K-POP好きのみなさんは、K-POPの本場・韓国に行ったことはありますか?
筆者は3年ほど前に一度だけ釜山に行ったことがあります。そのときに、日本との違いに驚いたことを紹介したいと思います!
一つは、韓国料理といえば辛いものが多いことで有名ですが、コンビニに売っているおにぎりまで辛かったこと。
在日韓国人として、日本でも韓国の文化に触れる機会の多い筆者ですが、真っ赤なおにぎりを見てさすがにびっくりしました。根っからの辛いもの好きな民族なんですね。
もう一つは、飲食店に入ると店員さんがめちゃくちゃくつろいでいること。
日本でも、おじいちゃんおばあちゃんがやっているお店なんかは、お客さんと一緒に座っておしゃべりしている姿を見るのも珍しくはないと思いますが、韓国ではその光景を見る頻度が高かったという印象。いい意味でいえばラフ、悪い意味で言えば態度が悪い、ということですが、筆者的には料理が抜群に美味しかったので許します!(笑)
最後に、ペアルックを着ているカップルが異様に多いこと。
日本ではカップルが公共の場でイチャイチャするのが恥ずかしいことだという感覚がありますが、韓国では逆に見せつけたもん勝ちというような雰囲気があります。筆者が考えるに、それは韓国人が家族をすごく大事にする人たちだからだと思います。これから家族になるかもしれないパートナーとも、一身同体になりたいという気持ちが強いのでしょう。
みなさんも韓国に行ったら、日本と違う部分を探して楽しんでみてくださいね。
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目次
SEVENTEEN / HOT
今回の教材は、“セブチ”ことSEVENTEENの“HOT”という曲です。
今や世界中で高い人気を誇る男性グループにまで成長したSEVENTEEN。
アメリカのビルボードのアルバムランキング「Billboard 200」の2022年6月18日付けチャートで7位を記録した4枚目のフルアルバム「Face the Sun」のタイトル曲が“HOT”です。
曲がかっこいいだけじゃなく、歌詞にもかっこいい韓国語がふんだんに使われているんですよ!
ではさっそく、曲の世界を覗いてみましょう!
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~보다(ポダ)
모두 우릴 쳐다봐 (봐)モドゥ ウリル チョダバ (バ)
意味)皆、僕らを見てる (見てる)
歌詞の冒頭から、自信満々ですね。
“쳐다보다(チョダボダ)”とは、「見上げる」「見つめる」という意味です。歌詞の中では「注目する」という意味で使われていますね。
この“쳐다보다(チョダボダ)”ですが、語尾に付いている“보다(ポダ)”は「見る」という意味なんです。このように語尾に“보다(ポダ)”の付いている言葉は他にもたくさんあります。
例えば“쳐다보다(チョダボダ)”と同じ「見つめる」という意味で、“바라보다(パラボダ)”という言葉があります。
他にも“내다보다(ネダボダ)”「眺める」「見通す」、“살펴보다(サルピョボダ)”「探る」「注意してみる」、“둘러보다(トゥルロボダ)”「見回る」「見渡す」、“지켜보다(チキョボダ)”「見守る」「見届ける」、“훑어보다(フルトボダ)”「(ざっと)目を通す」「じろじろ見る」、“노려보다(ノリョボダ)”「睨みつける」というような言葉があります。
また“~보다(ポダ)”には「見る」という意味以外に、「~(して)みる」という意味でも使われるんです。
その場合、例えば“해보다(ヘボダ)”「してみる」という単語は、“하다(ハダ)”「する」という言葉に“~보다(ポダ)”「~(して)みる」が合わさって一つの言葉になっているということですね。
同じように、“말하다(マラダ)”「話す」と“보다(ポダ)”「~(して)みる」で“말해보다”「話してみる」、“가다(カダ)”「行く」と“보다(ポダ)”「~(して)みる」で“가보다(カボダ)”「行ってみる」、というような言葉があります。
日本語ととても似ていますよね? 日常会話の中で、ぜひ使ってみてくださいね。
~없이(~オプシ)
세상을 사정없이 달려(セサグル サジョノプシ タルリョ)
意味)世界を容赦なく駆けて
“사정없이(サジョンオプシ)”とは、「容赦なく」「思いやりなく」という意味です。
歌詞の中では、「世界を容赦なく駆け抜ける」という表現で使われていますが、この文脈では「気兼ねなく、自信をもって」という肯定的な意味としてとらえることができますね。
この“사정없이(サジョンオプシ)”もまた、二つの単語が合わさってできた言葉なんです。
“사정(サジョン)”というのは、「事情」という意味です。“없이(オプシ)”の原型である“없다(オプタ)”は、「無い」という意味です。この二つを合わせると、「事情が無い」=「事情無く」=「容赦なく」という意味になるのです。
こちらも同じように“~없다(オプタ)”という形の単語がたくさんあるんです。
例えば“형편(ヒョンピョン)”「都合」「具合」と“없다(オプタ)”「無い」を合わせて“형편없다(ヒョンピョンオプタ)”というと、「酷い」「取るに足らない」という意味になるし、“맛(マッ)”「味」と“없다(オプタ)”「無い」を合わせて“맛없다(マドプタ)”というと「まずい」という意味になります。
これも日本語と似たような文法なので覚えやすいですね。
~답게(ダプケ)
우리답게 Fire (우리답게)(ウリダプケ Fire (ウリダプケ))
意味)僕たちらしくFire (僕たちらしく)
뭘 따라가려 해 (뭘 따라가려 해)(ムォル ッタラガリョ へ (ムォル ッタラガリョ へ))
意味)何に従おうとしてるんだ(何に従おうとしてるんだ)
우리 방식대로 더 더(ウリ バンシッデロ ド ド)
意味)僕たちのやり方で もっともっと
ここは、筆者がこの歌の中で一番好きな部分なんです。
変にかっこつけるわけでも、かわいこぶるわけでもなく、ありのままの自分でいるのが一番かっこいいんだ、そんな素敵なメッセージが込められているように感じます。
この部分に出てくる“우리답게(ウリダプケ)”という単語。なんとこれもまた、二つの言葉が組み合わさっている言葉なんですよ。日本語と同じように、韓国語には「複合語」がとても多いんですね。
では、何と何が合体しているのでしょうか?
“우리(ウリ)”というのは、「私たち」という意味です。“~답게(ダプケ)”は「~らしく」という意味です。合わせると、「私たちらしく」という意味になりますね。
ちなみに日本語の一人称には「私」「僕」「俺」「わし」などいろんな呼び方がありますが、韓国で現代語として使われる主な一人称は“나(ナ)”と“저(チョ)”だけなんです。
では、“~답게(ダプケ)”と組み合わせられる言葉は“우리(ウリ)”の他にどんなものがあるか、考えてみましょう!
例えば、日本語でよく使われる「男らしく」は、韓国語で“남자답게(ナムジャダプケ)”と言います。男女平等が問題になっている現代では、あんまり使わない方がいいかもしれませんが…。
他にも、「子どもらしく」は“아이답게(アイダプケ)”、「学生らしく」は“학생답게(ハッセンダプケ)”、「自分らしく」は“나답게(ナダプケ)”“자신답게(チャシンダプケ)”と言います。
主語になるような名詞には大体使える言葉なので、色んな組み合わせにチャレンジしてみてくださいね。
まとめ
今回は、SEVENTEENの“HOT”に出てくる韓国語を学習しました。
SEVENTEENのメンバーたちの内面をそのまま表現したような、かっこよくて自信に満ち溢れた彼ららしい曲でしたね。
また自分に自信のなくて悩んでいる人も、この曲を聴くと「変に装わなくてもいいし、このままの自分でいいんだ!」と、少し心が軽くなるのではないでしょうか?
このようにK‐POPはノレるだけじゃなく、勇気を与えてくれる曲もたくさんあるので、K‐POPにあまり興味のないお友達にも紹介してあげてくださいね。
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