーションを果たしてきました。
そんな三パシが発表する楽曲は実に幅広く、ボカロやJ-POP、邦ロックなど様々なジャンルの音楽が顔を出します。
加えて今まで送り出した楽曲はどれもが物語性に溢れ、みあの透き通るような歌声が、楽曲の世界観を色鮮やかに表現。
聴き手は自身と重ね合わせながら、思い思いの空想に身をゆだねることが可能です。
ユニット名の「三月」は別れや出会いが同居するドラマチックで、みあが好きな季節、そして「パンタシア」は「空想」を意味するラテン語に由来します。
2018年以降は、みあ自身が執筆した小説を軸に、小説と楽曲、イラストを連動させた音楽活動を継続中。
「言いたくても言えない」、「素直になれない」。こうした微妙な心の揺れ動きをポップな音楽へと結実させ、若い世代から支持を集めています。
三月のパンタシアの歩み
2015年の活動開始以来、着実に歩みを進めてきた三パシ。ここからはその歩みを辿ります。
インターネット上で音楽活動を開始
子供の頃から音楽が好きだったものの、自分が表現する立場になるとは思っていなかったみあ。
ある時、後に活動を共にするスタッフの1人に歌声を聴いてもらう機会を得て状況は変化。
その声質を褒められ、誘いを受けた彼女は、音楽の世界へと足を踏み入れることを決意します。
そして2015年8月に幻想的な雰囲気をまとった楽曲『day break』をYouTubeで公開し、みあは三パシとして音楽活動を開始。
本作は、三パシが変わらずに表現し続ける「言いたくても言えない切なさ」を詰め込んだ楽曲で、みあの感情に訴えかけるような歌声が聴き手の心を強く揺さぶりました。
同曲を皮切りに、三パシは物語性に溢れた楽曲を次々と発表していきます。
そんな楽曲制作を彩るのは、インターネットを中心に活動するミュージシャンたちの存在です。
『day break』を手がけた「すこっぷ」を初め、後にヨルシカのコンポーザーとして異彩を放つn-buna、イナメトオル名義でも活躍する40mPなど、第一線を走る顔ぶれが三パシの世界観を形作ってきました。
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メジャーデビュー
その後、三パシは2016年6月1日にシングル『はじまりの速度』でメジャーデビューを果たします。
表題曲はTVアニメ『キズナイーバー』のエンディングテーマで、疾走感溢れるナンバー。
みあの表現力豊かな歌唱が切なく胸をしめつける本楽曲は、TVアニメと共に大きな注目を集めました。
これ以降も三パシは次々とアニメ作品とのタイアップを獲得。作品に寄り添いつつ、独自性を帯びた楽曲を送り出していきます。
2017年3月8日(三パシの日)には、満を持して1stアルバム『あのときの歌が聴こえる』を発売。
インディーズ時代の作品からタイアップ作品まで収録し、三パシの軌跡を辿る1枚となりました。
初ワンマンライブの開催
メジャーデビューを経て勢いを増す中、三パシは初めて人前でパフォーマンスを披露することに。
2017年5月、さいたまスーパーアリーナで開催の音楽イベント「MUSIC THEATER 2017」に出演したみあは、観客の反応を肌で感じ、ライブの素晴らしさを知ります。
そして同年11月25日には、duo MUSIC EXCHANGE(東京)で「三月のパンタシア ワンマンライブ~きみとわたしの物語~」を初開催。
楽曲に応じて巧みに色を変えるみあの歌唱は、会場に集結した観客を楽曲が描く物語世界に誘いました。
その後も三パシは精力的にライブを行っていきます。
みあはライブが本当に好きで、客席からの笑顔にいつも力をもらってきたとインタビューで明かしています。