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ニューアルバム『D-DAY』収録曲を徹底解説!Part.1
D-day
ドラマティックな広がりを持つイントロで、始まりを告げる1曲目「D-day」。アルバム発売にあたりWeverse liveを開催したAgust Dによればアルバム全体のメッセージを速書きしたそうで、“okay”の単語が繰り返され、その強い自己肯定に心が煽られます。
元々「Run BTS」のビートとして二つアイディアを出していたもののうち、採用されなかった方がこの曲の原点になったのだとか。「1曲目なので、イントロ的性格のある曲が良かった。サビで始まるインパクトの強い曲にした」と語っているように、爆発的な勢いに乗るラップで一気にAgust Dの世界観に引き込んでいきます。
해금
ファーストインプレッションでセカンドアルバム「D-2」の活動曲「Daechwita」を想起したファンの方も多かったのではないでしょうか。Agust D曰く、「Daechwita」を作った時に「해금」のサビやビートもすでにできていたのだそうです。さらにトレンドを意識したアレンジに挑んだと本人が明かしている通り、重く暗いビートとバイオレンスな歌詞を使ったドリルミュージックの気配も感じます。
タイトルと曲中に登場する「해금」とは、楽曲としても使われている伝統楽器「奚琴(ヘグム)」と「解禁(ヘグム)」のダブルミーニング。感覚に訴える魅力の歌詞を、本人は「不親切」と語っていますが、「この歌は禁止されたものを解くだけだ だが自由とわがままの違いは区別してくれ」のフレーズにみなぎる怒りには充分奮い立たせられます。Agust Dがすべて書いたというビートもアグレッシブで、BTSのラップラインによる名曲「UGH!」の変奏とも言えるようなアグレッシブでアイコニックな一曲です。
HUH?!(feat.J-HOPE)
焦燥を掻き立てるイントロとラップに圧倒される「HUH?!」。J-HOPE独特のこするような発声でより凄みの増すサウンドになっています。Agust D曰く、「こういうビートに余裕たっぷりで上手くラップ出来るのはJ-HOPEしかいない」と太鼓判を押しています。2~3年前には出来上がっていたスタイルをドリルミュージックの色合いとリズムで再構築し、今回のような曲になったのだとか。
激しい感情が歌われていますが、「해금」とはまた異なり「怒りの対象がいない、自分の毒がすべて抜けたような感じ」になっているそうで、怒りという感情のバリエーションを感じさせてくれます。
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