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自主企画「ガールズブルー」始動
三パシは活動初期から物語性の高い楽曲の発表やライブを行っており、小説と楽曲を絡めた企画にも積極的に取り組んできました。
そんな三パシが物語とのさらなる連動を掲げ、2018年8月から始めたのが自主企画「ガールズブルー」です。
本企画はみあ自身が執筆した小説を元に、楽曲とイラストを制作。
第一弾として、みあの初めての小説『先輩』(※みあのTwitter上で公開)を原案にした楽曲『青春なんていらないわ』のリリックビデオがYouTube上に公開されます。
楽曲のコンポーザーはn-buna。イラストレーターには気だるげな雰囲気の女の子を魅力的に描くダイスケリチャードを新たに起用。
夏の終わりに抱く切ない感情の揺れ動きをポップに歌い上げた本作は、ファンはもちろん、今まで三パシの音楽に触れたことのない人々の間でも大きな話題となりました。
本作以降、三パシの音楽活動はダイスケリチャードのイラストで統一感のあるイメージが形作られます。
自主企画「ガールズブルー」は好評を博し、以降も季節感を大切にしながら、音楽・小説・イラストを連動させた作品づくりが三パシの音楽活動の軸になっていきます。
バンドサウンドを響かせる楽曲が増えたのも特徴的で、音楽性に広がりが生まれました。
多彩な活躍で見せる飛躍
「ガールズブルー」以降、三パシの活動はさらに注目を集め、1つの枠にとどまらない形で飛躍を見せます。
- ポカリスエット協賛「全日本高等学校・全日本中学校チアリーディング選手権大会」の応援CM曲『醒めないで、青春』
- みあ原作のオーディオドラマ『ミステリリカルな手紙はチョコレートよりも甘い』
- TVドラマ『あのときキスしておけば』のオープニングテーマ『幸福なわがまま』
多彩な活躍を続ける中、2021年7月には、みあによる初の長編小説『さよならの空はあの青い花の輝きとよく似ていた』(幻冬舎)が刊行。
本作では人付き合いが苦手な主人公の女の子が、バンドのボーカルに誘われたことを機に徐々に成長していく姿が描かれます。
小説の主題歌『夜光』は、主人公が加入したバンドが作中で披露するオリジナル曲。本作ではストレイテナーのホリエアツシが作曲、みあとホリエが作詞を担当しました。
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素顔を公開したワンマンライブ
2015年の活動開始から、みあの素顔を伏せた形で楽曲発表やライブを行ってきた三パシ。
メジャーデビュー5周年を迎えた2021年、みあのある決断が話題を呼びました。
同年11月27日、三パシが豊洲PIT(東京)で開催したワンマンライブ「三月のパンタシア LIVE2021『物語はまだまだ続いていく』」の途中で、みあが謎に包まれていた素顔を公開。
彼女が顔出しで歌うことは予告されておらず、会場に集まったファンを驚かせます。
活動開始当初、みあが匿名性の高い形で歌っていたのは、聴き手が物語の世界観に浸れるようにするためでした。
しかし活動を継続する中で、表現や創作に向き合う姿勢は徐々に変化。小説の執筆や作詞にも挑戦するようになったみあは、自分の物語を自分で伝えるように。
そこから、いつかありのままの姿で自分の物語を届けられたらという気持ちが芽生えます。
・みあが初めて作詞した楽曲『サイレン』
そうした想いが花開いたライブで、みあは晴れ晴れとした表情をファンに見せ、笑顔溢れる幸せな時間を過ごしました。
みあの決断はファンからも好意的に受け止められ、三パシの活動は新たな転機を迎えます。
変わらないまま、変わり続ける姿
2022年3月には、みあが素顔を披露してから初めてのアルバム『邂逅少女』を発売。
「再会」と「邂逅」をテーマにした同アルバムでは、新たな試みとして、みあが書き下ろした1つの小説から5つの楽曲を制作。
これらの楽曲によって小説の主人公はもちろん、他の登場人物の想いにも焦点が当てられています。
なかでもリード曲の『花冷列車』は、小説のメインテーマの1つとして作られた楽曲です。
みあがファンでもあるバンド・神聖かまってちゃんの「の子」が作曲を担当し、みあが作詞を担当。
軽やかなメロディと切ない歌詞によって、後悔を抱えた主人公が再会への一歩を踏み出す瞬間がドラマチックに表現されました。
同年3月には、多彩なアーティストが一発撮りのパフォーマンスを見せることで話題の「THE FIRST TAKE」に三パシが出演。
代表曲『青春なんていらないわ』をピアノアレンジで披露します。
みあは力強く感情をのせた歌声で原曲に新たな光を当て、視聴者の目に鮮烈な印象を焼き付けました。
さらに3月と4月に開催した初の東阪ツアーは大盛況。
6月には両A面シングル『四角運命 / アイビーダンス』の発売を控え、三パシの勢いは増すばかりです。
みあは「変わらないまま、変わり続けたい」とインタビューで語っており、根底にある「言いたくても言えない切なさ」を音楽にしていく姿勢は変わりません。
大切な部分は変えないまま新たな挑戦を続ける三パシの活躍に、今後も期待が膨らみます。
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